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第7章『たまにはゆっくり、旅館でいい気分♪/吸血女帝ココアの章』
第267話 絶望スカレット/アカサカ・ホナミ
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~~前回までの あらすじ!!!~~
【街】所属の【絶望】担当であるスカレットは、赤坂帆波であった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「実に、単純な話だとは思いませんか? 赤坂帆波さん?」
スカレットは、ペストマスクを外して素顔を見せた彼女は、嬉しそうにそう語る。
「私の配下に、ブイオーと名前を変えたシーヴィーが、敬愛する"マスター"のあなたを裏切って、【街】という別組織に所属するだなんてさ。
----裏切ったんじゃないんだよ。彼女は、"マスター"がもう1人居る事に気付いただけ」
そう言いながら、彼女は懐から道具を取り出す。
取り出した道具は、泡だて器----本来であればただの調理器具でしかないその道具を見て、赤坂帆波は身構える。
何故なら、スカレットの職業は【パティシエ】。
泡だて器と相性が良さそうなのは確かだから。
「私は、シーヴィーと出会い、この素顔を見せた。そして油断しきった彼女の頭を、この泡立て器で、ちょちょいっと、混ぜただけ」
===== ===== =====
【パティシエ】 スピリット系統職業
あらゆるモノを混ぜたり、固めたりすることが得意な職業。ありとあらゆる素材を、魔力が続く限り、その者の自由自在に操ることが出来る
色々なモノを組み合わせたり、別の性質へと変換させたりすることが得意
===== ===== =====
「なにっ……?!」
「あぁ、私の職業の特性を見たんですね」
スカレットはその職業の恐ろしさに、戦慄した。
【パティシエ】----それは、あらゆるモノを変化させることに特化した職業。
その変化させる対象は物質だけに留まらない、もっと言えばこれを操る事が出来ることこそが、重要な事だと言える。
「精神操作----!」
「正しく言えば、"常識改変"とでも言うべきですけれども。まぁ、全ての人間を自由自在に操れるわけではありませんよ。せいぜい、小さな復讐心を煽って、煽って、そうするのが気持ち良いと教え込むくらい」
----そうやって、自身を殺した吸血鬼ココアを殺す事しか考えない、災害ブイオーは誕生したわけですから。
「この力、本当に便利ですよ。復讐心だの、忠誠心だのってのは、まるで川の流れのように流転する。私の【パティシエ】の力は、それを薄れさせず、揺らがせない。
----そういう人間は、本当に扱いやすい」
「何が扱いやすいですか!」
赤坂帆波は、怒っていた。
なにより、自分と同じ人間であるからこそ、怒っていた。
「そんなの、ただの洗脳と変わらない! 私と同じなのに、どうしてそんな考えが思いつくのか!
----あなたは、赤坂帆波じゃない!!」
「えぇ、もう違う人間ですし。今の私は赤坂帆波ではなく、【街】所属のスカレットという人間なので」
「あなたには、今の私、スカレットの目的も分からないでしょ?」
スカレットは泡立て器をクルクルと、宙をかき混ぜる。
ただ空気をかき混ぜるだけかと思いきや、その空気の渦が一カ所に纏まっていく。
「今の私の力を十全に使えば、空気ですら一カ所に集めることが出来る。それを強く吹かせれば『突風』に、それをクルクルと回せば『竜巻』に」
スカレットは、懐から金色の液体が入った瓶を取り出す。
「これは、とある思考回路を持つ者達を、【パティシエ】の力でルトナウムで一纏めにしたモノ。素材となる人間には事欠かなかったですよ、なにせ幽鬼カルタフィルスのスキルで多くの偉人やら犯罪者やらが幽鬼として復活してましたし。
それに、ルトナウムの作り方は、私自身が身をもって良く知ってるから」
その言葉の意味を悟って、赤坂帆波は知らず知らずのうちに唾を飲み込んでいた。
「(つまり、スカレットが言いたいのは、その大量の幽鬼を、身体と魂ごと、すり潰して、液体状にした、と?)」
そして、取り出した金色の液体を、スカレットは泡立て器で混ぜる。
先程スカレットが作り出した、一カ所に纏め、固めていた空気と。
「一カ所に集めた空気に、この【殺人鬼達のルトナウム】を混ぜる事で、『カマイタチ』となる」
まるで意思を持つかのように、その空気の渦は赤坂帆波に襲い掛かる。
「実体なき空気相手に、赤坂帆波はどれだけ戦えますかね?」
----ビュンッ!!
----ビュッ、ビュンッッ!!
「----っ!!」
赤坂帆波に、空気が襲い掛かる。
その空気は、まるで歴戦の武士や殺人鬼のような勢いで斬りかかっていく。
武器で攻撃しようとも、元々が空気であるために、ダメージを与えられない。
吸い込もうとしても、武人としての気配を察しているのか、吸い込んで閉じ込めるなどの事も出来ない。
悪魔の力を使おうとすると、急に身体が一瞬止まってしまう。
その一瞬、止まった時に、『カマイタチ』が襲い掛かる。
「くっ……! 悪魔対策もバッチリという訳ですか!」
「そりゃあ、当然か」と赤坂帆波は自分で納得する。
なにせ、相手は自分自身なのだから、自分の得意な事を把握されていて当然であり、だから対策も立てられて当然なのだ。
「(そんな一方で、こちらは相手の弱点がまるっきり分からないですね。
洗脳能力に加えて、先程の重力攻撃、無限距離の防御。----厄介すぎでしょ、スカレット)」
「さぁ、絶望に沈める時間です。
----さてさて、災害ブイオーの方は、ちゃんとココアを殺せたのかな?」
(※)【パティシエ】
四大力の1つ、【スピリット】を用いる職業。主な使用者は、絶望スカレット/アカサカ・ホナミ
あらゆるモノを泡立て器でかき混ぜて、ぐちゃぐちゃに混ぜ込んだり、1つの形として永久に固めることが出来る。応用法の1つとして、相手の精神を1つの思考に固定する事も出来る、洗脳能力の1つとしても活用できる
【街】所属の【絶望】担当であるスカレットは、赤坂帆波であった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「実に、単純な話だとは思いませんか? 赤坂帆波さん?」
スカレットは、ペストマスクを外して素顔を見せた彼女は、嬉しそうにそう語る。
「私の配下に、ブイオーと名前を変えたシーヴィーが、敬愛する"マスター"のあなたを裏切って、【街】という別組織に所属するだなんてさ。
----裏切ったんじゃないんだよ。彼女は、"マスター"がもう1人居る事に気付いただけ」
そう言いながら、彼女は懐から道具を取り出す。
取り出した道具は、泡だて器----本来であればただの調理器具でしかないその道具を見て、赤坂帆波は身構える。
何故なら、スカレットの職業は【パティシエ】。
泡だて器と相性が良さそうなのは確かだから。
「私は、シーヴィーと出会い、この素顔を見せた。そして油断しきった彼女の頭を、この泡立て器で、ちょちょいっと、混ぜただけ」
===== ===== =====
【パティシエ】 スピリット系統職業
あらゆるモノを混ぜたり、固めたりすることが得意な職業。ありとあらゆる素材を、魔力が続く限り、その者の自由自在に操ることが出来る
色々なモノを組み合わせたり、別の性質へと変換させたりすることが得意
===== ===== =====
「なにっ……?!」
「あぁ、私の職業の特性を見たんですね」
スカレットはその職業の恐ろしさに、戦慄した。
【パティシエ】----それは、あらゆるモノを変化させることに特化した職業。
その変化させる対象は物質だけに留まらない、もっと言えばこれを操る事が出来ることこそが、重要な事だと言える。
「精神操作----!」
「正しく言えば、"常識改変"とでも言うべきですけれども。まぁ、全ての人間を自由自在に操れるわけではありませんよ。せいぜい、小さな復讐心を煽って、煽って、そうするのが気持ち良いと教え込むくらい」
----そうやって、自身を殺した吸血鬼ココアを殺す事しか考えない、災害ブイオーは誕生したわけですから。
「この力、本当に便利ですよ。復讐心だの、忠誠心だのってのは、まるで川の流れのように流転する。私の【パティシエ】の力は、それを薄れさせず、揺らがせない。
----そういう人間は、本当に扱いやすい」
「何が扱いやすいですか!」
赤坂帆波は、怒っていた。
なにより、自分と同じ人間であるからこそ、怒っていた。
「そんなの、ただの洗脳と変わらない! 私と同じなのに、どうしてそんな考えが思いつくのか!
----あなたは、赤坂帆波じゃない!!」
「えぇ、もう違う人間ですし。今の私は赤坂帆波ではなく、【街】所属のスカレットという人間なので」
「あなたには、今の私、スカレットの目的も分からないでしょ?」
スカレットは泡立て器をクルクルと、宙をかき混ぜる。
ただ空気をかき混ぜるだけかと思いきや、その空気の渦が一カ所に纏まっていく。
「今の私の力を十全に使えば、空気ですら一カ所に集めることが出来る。それを強く吹かせれば『突風』に、それをクルクルと回せば『竜巻』に」
スカレットは、懐から金色の液体が入った瓶を取り出す。
「これは、とある思考回路を持つ者達を、【パティシエ】の力でルトナウムで一纏めにしたモノ。素材となる人間には事欠かなかったですよ、なにせ幽鬼カルタフィルスのスキルで多くの偉人やら犯罪者やらが幽鬼として復活してましたし。
それに、ルトナウムの作り方は、私自身が身をもって良く知ってるから」
その言葉の意味を悟って、赤坂帆波は知らず知らずのうちに唾を飲み込んでいた。
「(つまり、スカレットが言いたいのは、その大量の幽鬼を、身体と魂ごと、すり潰して、液体状にした、と?)」
そして、取り出した金色の液体を、スカレットは泡立て器で混ぜる。
先程スカレットが作り出した、一カ所に纏め、固めていた空気と。
「一カ所に集めた空気に、この【殺人鬼達のルトナウム】を混ぜる事で、『カマイタチ』となる」
まるで意思を持つかのように、その空気の渦は赤坂帆波に襲い掛かる。
「実体なき空気相手に、赤坂帆波はどれだけ戦えますかね?」
----ビュンッ!!
----ビュッ、ビュンッッ!!
「----っ!!」
赤坂帆波に、空気が襲い掛かる。
その空気は、まるで歴戦の武士や殺人鬼のような勢いで斬りかかっていく。
武器で攻撃しようとも、元々が空気であるために、ダメージを与えられない。
吸い込もうとしても、武人としての気配を察しているのか、吸い込んで閉じ込めるなどの事も出来ない。
悪魔の力を使おうとすると、急に身体が一瞬止まってしまう。
その一瞬、止まった時に、『カマイタチ』が襲い掛かる。
「くっ……! 悪魔対策もバッチリという訳ですか!」
「そりゃあ、当然か」と赤坂帆波は自分で納得する。
なにせ、相手は自分自身なのだから、自分の得意な事を把握されていて当然であり、だから対策も立てられて当然なのだ。
「(そんな一方で、こちらは相手の弱点がまるっきり分からないですね。
洗脳能力に加えて、先程の重力攻撃、無限距離の防御。----厄介すぎでしょ、スカレット)」
「さぁ、絶望に沈める時間です。
----さてさて、災害ブイオーの方は、ちゃんとココアを殺せたのかな?」
(※)【パティシエ】
四大力の1つ、【スピリット】を用いる職業。主な使用者は、絶望スカレット/アカサカ・ホナミ
あらゆるモノを泡立て器でかき混ぜて、ぐちゃぐちゃに混ぜ込んだり、1つの形として永久に固めることが出来る。応用法の1つとして、相手の精神を1つの思考に固定する事も出来る、洗脳能力の1つとしても活用できる
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