18 / 54
第18話 火の粉が舞う夜
しおりを挟む
風が荒れていた。
昼過ぎから降り始めた小雨が冷たい風に押し流され、屋根を叩いている。
ルーデン村の空には雲が低く垂れこめ、嵐の前の気配が重く漂っていた。
アレンは家の前でランプを掲げ、暗くなりゆく村の様子をじっと眺めていた。
森の方角から微かに振動が伝わる。大地が低く鳴いていた。
音は風ではない。魔力の共鳴――それも、かなり精密に制御された人工の波。
「来ましたか。……王都は行動が速い。」
十年前、彼自身が神殿で開発した転移式の感触を知っていた。
この震え方は、少数の高位術師部隊が大規模転送を行う前兆。
理屈を知っているからこそ、避けようがなかった。
背後では、リィナとミーナ、そして村長たち数名が集まっている。
「アレンさん、本当に“王都”が私たちを――」
「ええ。封印領の再起動、神核反応、そして僕の存在。どれも放置できる理由にはなりません。」
アレンは振り向き、彼女たちの不安げな顔を見渡した。
ミーナが強く唇を噛む。
「そんなの、おかしいです! アレンさんが全部守ってくれたのに、どうして――」
「理屈で動くのが王都じゃありません。“神の権威”に縋る者たちは、理性より恐怖で判断します。」
彼の言葉に、村長がしわの深い顔を上げた。
「つまり、我々がここに生まれた血を持っていることも……罰だというのか。」
「ええ、彼らにとっては“異物”です。」
その時、地鳴りが一層強くなった。
空の雲が裂け、青い光の筋が落ちてくる。
空間が歪み、湿った空気が揺れると同時に、何十もの人影が地面に叩きつけられた。
聖騎士団――神殿直属の討伐部隊。
白の装束を纏い、胸に黄金の紋章を輝かせる彼らが整列した。
先頭に立つ男の声が、広場に響いた。
「命により告ぐ! この地に潜む禁忌の血統と“異端の導師”アレン=クロードを拘束する!」
その声に覚えがあった。
アレンは静かに目を細める。
「……ハイゼル。やはり、あなた自ら来ましたか。」
青白い髪を風に揺らし、男――聖審問官ハイゼル・エクレールが笑った。
「十年前の弟子が、神と並ぶ力を得て辺境で遊んでいる。黙っていられると思うかね?」
「あなたも変わらない。正論を飾るための皮肉ばかりだ。」
アレンは皮肉まじりに微笑んだ。
ハイゼルの口元がわずかに歪む。
「正論を捨てた者こそ、魔道を説く資格はない。君は“癒し”を超え、“創造”に踏み込み過ぎた。」
「人を生かすためなら、神の領域だろうと構いませんよ。」
「それが異端だと言っている!」
鋭い雷光が走り、空が裂けた。
聖騎士の一人が詠唱を開始し、地脈を描く光の輪が村の入口に展開される。
アレンは杖を握り、静かに背後の人々を庇った。
「リィナ、ミーナ、皆を避難させてください。」
「何言ってるの!? アレンさん一人じゃ――」
「大丈夫です。これは、僕の責任ですから。」
リィナの瞳が震える。
「あなたの責任じゃない。これは……王都が恐れているだけ。」
「そうですね。けれど“恐れ”の根を絶たない限り、彼らはまた奪う。」
アレンは深く息を吸い、杖を地に叩いた。
風が止み、雨粒が空中で静止する。
空気が張りつめた瞬間、地面の石が柔らかく光った。
魔法陣ではない、自然が応じる波――今や彼の力は“術”ではなく、“現象”そのものだ。
聖騎士たちが怯む。
ハイゼルが手を掲げた。
「構うな! 彼はまだ完全ではない! 術式を重ねろ!」
剣が光り、幾本もの神聖光線がアレンに迫る。
彼は避けなかった。
杖の先から放たれた黄金の膜が、光線を吸収する。
大気が悲鳴を上げ、雨が一瞬で蒸発した。
爆音。閃光。
森の木々が倒れ、地面がえぐれる。
それでも、アレンの周囲だけは安らかだった。
淡い光が村を包み、炎ひとつ生まれない。
「防御すら“癒し”で行うのか……もはや神の手口だな。」
ハイゼルが低く呟く。
アレンは前を見据え、冷ややかに口を開いた。
「ハイゼル、あなたが何を信じようと構わない。ただ、彼らを巻き込むのはやめてください。」
「異端者の言葉を誰が信じる!」
ハイゼルが腕を高く掲げた。指先の紋章が燃え上がる。
それに反応するように、空の雲間から火の粉のような光が降り注いだ。
聖なる浄化炎――触れるものを選ばず焼き尽くす高位術。
村人たちが悲鳴を上げる。
だが、火の粉は地に落ちる前に消えた。
アレンの掌から伸びた一筋の光が、空を覆うように広がっていた。
「“再生の雨”か……」
ハイゼルが一瞬だけ動きを止める。
光の雨が村全体を包み、炎は水に変わり、風は優しさを取り戻す。
怒りでも敵意でもない、それはただ“命”に寄り添う光だった。
「どうしても教会を敵に回す気か!」
「僕は敵なんて作りたくない。けれど――あなたたちが焼くなら、僕は守る。」
アレンの声は静かだった。
彼の足元から広がる光が、満開の花のように地を埋め尽くす。
その輝きに神殿兵たちは動けず、ただ立ち尽くしていた。
誰もが、己の信じていた“正義”が揺らぐのを感じたからだ。
しかし、戦いは終わらない。
ハイゼルが低く詠唱を始めると、空気が再び震えた。
「ならば、この手で確かめよう。人が神の領域に立つその傲慢を――!」
轟音。
聖殿の紋章を冠した光槍が空から降り注ぐ。
アレンは杖を構え、背後の村を庇うように立ちはだかった。
空が赤く染まる――火の粉のような光が夜を照らす。
◇
数分後、風も雨も止んでいた。
広場には倒れた兵と、崩れた街道の跡。
だが村は、無傷だった。
ハイゼルは膝をつき、焦げた地面に手をついた。
息を荒げながら、前方を見る。
そこに立つのは、光の膜を纏ったアレン。
衣は焦げず、目だけが蒼く輝いている。
「……これが君の“限界”か。」
「これが僕の“始まり”です。」
静かな声音。
アレンは杖を下ろし、ハイゼルに背を向けた。
その背中はどこか悲しげで、けれど誰よりも強く見えた。
焦土と化した大地の上に、ふっと風が吹く。
雨上がりの空気が青く澄み、どこからともなく、村の誰かが小さく呟いた。
「……まるで、奇跡だ。」
火の粉が舞った夜、ルーデン村は焼かれずに生き延びた。
そして、その光景こそが、後に“辺境の神話”として語り継がれる最初の出来事だった。
◇
遠く離れた王都。
神殿塔の窓辺で、ひとりの少女が報告書を閉じた。
金の髪をまとめた女魔導師――リリア=シェード。
彼女は沈黙のまま、壊れた書簡を見つめていた。
「やっぱり、あなたは――止まらないのね、アレン。」
その声は震えていた。
祈るような光を閉じ込める彼女の瞳に、遠い辺境の空が映っている。
燃える火の粉の向こう、ひとり光を抱いて立つ男。
そして、その瞬間、世界の天秤が音を立てて傾き始めた。
昼過ぎから降り始めた小雨が冷たい風に押し流され、屋根を叩いている。
ルーデン村の空には雲が低く垂れこめ、嵐の前の気配が重く漂っていた。
アレンは家の前でランプを掲げ、暗くなりゆく村の様子をじっと眺めていた。
森の方角から微かに振動が伝わる。大地が低く鳴いていた。
音は風ではない。魔力の共鳴――それも、かなり精密に制御された人工の波。
「来ましたか。……王都は行動が速い。」
十年前、彼自身が神殿で開発した転移式の感触を知っていた。
この震え方は、少数の高位術師部隊が大規模転送を行う前兆。
理屈を知っているからこそ、避けようがなかった。
背後では、リィナとミーナ、そして村長たち数名が集まっている。
「アレンさん、本当に“王都”が私たちを――」
「ええ。封印領の再起動、神核反応、そして僕の存在。どれも放置できる理由にはなりません。」
アレンは振り向き、彼女たちの不安げな顔を見渡した。
ミーナが強く唇を噛む。
「そんなの、おかしいです! アレンさんが全部守ってくれたのに、どうして――」
「理屈で動くのが王都じゃありません。“神の権威”に縋る者たちは、理性より恐怖で判断します。」
彼の言葉に、村長がしわの深い顔を上げた。
「つまり、我々がここに生まれた血を持っていることも……罰だというのか。」
「ええ、彼らにとっては“異物”です。」
その時、地鳴りが一層強くなった。
空の雲が裂け、青い光の筋が落ちてくる。
空間が歪み、湿った空気が揺れると同時に、何十もの人影が地面に叩きつけられた。
聖騎士団――神殿直属の討伐部隊。
白の装束を纏い、胸に黄金の紋章を輝かせる彼らが整列した。
先頭に立つ男の声が、広場に響いた。
「命により告ぐ! この地に潜む禁忌の血統と“異端の導師”アレン=クロードを拘束する!」
その声に覚えがあった。
アレンは静かに目を細める。
「……ハイゼル。やはり、あなた自ら来ましたか。」
青白い髪を風に揺らし、男――聖審問官ハイゼル・エクレールが笑った。
「十年前の弟子が、神と並ぶ力を得て辺境で遊んでいる。黙っていられると思うかね?」
「あなたも変わらない。正論を飾るための皮肉ばかりだ。」
アレンは皮肉まじりに微笑んだ。
ハイゼルの口元がわずかに歪む。
「正論を捨てた者こそ、魔道を説く資格はない。君は“癒し”を超え、“創造”に踏み込み過ぎた。」
「人を生かすためなら、神の領域だろうと構いませんよ。」
「それが異端だと言っている!」
鋭い雷光が走り、空が裂けた。
聖騎士の一人が詠唱を開始し、地脈を描く光の輪が村の入口に展開される。
アレンは杖を握り、静かに背後の人々を庇った。
「リィナ、ミーナ、皆を避難させてください。」
「何言ってるの!? アレンさん一人じゃ――」
「大丈夫です。これは、僕の責任ですから。」
リィナの瞳が震える。
「あなたの責任じゃない。これは……王都が恐れているだけ。」
「そうですね。けれど“恐れ”の根を絶たない限り、彼らはまた奪う。」
アレンは深く息を吸い、杖を地に叩いた。
風が止み、雨粒が空中で静止する。
空気が張りつめた瞬間、地面の石が柔らかく光った。
魔法陣ではない、自然が応じる波――今や彼の力は“術”ではなく、“現象”そのものだ。
聖騎士たちが怯む。
ハイゼルが手を掲げた。
「構うな! 彼はまだ完全ではない! 術式を重ねろ!」
剣が光り、幾本もの神聖光線がアレンに迫る。
彼は避けなかった。
杖の先から放たれた黄金の膜が、光線を吸収する。
大気が悲鳴を上げ、雨が一瞬で蒸発した。
爆音。閃光。
森の木々が倒れ、地面がえぐれる。
それでも、アレンの周囲だけは安らかだった。
淡い光が村を包み、炎ひとつ生まれない。
「防御すら“癒し”で行うのか……もはや神の手口だな。」
ハイゼルが低く呟く。
アレンは前を見据え、冷ややかに口を開いた。
「ハイゼル、あなたが何を信じようと構わない。ただ、彼らを巻き込むのはやめてください。」
「異端者の言葉を誰が信じる!」
ハイゼルが腕を高く掲げた。指先の紋章が燃え上がる。
それに反応するように、空の雲間から火の粉のような光が降り注いだ。
聖なる浄化炎――触れるものを選ばず焼き尽くす高位術。
村人たちが悲鳴を上げる。
だが、火の粉は地に落ちる前に消えた。
アレンの掌から伸びた一筋の光が、空を覆うように広がっていた。
「“再生の雨”か……」
ハイゼルが一瞬だけ動きを止める。
光の雨が村全体を包み、炎は水に変わり、風は優しさを取り戻す。
怒りでも敵意でもない、それはただ“命”に寄り添う光だった。
「どうしても教会を敵に回す気か!」
「僕は敵なんて作りたくない。けれど――あなたたちが焼くなら、僕は守る。」
アレンの声は静かだった。
彼の足元から広がる光が、満開の花のように地を埋め尽くす。
その輝きに神殿兵たちは動けず、ただ立ち尽くしていた。
誰もが、己の信じていた“正義”が揺らぐのを感じたからだ。
しかし、戦いは終わらない。
ハイゼルが低く詠唱を始めると、空気が再び震えた。
「ならば、この手で確かめよう。人が神の領域に立つその傲慢を――!」
轟音。
聖殿の紋章を冠した光槍が空から降り注ぐ。
アレンは杖を構え、背後の村を庇うように立ちはだかった。
空が赤く染まる――火の粉のような光が夜を照らす。
◇
数分後、風も雨も止んでいた。
広場には倒れた兵と、崩れた街道の跡。
だが村は、無傷だった。
ハイゼルは膝をつき、焦げた地面に手をついた。
息を荒げながら、前方を見る。
そこに立つのは、光の膜を纏ったアレン。
衣は焦げず、目だけが蒼く輝いている。
「……これが君の“限界”か。」
「これが僕の“始まり”です。」
静かな声音。
アレンは杖を下ろし、ハイゼルに背を向けた。
その背中はどこか悲しげで、けれど誰よりも強く見えた。
焦土と化した大地の上に、ふっと風が吹く。
雨上がりの空気が青く澄み、どこからともなく、村の誰かが小さく呟いた。
「……まるで、奇跡だ。」
火の粉が舞った夜、ルーデン村は焼かれずに生き延びた。
そして、その光景こそが、後に“辺境の神話”として語り継がれる最初の出来事だった。
◇
遠く離れた王都。
神殿塔の窓辺で、ひとりの少女が報告書を閉じた。
金の髪をまとめた女魔導師――リリア=シェード。
彼女は沈黙のまま、壊れた書簡を見つめていた。
「やっぱり、あなたは――止まらないのね、アレン。」
その声は震えていた。
祈るような光を閉じ込める彼女の瞳に、遠い辺境の空が映っている。
燃える火の粉の向こう、ひとり光を抱いて立つ男。
そして、その瞬間、世界の天秤が音を立てて傾き始めた。
1
あなたにおすすめの小説
転生調理令嬢は諦めることを知らない!
eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。
それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。
子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。
最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。
八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。
それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。
また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。
オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。
同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。
それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。
弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。
追放されたので田舎でスローライフするはずが、いつの間にか最強領主になっていた件
言諮 アイ
ファンタジー
「お前のような無能はいらない!」
──そう言われ、レオンは王都から盛大に追放された。
だが彼は思った。
「やった!最高のスローライフの始まりだ!!」
そして辺境の村に移住し、畑を耕し、温泉を掘り当て、牧場を開き、ついでに商売を始めたら……
気づけば村が巨大都市になっていた。
農業改革を進めたら周囲の貴族が土下座し、交易を始めたら王国経済をぶっ壊し、温泉を作ったら各国の王族が観光に押し寄せる。
「俺はただ、のんびり暮らしたいだけなんだが……?」
一方、レオンを追放した王国は、バカ王のせいで経済崩壊&敵国に占領寸前!
慌てて「レオン様、助けてください!!」と泣きついてくるが……
「ん? ちょっと待て。俺に無能って言ったの、どこのどいつだっけ?」
もはや世界最強の領主となったレオンは、
「好き勝手やった報い? しらんな」と華麗にスルーし、
今日ものんびり温泉につかるのだった。
ついでに「真の愛」まで手に入れて、レオンの楽園ライフは続く──!
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜
Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十数年酷使した体は最強になっていたようです〜
ねっとり
ファンタジー
世界一強いと言われているSSSランクの冒険者パーティ。
その一員であるケイド。
スーパーサブとしてずっと同行していたが、パーティメンバーからはただのパシリとして使われていた。
戦闘は役立たず。荷物持ちにしかならないお荷物だと。
それでも彼はこのパーティでやって来ていた。
彼がスカウトしたメンバーと一緒に冒険をしたかったからだ。
ある日仲間のミスをケイドのせいにされ、そのままパーティを追い出される。
途方にくれ、なんの目的も持たずにふらふらする日々。
だが、彼自身が気付いていない能力があった。
ずっと荷物持ちやパシリをして来たケイドは、筋力も敏捷も凄まじく成長していた。
その事実をとあるきっかけで知り、喜んだ。
自分は戦闘もできる。
もう荷物持ちだけではないのだと。
見捨てられたパーティがどうなろうと知ったこっちゃない。
むしろもう自分を卑下する必要もない。
我慢しなくていいのだ。
ケイドは自分の幸せを探すために旅へと出る。
※小説家になろう様でも連載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる