婚約破棄はこちらからお願いしたいのですが、創造スキルの何がいけないのでしょう?

ゆずこしょう

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出国

ブルームーン国までの道のり

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家を出てから1時間くらい経った。
ここまでは特に何事もなく進んでいる。

と言ってもまだ進み始めたばかりだけれど…

「さて、これからのことを話しておこうか。」

お兄様が膝の上で手を組みながら真剣な面持ちで話し始めた。

「先ほど父上も言っていた通り、3日かけてまずは国境に向かう。まずはバイヤー領地に向かって進む。通常であれば自宅に帰って休みたいところだが、相手に出国することを気付かれたくはないからね。今回は宿屋に泊まろうと思うがいいかい?」

確かに実家に帰ることで、痕跡が掴みやすくなってしまう可能性もある。あの王家であればそこまで心配はいらないだろうけど念には念を入れとくに越したことはないと思う。

「えぇ。わかりました。」

お兄様がこくりと頷き続きを話し始めた。

この国を出るには3つの領地を通らなくてはならないということだ。

一つ目は私たちの領地なので危険はないと思う。

問題は二つ目の領地。二つ目の領地はこの国の宰相の領地であまり良い噂は聞かない…お兄様もそれを知っているのか、

「二つ目の領地カンパリ領はできれ宿泊せずに抜け切りたいところだ。領地は荒れているし、人攫いなども出ると聞く。今回は護衛も最小限だからね。何が起こるかわからないし、念には念を入れておくに越したことはないだろう。」

そう言ってなるべく早く領地を抜けたいということを伝えてきた。

「最後は三つ目の領地のモミュール辺境伯領だ。この領地は私の親友の領地でもあるからね。安心して進める。2日目の夜のうちにミュール領に入り、3日目はミュール辺境伯宅に泊めてもらえることになっている。辺境伯家からそのまま隣国に行けるからね。私とはここでお別れとなる。わかったかい?」

少し寂しそうな顔でこちらをみながらまるで小さい子に諭すように話してくれる。

「お兄様…。まだ3日あります色々お話ししながら向かいましょう。まだ旅は始まったばかりですわ。」

寂しい気持ちを心の奥底にしまいながら、お兄様と色々話をしているとあっという間に一日目に泊まる予定の宿屋に着いた。

⟡.·*.··············································⟡.·*.

宿屋は思ったよりも広くて、綺麗に整えられていた。
バイヤー領は他の領地に比べるととても整備されているように思う。
これはもちろんスキルのおかげもあるが、お父様やお母様たちが少しでも領民が過ごしやすいよう色々整備しているからだ。

魔法はあくまでも貴族が使えるもので、平民が使えるわけではない。魔力は平民にも少しあると聞くが、使い方を習うことはないそうだ。使い方がわかれば生活魔法くらいは使えるのだろうけど、この国では平民が魔法を使うことをよしとしない。
そう言ったことも踏まえて生活を整えている。

水道の完備や、下水の完備もその一つだ。
さらに雇用先がないということがないよう、様々な事業を立ち上げていたりする。そう言ったこともあり領民も前向きに生活している人が多いのだ。

最近は王太子妃としての勉強もあったため領地に来ることができなかった。領民の生活が目に見えるのは私としてもとても嬉しい。

「メーデ、部屋は別だから君はユナリーと一緒の部屋に泊まってくれ。ユナリーこちらは鍵だから無くさないように。また食事の時間に迎えに来るよ。」

お兄様はユナリーに鍵を渡して、私の頭に軽く手を乗せてから、自分が宿泊する部屋に向かった。

まだ夕飯まで少し時間がありそうなので少し部屋で休みながら窓から静かに街並み眺めた。



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