5 / 30
第5話 滅びた遺跡と消えた文明の秘密
しおりを挟む
朝靄が晴れ、森の中に微かな金属音が響いた。
風ではない。森の奥から、何かが擦れて鳴っている。
鳥たちが一斉に騒ぎを止める気配に、俺はすぐ異変を察した。
「アルディネア。……聞こえたか?」
『ああ。妙な波動だ。魔獣でも精霊でもない。人の造った何かの気配がある。』
「人間の? この森に?」
『長らく人の足は踏み入れておらぬはずだが……古い魔力が混じっておる。おそらく“遺跡”だ。』
遺跡。
その言葉に自然と胸が高鳴った。
辺境の森に、未知の遺物が眠っている――王都の学者なら喉から手が出る話だ。
けれど、俺にとっては好都合でもあった。
もし過去の文明の残滓があるなら、それが再生のための鍵になる。
「行ってみよう。」
アルディネアが軽く翼を動かすと、空気が震え、森の奥の霧が払われた。
巨大な木々の向こうに、黒い石造りの構造物が姿を現す。
地面は苔に覆われ、崩れた壁の間から淡い光がにじみ出ていた。
どれだけの時が流れたのか見当もつかない。
しかし不思議なことに、その石はまだ生きているように魔力を帯びている。
俺は足元の枝を踏み越え、慎重に近づいた。
石壁の表面には、古代文字のような刻印が連なっている。
それを指でなぞると、文字が一瞬だけ光った。
反射的に手を引く。
『それに触れるな。封印の類いかもしれぬ。』
アルディネアの警告に頷き、慎重に息を整える。
けれど、俺の中の魔力が小刻みに共鳴を始めた。
契約の印がかすかに熱を帯びる。
まるで“門を開けろ”と呼んでいるようだった。
「……やっぱり、“俺を選んだ”意味があるんだな。」
そう呟き、両手を壁の中心へとかざした。
「《解放》。」
波紋が広がり、石壁が淡い青の光に染まる。
やがて重い音とともに地面が揺れ、朽ち果てた扉が崩れ落ちた。
吹きつけてきた風は冷たく、鉄と錆の臭いを孕んでいた。
視界の奥、闇の中で光がうごめく。
薄明かりの中に広がっていたのは――古代の地下回廊だった。
天井には透明な結晶が連なり、そこから淡い光が垂れている。
それは太陽のない場所でも明るさを保てる、未知の装置のようだった。
『これは……古代アルフテリア文明の遺物か。』
アルディネアの声が低く響く。
「アルフテリア? 王都の歴史書で名前だけは見たな。数千年前に滅んだ文明だろ。」
『そうだ。魔力と科学を融合させ、“世界の意志”を操ろうとした愚かなる民。
その力が制御を失い、自らの都を飲み込んだ。世界を分断した元凶の一つだ。』
「ってことは……ここはその生き残りかもしれないのか。」
壁際を照らしながら歩くと、幾つもの装置らしきものが並んでいた。
円形の柱、金属のパネル、そして中央には黒い結晶が鎮座している。
近づくだけで、全身の毛が逆立つような感覚。
魔力とはまるで違う波動――静電気と意思が混ざったような反応だ。
俺は思わずアルディネアに尋ねた。
「これ、何の装置なんだ?」
『恐らく、“世界律制御装置”。アルフテリアが大陸の天候や地脈を操作するために用いたもの。
だが、もし稼働すれば……この森どころか周囲数百里が消える。』
「つまり危険物、と。」
『うむ。だが、同時に宝でもある。制御に成功すれば、汝の領地の大地を永遠に肥沃にできる。』
喉が鳴った。
なるほど、それは確かに――辺境にとって最高の力だ。
けれど、一歩間違えば破滅だ。
俺は黒い結晶を見つめながら、小さく息を吐く。
「制御するには、やっぱり古代文字を読む必要があるな。」
『読めぬだろう、人の子よ。』
「いや、読める気がする。……いや、むしろ、読めるようになってる。」
壁の刻文を目で追ううちに、意味が自然と染み込んできた。
脳裏に映像のような情報が流れ込んでくる。
湖の底に沈んだ都市。空を裂く光。命を削りながら力を求めた人々。
――すべての命を支配しようとした文明の末路が、そこには刻まれていた。
「アルディネア、こいつら……“竜を模倣”してた。」
『何?』
「違うかもしれないが、記録には“神竜計画”って言葉があった。
人間が竜の力を人工的に再現して、永遠の支配者になろうとしたみたいだ。」
沈黙が落ちる。
やがてアルディネアの声が低く響いた。
『愚か者どもめ。己が創造主に成り代わろうとしたか。
ゆえに滅んだのだ。神竜の力は“世界を護るもの”。
人が支配のために使えば、この星そのものが拒絶する。』
「だが……その技術の欠片が残ってるなら、平和のために使えるかもしれない。
水を清め、森を癒すだけなら、悪用にはならないはずだ。」
『汝の願いが真であるうちは、大地もそれを許すだろう。
だが決して増長するな、アレン。竜契の主であろうとも、世界の理には逆らえぬ。』
「分かってるよ。」
結晶の前に立ち、手をかざす。
心の奥にある竜の印が熱を帯び、波動が静かに共鳴する。
どこか懐かしい音が響いた。
同時に、機構全体が光を放ち始める。
「……あれ? 動かしてないぞ?」
『いや、契約の力が反応しておる! やめろ、下がれ!』
アルディネアの声に反応するより早く、床全体が青く輝いた。
風が逆巻き、重力がふっと消える。
身体が宙に浮き、視界が白く飛ぶ。
空間が裂け、無数の文字が空を流れる。
一瞬、誰かの声が聞こえた。
それは男とも女ともつかぬ、機械のような響き。
――竜契の系譜、再起動。管理者コードを確認。
そして目の前の黒い結晶の中心に、金の光が閃いた。
次の瞬間、空間の歪みは収まり、沈黙が戻る。
「な、なんだ今の……?」
荒く息を整えながら周囲を見渡す。
崩れた天井の隙間から光が差し込み、床の文様がまるで新しく刻まれたように輝いていた。
中心部の結晶は、完全に透明な輝きを放っている。
『人の子よ……汝は、封印を解いた。いや、再構築してしまったのだ。』
「再構築?」
『古代の竜信号が蘇った。つまり、おまえの契約が神竜の血脈を再び呼び覚ましたのだ。
森そのものが汝に同調した。』
呆然と立ち尽くす。
確かに、外の空気が変わっていた。
先ほどまで鬱蒼としていた森の気配が、花の香りを増し、霧が薄らいでいる。
「……この森、生き返ったのか。」
『ああ。だが同時に、多くの存在が汝の存在を感じ取るだろう。
たぶんすぐに、王国にも伝わる。』
「つまり、『辺境に神竜の力を持つ亡命者が現れた』ってな。」
口元に小さく笑みを浮かべながら、俺は結晶に背を向けた。
「ふん、いいさ。どうせ追放された身だ。
ならば、今さら恐れるものは何もない。――俺は俺の“国”を作る。」
アルディネアの黄金の瞳が、静かに輝きを増す。
『ならば我も伴おう。人の子、アレン。
かつて滅んだ文明の記憶を越え、新たな秩序を築いてみせよ。』
陽光が差し込み、崩れた壁を照らした。
風が抜け、柔らかな香りを運ぶ。
遠くで鳥たちが再び鳴き始める。
静かな森の朝が、今、新しい歴史の始まりを告げていた。
風ではない。森の奥から、何かが擦れて鳴っている。
鳥たちが一斉に騒ぎを止める気配に、俺はすぐ異変を察した。
「アルディネア。……聞こえたか?」
『ああ。妙な波動だ。魔獣でも精霊でもない。人の造った何かの気配がある。』
「人間の? この森に?」
『長らく人の足は踏み入れておらぬはずだが……古い魔力が混じっておる。おそらく“遺跡”だ。』
遺跡。
その言葉に自然と胸が高鳴った。
辺境の森に、未知の遺物が眠っている――王都の学者なら喉から手が出る話だ。
けれど、俺にとっては好都合でもあった。
もし過去の文明の残滓があるなら、それが再生のための鍵になる。
「行ってみよう。」
アルディネアが軽く翼を動かすと、空気が震え、森の奥の霧が払われた。
巨大な木々の向こうに、黒い石造りの構造物が姿を現す。
地面は苔に覆われ、崩れた壁の間から淡い光がにじみ出ていた。
どれだけの時が流れたのか見当もつかない。
しかし不思議なことに、その石はまだ生きているように魔力を帯びている。
俺は足元の枝を踏み越え、慎重に近づいた。
石壁の表面には、古代文字のような刻印が連なっている。
それを指でなぞると、文字が一瞬だけ光った。
反射的に手を引く。
『それに触れるな。封印の類いかもしれぬ。』
アルディネアの警告に頷き、慎重に息を整える。
けれど、俺の中の魔力が小刻みに共鳴を始めた。
契約の印がかすかに熱を帯びる。
まるで“門を開けろ”と呼んでいるようだった。
「……やっぱり、“俺を選んだ”意味があるんだな。」
そう呟き、両手を壁の中心へとかざした。
「《解放》。」
波紋が広がり、石壁が淡い青の光に染まる。
やがて重い音とともに地面が揺れ、朽ち果てた扉が崩れ落ちた。
吹きつけてきた風は冷たく、鉄と錆の臭いを孕んでいた。
視界の奥、闇の中で光がうごめく。
薄明かりの中に広がっていたのは――古代の地下回廊だった。
天井には透明な結晶が連なり、そこから淡い光が垂れている。
それは太陽のない場所でも明るさを保てる、未知の装置のようだった。
『これは……古代アルフテリア文明の遺物か。』
アルディネアの声が低く響く。
「アルフテリア? 王都の歴史書で名前だけは見たな。数千年前に滅んだ文明だろ。」
『そうだ。魔力と科学を融合させ、“世界の意志”を操ろうとした愚かなる民。
その力が制御を失い、自らの都を飲み込んだ。世界を分断した元凶の一つだ。』
「ってことは……ここはその生き残りかもしれないのか。」
壁際を照らしながら歩くと、幾つもの装置らしきものが並んでいた。
円形の柱、金属のパネル、そして中央には黒い結晶が鎮座している。
近づくだけで、全身の毛が逆立つような感覚。
魔力とはまるで違う波動――静電気と意思が混ざったような反応だ。
俺は思わずアルディネアに尋ねた。
「これ、何の装置なんだ?」
『恐らく、“世界律制御装置”。アルフテリアが大陸の天候や地脈を操作するために用いたもの。
だが、もし稼働すれば……この森どころか周囲数百里が消える。』
「つまり危険物、と。」
『うむ。だが、同時に宝でもある。制御に成功すれば、汝の領地の大地を永遠に肥沃にできる。』
喉が鳴った。
なるほど、それは確かに――辺境にとって最高の力だ。
けれど、一歩間違えば破滅だ。
俺は黒い結晶を見つめながら、小さく息を吐く。
「制御するには、やっぱり古代文字を読む必要があるな。」
『読めぬだろう、人の子よ。』
「いや、読める気がする。……いや、むしろ、読めるようになってる。」
壁の刻文を目で追ううちに、意味が自然と染み込んできた。
脳裏に映像のような情報が流れ込んでくる。
湖の底に沈んだ都市。空を裂く光。命を削りながら力を求めた人々。
――すべての命を支配しようとした文明の末路が、そこには刻まれていた。
「アルディネア、こいつら……“竜を模倣”してた。」
『何?』
「違うかもしれないが、記録には“神竜計画”って言葉があった。
人間が竜の力を人工的に再現して、永遠の支配者になろうとしたみたいだ。」
沈黙が落ちる。
やがてアルディネアの声が低く響いた。
『愚か者どもめ。己が創造主に成り代わろうとしたか。
ゆえに滅んだのだ。神竜の力は“世界を護るもの”。
人が支配のために使えば、この星そのものが拒絶する。』
「だが……その技術の欠片が残ってるなら、平和のために使えるかもしれない。
水を清め、森を癒すだけなら、悪用にはならないはずだ。」
『汝の願いが真であるうちは、大地もそれを許すだろう。
だが決して増長するな、アレン。竜契の主であろうとも、世界の理には逆らえぬ。』
「分かってるよ。」
結晶の前に立ち、手をかざす。
心の奥にある竜の印が熱を帯び、波動が静かに共鳴する。
どこか懐かしい音が響いた。
同時に、機構全体が光を放ち始める。
「……あれ? 動かしてないぞ?」
『いや、契約の力が反応しておる! やめろ、下がれ!』
アルディネアの声に反応するより早く、床全体が青く輝いた。
風が逆巻き、重力がふっと消える。
身体が宙に浮き、視界が白く飛ぶ。
空間が裂け、無数の文字が空を流れる。
一瞬、誰かの声が聞こえた。
それは男とも女ともつかぬ、機械のような響き。
――竜契の系譜、再起動。管理者コードを確認。
そして目の前の黒い結晶の中心に、金の光が閃いた。
次の瞬間、空間の歪みは収まり、沈黙が戻る。
「な、なんだ今の……?」
荒く息を整えながら周囲を見渡す。
崩れた天井の隙間から光が差し込み、床の文様がまるで新しく刻まれたように輝いていた。
中心部の結晶は、完全に透明な輝きを放っている。
『人の子よ……汝は、封印を解いた。いや、再構築してしまったのだ。』
「再構築?」
『古代の竜信号が蘇った。つまり、おまえの契約が神竜の血脈を再び呼び覚ましたのだ。
森そのものが汝に同調した。』
呆然と立ち尽くす。
確かに、外の空気が変わっていた。
先ほどまで鬱蒼としていた森の気配が、花の香りを増し、霧が薄らいでいる。
「……この森、生き返ったのか。」
『ああ。だが同時に、多くの存在が汝の存在を感じ取るだろう。
たぶんすぐに、王国にも伝わる。』
「つまり、『辺境に神竜の力を持つ亡命者が現れた』ってな。」
口元に小さく笑みを浮かべながら、俺は結晶に背を向けた。
「ふん、いいさ。どうせ追放された身だ。
ならば、今さら恐れるものは何もない。――俺は俺の“国”を作る。」
アルディネアの黄金の瞳が、静かに輝きを増す。
『ならば我も伴おう。人の子、アレン。
かつて滅んだ文明の記憶を越え、新たな秩序を築いてみせよ。』
陽光が差し込み、崩れた壁を照らした。
風が抜け、柔らかな香りを運ぶ。
遠くで鳥たちが再び鳴き始める。
静かな森の朝が、今、新しい歴史の始まりを告げていた。
46
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢まさかの『家出』
にとこん。
恋愛
王国の侯爵令嬢ルゥナ=フェリシェは、些細なすれ違いから突発的に家出をする。本人にとっては軽いお散歩のつもりだったが、方向音痴の彼女はそのまま隣国の帝国に迷い込み、なぜか牢獄に収監される羽目に。しかし無自覚な怪力と天然ぶりで脱獄してしまい、道に迷うたびに騒動を巻き起こす。
一方、婚約破棄を告げようとした王子レオニスは、当日にルゥナが失踪したことで騒然。王宮も侯爵家も大混乱となり、レオニス自身が捜索に出るが、恐らく最後まで彼女とは一度も出会えない。
ルゥナは道に迷っただけなのに、なぜか人助けを繰り返し、帝国の各地で英雄視されていく。そして気づけば彼女を慕う男たちが集まり始め、逆ハーレムの中心に。だが本人は一切自覚がなく、むしろ全員の好意に対して煙たがっている。
帰るつもりもなく、目的もなく、ただ好奇心のままに彷徨う“無害で最強な天然令嬢”による、帝国大騒動ギャグ恋愛コメディ、ここに開幕!
【完結】悪役令嬢ですが、元官僚スキルで断罪も陰謀も処理します。
かおり
ファンタジー
異世界で悪役令嬢に転生した元官僚。婚約破棄? 断罪? 全部ルールと書類で処理します。
謝罪してないのに謝ったことになる“限定謝罪”で、婚約者も貴族も黙らせる――バリキャリ令嬢の逆転劇!
※読んでいただき、ありがとうございます。ささやかな物語ですが、どこか少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
『追放令嬢は薬草(ハーブ)に夢中 ~前世の知識でポーションを作っていたら、聖女様より崇められ、私を捨てた王太子が泣きついてきました~』
とびぃ
ファンタジー
追放悪役令嬢の薬学スローライフ ~断罪されたら、そこは未知の薬草宝庫(ランクS)でした。知識チートでポーション作ってたら、王都のパンデミックを救う羽目に~
-第二部(11章~20章)追加しました-
【あらすじ】
「貴様を追放する! 魔物の巣窟『霧深き森』で、朽ち果てるがいい!」
王太子の婚約者ソフィアは、卒業パーティーで断罪された。 しかし、その顔に絶望はなかった。なぜなら、その「断罪劇」こそが、彼女の完璧な計画だったからだ。
彼女の魂は、前世で薬学研究に没頭し過労死した、日本の研究者。 王妃の座も権力闘争も、彼女には退屈な枷でしかない。 彼女が求めたのはただ一つ——誰にも邪魔されず、未知の植物を研究できる「アトリエ」だった。
追放先『霧深き森』は「死の土地」。 だが、チート能力【植物図鑑インターフェイス】を持つソフィアにとって、そこは未知の薬草が群生する、最高の「研究フィールド(ランクS)」だった!
石造りの廃屋を「アトリエ」に改造し、ガラクタから蒸留器を自作。村人を救い、薬師様と慕われ、理想のスローライフ(研究生活)が始まる。 だが、その平穏は長く続かない。 王都では、王宮薬師長の陰謀により、聖女の奇跡すら効かないパンデミック『紫死病』が発生していた。 ソフィアが開発した『特製回復ポーション』の噂が王都に届くとき、彼女の「研究成果」を巡る、新たな戦いが幕を開ける——。
【主な登場人物】
ソフィア・フォン・クライネルト 本作の主人公。元・侯爵令嬢。魂は日本の薬学研究者。 合理的かつ冷徹な思考で、スローライフ(研究)を妨げる障害を「薬学」で排除する。未知の薬草の解析が至上の喜び。
ギルバート・ヴァイス 王宮魔術師団・研究室所属の魔術師。 ソフィアの「科学(薬学)」に魅了され、助手(兼・共同研究者)としてアトリエに入り浸る知的な理解者。
アルベルト王太子 ソフィアの元婚約者。愚かな「正義」でソフィアを追放した張本人。王都の危機に際し、薬を強奪しに来るが……。
リリア 無力な「聖女」。アルベルトに庇護されるが、本物の災厄の前では無力な「駒」。
ロイド・バルトロメウス 『天秤と剣(スケイル&ソード)商会』の会頭。ソフィアに命を救われ、彼女の「薬学」の価値を見抜くビジネスパートナー。
【読みどころ】
「悪役令嬢追放」から始まる、痛快な「ざまぁ」展開! そして、知識チートを駆使した本格的な「薬学(ものづくり)」と、理想の「アトリエ」開拓。 科学と魔法が融合し、パンデミックというシリアスな災厄に立ち向かう、読み応え抜群の薬学ファンタジーをお楽しみください。
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話8話。
【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜
Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
美男美女の同僚のおまけとして異世界召喚された私、ゴミ無能扱いされ王城から叩き出されるも、才能を見出してくれた隣国の王子様とスローライフ
さくら
恋愛
会社では地味で目立たない、ただの事務員だった私。
ある日突然、美男美女の同僚二人のおまけとして、異世界に召喚されてしまった。
けれど、測定された“能力値”は最低。
「無能」「お荷物」「役立たず」と王たちに笑われ、王城を追い出されて――私は一人、行くあてもなく途方に暮れていた。
そんな私を拾ってくれたのは、隣国の第二王子・レオン。
優しく、誠実で、誰よりも人の心を見てくれる人だった。
彼に導かれ、私は“癒しの力”を持つことを知る。
人の心を穏やかにし、傷を癒す――それは“無能”と呼ばれた私だけが持っていた奇跡だった。
やがて、王子と共に過ごす穏やかな日々の中で芽生える、恋の予感。
不器用だけど優しい彼の言葉に、心が少しずつ満たされていく。
追放したんでしょ?楽しく暮らしてるのでほっといて
だましだまし
ファンタジー
私たちの未来の王子妃を影なり日向なりと支える為に存在している。
敬愛する侯爵令嬢ディボラ様の為に切磋琢磨し、鼓舞し合い、己を磨いてきた。
決して追放に備えていた訳では無いのよ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる