え?私、悪役令嬢だったんですか?まったく知りませんでした。

ゆずこしょう

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婚約破棄に向けて

シアからの手紙。 お父様視点。

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「旦那様、パトリシアお嬢様よりお手紙が届きました。」

執事のバリスタが手紙を持って入ってくる。最近領地経営が忙しくなかなかシアとは連絡が取れていなかったこともあり手紙がくるのも久しぶりだった。

バリスタが前もって妻にも伝えてくれていたのか妻も入ってくる。
「リーベル!シアから手紙が来たって聞いたけど。」

「エリザ。丁度今バリスタが持ってきてくれたんだ。一緒に見ようか。」
2人でソファに腰をかけて手紙を見ていく。
手紙には、近況報告とトーマスに婚約破棄だと言われたことが書かれていた。

「ついに動き出したのね。」手紙を見ながら話すエリザ。元々私もエリザもこの婚約には乗り気ではなかった。ただ、私の親友がどうしてもと言うから乗った婚約だ。婚約破棄されると言うことは娘に傷がつく可能性もあり、婚約破棄後はなかなか新たな婚約者が決まらない可能性もある。
まぁ、私が言うのもなんだがエリザに似てすごい美人で可愛い娘だ。一回婚約破棄されたくらいでは問題ないとは思うが…。

「今回の婚約だって本当は嫌だったんだ。あいつに言われたから仕方なく動いたんだよ。婚約破棄されたら最悪うちの息子をやるとか言い出すからさ。まぁいいかと思ったんだけど、取り敢えずハマー家周りは今回のことで片付くだろう。エリザにも色々動いてもらって助かったよ。」

「シアちゃんのためだもの。」
実は今回領地に帰ってきたのには領地運営ももちろんあったが、ハマー家やその周辺を調査するためでもあった。
シアは全く気づいていないだろうが、裏では色々な思惑が飛び交っている。

「取り敢えず一度王都に戻ってシアと話そう。」
まだシアには色々伝える気はない。シアにはここで少し成長してほしいと思っているからだ。
「あいつからの頼みだから仕方なくやっているが、シア本人で動けるようになってほしいしな。答え合わせは次の夜会の時にしようと思っているよ。エリザもそれでいいかい?」

「もちろんよ!だってその夜会にはあなたの親友も来るのでしょう?」

「そりゃあ、あいつが主催だからな。いなきゃ困るよ。」

シアは周りに無頓着すぎる。貴族院に通い始めて1年ちょっと。さらにトーマスが通い始めてからは2年が経っているというのに、ここまで全く動かないとは思っても見なかった。まぁ、シアのことだ。どうせ自分の周りでそんなことが起きてるとは思ってもいなかったのだろう。
そんなシアも可愛いんだが、親として厳しくしないといけないなと思いながら、手紙の返事を書いた。


⟡.·*.··············································⟡.·*.

リーベル・ジェード

エリザベート・ジェード

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