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第5章『夏だ! 海だ! 千山鯉だぁ~!/雪ん子の座を奪いし召喚獣・千山鯉の章』
第169話 暴走文明(4)
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千山鯉が剣を振るい、佐鳥愛理が拳を振るう。
一見すると、ただそれだけにしか見えない近接戦ではあるのだが、《マナ》系統職業である2人の戦いは魔法による遠距離戦も同時進行で行っていた。
2人はお互いに近接戦を行いながら、その裏で魔法を打ち合っていたのである。
佐鳥愛理は身体に纏っていた黒いオーラを、今度は黒い魔法の球体として千山鯉に放っていた。
千山鯉は、【魔法少女】としての有り余るほど溢れ出る魔力で、それを魔法で撃ち落としていた。
剣と拳をぶつけ合う近接戦闘と、魔法と魔法をぶつけ合う遠距離戦闘。
両方一緒くたにぶつける2人の戦闘は、2人の精神をどんどん摩耗させていった。
目の前の相手の得物に注目しつつ、魔法にも集中しなければならないのだから、2人の集中力はどんどん削られていく。
「~~!! えぇい、もう面倒です!」
今すぐにでも、邪魔者たる冴島渉を倒したくてしょうがない佐鳥愛理は、勝負を決めようと黒いオーラを足へと纏わせる。
「【黒化編成:両足→強化両足】! 超スピードで、一気に勝負を決めます!」
そして、足の速さを高めた佐鳥愛理は、ガシッと千山鯉の頭を掴む。
「職業スキル【金庫破り】!」
佐鳥愛理はスキルを発動させると、そのまま千山鯉の頭から手を放す。
千山鯉は攻撃を再開しようとするが、すぐさま異変に気付く。
「《ぴぴ?! 視界が回るぎょ~?!》」
千山鯉の顔が、クルクルと勢いよく回る。
右に行ったり、左に行ったり、時折カチリと合うような音が聞こえたり。
まるで、金庫のダイヤルを回してるように。
「今のあなたの顔は、この私の職業スキルの力によって、金庫と化してます! ダイヤルは正解を見つけ、あなたの顔をダイヤルとして正解へと勝手に回り続け、そして正解に辿り着いた時!」
----ガチャリっ!
===== ===== =====
職業スキル 【金庫破り】が 発動
ダイヤルが 合ったため 自動的に 開扉します
===== ===== =====
そして、千山鯉の顔が、"開いた"。
「《ぎょぎょ?! なに、これ?!》」
千山鯉は驚いている事だろう。
なにせ、視界は回らず元に戻ったのに、何故か顔の真ん中に大きな空洞が開いているのだから。
眼も、鼻も、口も、顔のパーツ全てが顔の表面にないのに、視界も、嗅覚も、勿論味覚も万全。
ただ、ぽっかりと、顔の真ん中に空洞が出来ただけ。
空洞が、千山鯉の顔の真正面にぽっかりと開いたのである。
開いた空間の中には、なにもなかった。
血管も、脳も、頭の中にあるはずのモノが、そこには何一つなく、ただ真っ黒な空間が広がっていた。
「そして、ついでに、これ! 私が持ってる【世界球体】の中でも、不必要な【世界球体】の1つ----その名も、【世界球体=メリケンサック世界=】!」
===== ===== =====
【世界球体=メリケンサック世界=】 特殊アイテム
佐鳥愛理が開発に成功した、異世界そのものを球体の中へと閉じ込める技術の産物。この球体の中には、【メリケンサック世界】と呼ばれる世界が封じ込められている
不良たちはその熱き魂を拳に載せ、メリケンサックと共に不良たちの天下である番長目指して駆けあがる! 世はまさに、メリケンサック時代!
===== ===== =====
佐鳥愛理はその手にしている【世界球体】に火を点けると、そのまま佐鳥愛理の頭に広がった真っ黒な空間へと放り込んだのだ。
「職業スキル【金庫破り】は、あらゆる場所に穴を開ける。しかし、その効果時間はおよそ20秒。
しかしながら、それだけの時間があれば、壊れた戦車のキャタピラ部分に穴を開けて脱出することも、相手の頭に穴を開けて中に爆弾を入れる事も出来る」
「《ぎょぎょ?! 爆弾っ?!》」
慌てて、頭に開いた穴の中に手を伸ばそうとする千山鯉。
しかし、穴は既に閉じており、いつもの彼女の柔らかな肌がそこにはあった。
元に戻った、いや戻ってしまった。
頭の中に、点火された【世界球体】という爆弾を置かれて。
「世界1つを丸々爆弾に使った破壊力を、身体の内部から味わうと良いですよ!
----文字通りに必ず殺す必殺技! 【爆発する世界】!」
----どっかぁぁぁぁん!!
そして、千山鯉の頭は、吹き飛んだ。
世界1つを閉じ込めた【世界球体】、それが爆発した際の衝撃は、普通に受けても瀕死確定の技。
それを、防御不可能な頭の中で受けたのだ、倒れて当然。
「本来なら、あの忌々しき勇者野郎に使うはずだった、私のとっておきの必殺技、【爆発する世界】。
いくらバリアを張ろうとも、体内で破裂する爆発を防ぐことが出来る相手など居るはずもなく、故にこの技は最強たりえる!
これが出来るのも、私の職業の力のおかげ! 黒い影を操って身体の形を自由自在に変える力、そしてあらゆるものを開錠して開扉する力! そう、この職業の名こそ----」
その時である。
千山鯉が、あの爆発を受けて、無傷の状態で姿を見せたのは。
そして、彼女の全身は、緑色の光に包まれていた。
(※)佐鳥愛理の職業
【三大堕落】の【文明】担当である佐鳥愛理の職業は、四大力の1つである《マナ》を扱う職業。あんまり【文明】っぽくはないという理由で、本人はあまりこの職業を使いたがらない
主な能力としては2つであり、"黒い影を操って身体の形を自由自在に変える"という【黒化編成】と、"あらゆるものを開錠して開扉させる"という【金庫破り】
一見すると、ただそれだけにしか見えない近接戦ではあるのだが、《マナ》系統職業である2人の戦いは魔法による遠距離戦も同時進行で行っていた。
2人はお互いに近接戦を行いながら、その裏で魔法を打ち合っていたのである。
佐鳥愛理は身体に纏っていた黒いオーラを、今度は黒い魔法の球体として千山鯉に放っていた。
千山鯉は、【魔法少女】としての有り余るほど溢れ出る魔力で、それを魔法で撃ち落としていた。
剣と拳をぶつけ合う近接戦闘と、魔法と魔法をぶつけ合う遠距離戦闘。
両方一緒くたにぶつける2人の戦闘は、2人の精神をどんどん摩耗させていった。
目の前の相手の得物に注目しつつ、魔法にも集中しなければならないのだから、2人の集中力はどんどん削られていく。
「~~!! えぇい、もう面倒です!」
今すぐにでも、邪魔者たる冴島渉を倒したくてしょうがない佐鳥愛理は、勝負を決めようと黒いオーラを足へと纏わせる。
「【黒化編成:両足→強化両足】! 超スピードで、一気に勝負を決めます!」
そして、足の速さを高めた佐鳥愛理は、ガシッと千山鯉の頭を掴む。
「職業スキル【金庫破り】!」
佐鳥愛理はスキルを発動させると、そのまま千山鯉の頭から手を放す。
千山鯉は攻撃を再開しようとするが、すぐさま異変に気付く。
「《ぴぴ?! 視界が回るぎょ~?!》」
千山鯉の顔が、クルクルと勢いよく回る。
右に行ったり、左に行ったり、時折カチリと合うような音が聞こえたり。
まるで、金庫のダイヤルを回してるように。
「今のあなたの顔は、この私の職業スキルの力によって、金庫と化してます! ダイヤルは正解を見つけ、あなたの顔をダイヤルとして正解へと勝手に回り続け、そして正解に辿り着いた時!」
----ガチャリっ!
===== ===== =====
職業スキル 【金庫破り】が 発動
ダイヤルが 合ったため 自動的に 開扉します
===== ===== =====
そして、千山鯉の顔が、"開いた"。
「《ぎょぎょ?! なに、これ?!》」
千山鯉は驚いている事だろう。
なにせ、視界は回らず元に戻ったのに、何故か顔の真ん中に大きな空洞が開いているのだから。
眼も、鼻も、口も、顔のパーツ全てが顔の表面にないのに、視界も、嗅覚も、勿論味覚も万全。
ただ、ぽっかりと、顔の真ん中に空洞が出来ただけ。
空洞が、千山鯉の顔の真正面にぽっかりと開いたのである。
開いた空間の中には、なにもなかった。
血管も、脳も、頭の中にあるはずのモノが、そこには何一つなく、ただ真っ黒な空間が広がっていた。
「そして、ついでに、これ! 私が持ってる【世界球体】の中でも、不必要な【世界球体】の1つ----その名も、【世界球体=メリケンサック世界=】!」
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【世界球体=メリケンサック世界=】 特殊アイテム
佐鳥愛理が開発に成功した、異世界そのものを球体の中へと閉じ込める技術の産物。この球体の中には、【メリケンサック世界】と呼ばれる世界が封じ込められている
不良たちはその熱き魂を拳に載せ、メリケンサックと共に不良たちの天下である番長目指して駆けあがる! 世はまさに、メリケンサック時代!
===== ===== =====
佐鳥愛理はその手にしている【世界球体】に火を点けると、そのまま佐鳥愛理の頭に広がった真っ黒な空間へと放り込んだのだ。
「職業スキル【金庫破り】は、あらゆる場所に穴を開ける。しかし、その効果時間はおよそ20秒。
しかしながら、それだけの時間があれば、壊れた戦車のキャタピラ部分に穴を開けて脱出することも、相手の頭に穴を開けて中に爆弾を入れる事も出来る」
「《ぎょぎょ?! 爆弾っ?!》」
慌てて、頭に開いた穴の中に手を伸ばそうとする千山鯉。
しかし、穴は既に閉じており、いつもの彼女の柔らかな肌がそこにはあった。
元に戻った、いや戻ってしまった。
頭の中に、点火された【世界球体】という爆弾を置かれて。
「世界1つを丸々爆弾に使った破壊力を、身体の内部から味わうと良いですよ!
----文字通りに必ず殺す必殺技! 【爆発する世界】!」
----どっかぁぁぁぁん!!
そして、千山鯉の頭は、吹き飛んだ。
世界1つを閉じ込めた【世界球体】、それが爆発した際の衝撃は、普通に受けても瀕死確定の技。
それを、防御不可能な頭の中で受けたのだ、倒れて当然。
「本来なら、あの忌々しき勇者野郎に使うはずだった、私のとっておきの必殺技、【爆発する世界】。
いくらバリアを張ろうとも、体内で破裂する爆発を防ぐことが出来る相手など居るはずもなく、故にこの技は最強たりえる!
これが出来るのも、私の職業の力のおかげ! 黒い影を操って身体の形を自由自在に変える力、そしてあらゆるものを開錠して開扉する力! そう、この職業の名こそ----」
その時である。
千山鯉が、あの爆発を受けて、無傷の状態で姿を見せたのは。
そして、彼女の全身は、緑色の光に包まれていた。
(※)佐鳥愛理の職業
【三大堕落】の【文明】担当である佐鳥愛理の職業は、四大力の1つである《マナ》を扱う職業。あんまり【文明】っぽくはないという理由で、本人はあまりこの職業を使いたがらない
主な能力としては2つであり、"黒い影を操って身体の形を自由自在に変える"という【黒化編成】と、"あらゆるものを開錠して開扉させる"という【金庫破り】
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