183 / 208
6 神受教と真呪教
惨劇の夜
しおりを挟む
松島と荻野はラロ側の人間だ。だから、あいつらではない無関係の人間にこのメモを見つけてもらいたい。そう思い、壁紙を一部剥がし、隙間にこのメモを差し込んだ。頼む、誰か、このイカれた教団を潰してくれ。
あまりに非日常な出来事過ぎて、きっと俺の脳は現状把握を放棄しているのだろう。だからこそ、こんな状態でも頭がクリアに感じる。でも、そろそろヤバそうだ。もうすでに目はあまり見えていない。髪の毛はさっき全てが皮膚と一緒にずり落ちた。痛みはそれほどでもないけれど、呼吸が苦しくなってきた。でも、目が見えなくなってきて良かった。自分の体が溶けて落ちていく様を見続けるのはかなり辛かったからな。
クロスを汚せば、業者を呼んで張り替えるだろう。俺の命も後少しだろう。ラロや松島に一太刀浴びせてやるよ。
俺は最後の力を振り絞って、腕を回したり、空中を蹴ったりした。俺の動きに合わせて、俺の体から溶けて緩くなった筋肉や脂肪、血液などが飛び散り、壁や天井にベチャベチャと嫌な音を立てて引っ付いていく。
もう何も見えないし、匂いもわからない。音も聞こえなくなってきた。感覚的にもう内臓もドロドロになっているんだろうな。呼吸の勢いに負けて、舌が口の外に滑り出た時は気持ち悪かったけどな。でも、これで、終わりだな……。
こんな宗教にハマるんじゃなかった……
二時間後、松島と荻野が儀式の間を確認しにきた。中から物音がしないので、もう広幡は絶命しているだろうと予測された。扉を開けた中にいたのは、目、鼻、口、耳が全て流れ落ちてスカルのようになっている広幡の姿だった。それを見た松島は思わず嘔吐していた。内臓は多少肋の中に落ちているが、ほとんどは床に散乱している。良く見ると、周りの壁一面に血肉が張り付いていて、ひどい匂いだ。
「荻野さん、コレ大丈夫なんですか?」
「大丈夫じゃないわよ。早くこの部屋を出たいわよ。ところで、広幡は完全に死んでいるでいいわよね」
「ああ、完全に死んでいるな」
「じゃあ、早く部屋を出て、ラロ様に報告しないとね。あら、松島さん、そろそろ奥様たちの歌の時間じゃない。聞きにいかなくてもいいの?」
「ああ、ありがとう。そうだな、せっかくだから、聞きに行ってくるよ」
「後の報告は私がやっておくわ。ホールに行ってらっしゃい」
魅惑的な笑みを浮かべた荻野に礼を言ってから、松島はホールに向かった。
あまりに非日常な出来事過ぎて、きっと俺の脳は現状把握を放棄しているのだろう。だからこそ、こんな状態でも頭がクリアに感じる。でも、そろそろヤバそうだ。もうすでに目はあまり見えていない。髪の毛はさっき全てが皮膚と一緒にずり落ちた。痛みはそれほどでもないけれど、呼吸が苦しくなってきた。でも、目が見えなくなってきて良かった。自分の体が溶けて落ちていく様を見続けるのはかなり辛かったからな。
クロスを汚せば、業者を呼んで張り替えるだろう。俺の命も後少しだろう。ラロや松島に一太刀浴びせてやるよ。
俺は最後の力を振り絞って、腕を回したり、空中を蹴ったりした。俺の動きに合わせて、俺の体から溶けて緩くなった筋肉や脂肪、血液などが飛び散り、壁や天井にベチャベチャと嫌な音を立てて引っ付いていく。
もう何も見えないし、匂いもわからない。音も聞こえなくなってきた。感覚的にもう内臓もドロドロになっているんだろうな。呼吸の勢いに負けて、舌が口の外に滑り出た時は気持ち悪かったけどな。でも、これで、終わりだな……。
こんな宗教にハマるんじゃなかった……
二時間後、松島と荻野が儀式の間を確認しにきた。中から物音がしないので、もう広幡は絶命しているだろうと予測された。扉を開けた中にいたのは、目、鼻、口、耳が全て流れ落ちてスカルのようになっている広幡の姿だった。それを見た松島は思わず嘔吐していた。内臓は多少肋の中に落ちているが、ほとんどは床に散乱している。良く見ると、周りの壁一面に血肉が張り付いていて、ひどい匂いだ。
「荻野さん、コレ大丈夫なんですか?」
「大丈夫じゃないわよ。早くこの部屋を出たいわよ。ところで、広幡は完全に死んでいるでいいわよね」
「ああ、完全に死んでいるな」
「じゃあ、早く部屋を出て、ラロ様に報告しないとね。あら、松島さん、そろそろ奥様たちの歌の時間じゃない。聞きにいかなくてもいいの?」
「ああ、ありがとう。そうだな、せっかくだから、聞きに行ってくるよ」
「後の報告は私がやっておくわ。ホールに行ってらっしゃい」
魅惑的な笑みを浮かべた荻野に礼を言ってから、松島はホールに向かった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
終焉列島:ゾンビに沈む国
ねむたん
ホラー
2025年。ネット上で「死体が動いた」という噂が広まり始めた。
最初はフェイクニュースだと思われていたが、世界各地で「死亡したはずの人間が動き出し、人を襲う」事例が報告され、SNSには異常な映像が拡散されていく。
会社帰り、三浦拓真は同僚の藤木とラーメン屋でその話題になる。冗談めかしていた二人だったが、テレビのニュースで「都内の病院で死亡した患者が看護師を襲った」と報じられ、店内の空気が一変する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる