聖女の紋章 転生？少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です！

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「それじゃ。説明よろしくお願いします」
私は飛行スキルで飛び、他の3人は高速空飛ぶ魔道具で移動しました。
スピードアップを付与された空飛ぶ魔道具は、本当に素晴らしいです。
空飛ぶ魔道具も空気抵抗を軽減する魔法を使っていたので、それが原因でスピードが出なかったようです。
実は、お母様もスピード狂のようで、叔母様がとめていましたが、
「イヤッホー！」ととてもうるさかったのです。
ファリカのスピード狂は、母譲りのようです。


さて私とリーサは2人で海辺まで移動しています。

「エルーシア。お願いがあるのです」

「私に出来ることならかまわないですよ」

「この間、見せてくれた、アワビの真珠のイヤリングとても気に入ったのです。
エルーシアからいただけると聞いていますが、自分でも探したいのです」

「ああ！　なるほど、黒く輝く真珠は綺麗でしたよね」

「はい。とても素敵でした」

「では、こっそり遠くの岩場に行って採って来ましょう」

２人はこっそりと他の領地の海岸の岩場に行きました。

数分後、2人はものすごい量のアワビと牡蠣とアコヤ貝を採りました。
（三つとも同じ場所に生息しているのは異世界だから？それともそれが普通なのかしら）と思いながら、オッドリアの海にどばーっと真珠の入っていないアコヤ貝を放流しました。

「え？エルーシア。それ海に戻してしまうの？」

「リーサ実は私、アワビ貝を見ていたら、真珠が入っている物とそうでないものが解るようになったのです。きっと鑑定のスキルの効果だと思うのです。
そして、この海に沢山のアコヤ貝を放流したら生息数が増えると思いました。
そしてなによりも、アコヤ貝はあまり美味しくないので」

「まあ。すごいですね。エルーシアがわかると言うことは鑑定のスキルや魔法が使える方も解ると言うことかしら？」

「う～ん。私の魔法は少し皆様と異なりますから試してみないと解りませんわ」

「ふふふ。それでは、私にも鑑定の仕方を教えてください」

そんな会話をしながらも線路の確認に戻りました。


エアデ達、古竜が作った盛土の線路は、素晴らしいのです。
幅はぴったりと同じ幅で作ってあります。風よけの壁も風の高い所では少し高くなっています。
トンネルもしっかりとしていて、中には魔光石が所々にあり、ある程度の明るさがあります。
そして、川の上に作られた橋。
これも他の場所と同じ造りで、下部は川の流れが変わらないように、細い土台がいくつも作ってあり、強度もバッチリです。

「エルーシア。この道路？線路。驚愕するくらいのつくりですわね。
土属性の魔法でここまでの建設物が出来るのでしょうか？」
リーサは、治水工事や堤防を土属性の魔法で作ったものと比較しているのでしょう。

「ええ。エアデは古竜の姿になって土木工事を行ったと言っていました。
大きな姿になってもこのように均一で細やかなところまで作っているのは本当に驚きです」

「どんなに努力しても、古竜様にはかなわないですね」

「ほんとうにそうですわね。しかも、結界をしたので、魔物や動物が入ってくることができないと言っていました。あとは、人間が入ってこれないようにしなければいけませんね」

そんな感想を持ちながら私達は線路の確認作業を終えたのです。

なお、レナウド叔父様ですが、古竜達が作った線路は、建築物や農地などを避けて作っていたため『なにも問題ない』と言ったそうです。
そして『この土木工事費は、いくらくらいになるのか？』と心配されていたようです。
その問題は、お父様に丸投げいたします。