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第374話 恐怖の来襲
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フェルス砦の再建が始まり2週間。その防衛にと3000の兵を引き連れ砦の前で陣営を組んでいるのはニールセン公率いるアップグルント騎士団だ。
僅かとはいえ、そこは敵の領地内。攻められても文句は言えず、相手が黙って再建を見過ごすとは思えない。
そんな中、野営地のど真ん中にそびえる一際大きな天幕に召集されたのは、各騎士団の部隊長。
「こちらから攻める……と言う訳にはいかないのですか? ニールセン公」
「ダメだ。最優先はフェルス砦の防衛。すまぬが我慢してくれ……」
「しかし、このままでは数で負けてしまいます。敵が増えていくのをただ見ているだけでは、部下達の士気も下がる一方。早急に手を打たねば……」
「わかっておる。もう少しの辛抱だ……」
「九条殿の占い……本当に信用出来るのでしょうか……?」
「私を疑うのか?」
「いえ……滅相もない……」
軍議は難航していた。状況は不利。第2王女が軍事機密を漏らした所為で、戦力はおおよそ把握されている。だからと言って、先制攻撃も許されない。
それが侵略戦争の引き金になってはならないのだ。スタッグ国王は全面戦争を望んでおらず、防衛に尽力せよとのお達しがあった。
既に相手側にはヴィルヘルムの返還に関する条件と、停戦合意の書面は送っている。
恐らくそれは飲まれるだろうが、その前に1度は攻めてくる。運よくシュトルムクラータを攻め落とせれば、逆に条件を突きつけることが出来、不利な協定に印を押さずに済むのだから。
「相手側の状況は?」
「このままであれば、後1週間ほどで我が軍の数を上回るでしょう。九条殿のお仲間であるバルザック殿の魔法を警戒してか、離れた場所に3つの陣営を形成しています」
「ノースウェッジとスタッグからの援軍は?」
「急ぐようにと催促しましたが、恐らく到着までに2週間ほどはかかるかと……」
「樹術師はどれだけ集まった?」
「言われた通り、周囲の冒険者ギルドから選りすぐりをかき集めました。少なくとも樹術師の数では相手に負けることはないでしょう」
「ならば時間稼ぎは問題あるまい」
樹術師を多く集めたのは、戦場の天候変化で優位に立つ為である。
相手はバルザックの天文衛星落下を警戒している。それは陣を分けた事からも明らかだ。
天候が晴天へと変わった直後、それは天より飛来した。ならば、その大魔法の条件が『空が見える事』であると予想してもおかしくはない。
曇ってきたらすぐに晴天へと変える。これを繰り返すだけで、相手は必要以上に警戒してくれるはず。
欲を言えば、それに戦慄し撤退してくれれば儲けものだが現実はそう甘くはない。ひとまずは援軍到着まで時間が稼げればとニールセン公は考えていたのだ。
「よし。皆には苦労を掛けるが、ここが正念場だ。頼んだぞ!」
「「はッ!」」
騎士達が天幕を出て行くと、ニールセン公は浮かない表情で大きく溜息をついた。
頭に引っ掛かっているのは占いのこと。『紅き誓い』を供物とすれば、砦の防衛は盤石となり、それを邪魔する者には天罰が下る。
天から降りてくると言われる恐怖は結局わからず仕舞いだ。
最初はバルザックの天文衛星落下を暗示しているのかとも思案したが、それではまた砦も吹き飛んでしまう。
ならば九条の従魔であるコクセイの操る落雷かとも思ったが、何千という兵に連続で撃ち続けるというのも現実味に欠ける。
「本当にこんな指輪1つで砦が守られるのだろうか……」
ニールセン公は左手に嵌められていたルビーの指輪を外すと、頭上へと掲げた。
(いずれは家督をアレックスに譲る。アレックスには派閥のしがらみに捕らわれず、まっさらな状態で家を継いでもらいたい……。その為には全てを切り捨てる覚悟はできている)
今回の件が終われば、ニールセン公は派閥を抜けるつもりでいた。家の今後は全てアレックスに任せるつもりでいたのだ。
天幕の隙間から漏れる陽の光に照らされた派閥の証をジッと見つめるニールセン公。
その瞳には在りし日の自分と小さな女の子が映っていた。
「あの頃のグリンダ様は聡明で、将来は有望だと思ったのだが……。私にはとことん見る目がないらしい……」
苦笑いを浮かべながらもどこか寂しそうな表情のニールセン公。何十年も前の過去を振り返り、感慨に耽る。それと当時に込み上げてくるのは、心にぽっかりと穴が開いてしまったかのような虚しさ。
いつかは報われるだろうと誠心誠意尽くしてきたが、結局は最後に裏切られた。
グリンダにとってニールセン公は、体のいい従者に過ぎなかったのである。
「いや、考えるのはよそう……。今は目の前の状況を切り抜ける方が先決だ」
――――――――――
それから1週間が経過し、戦場に動きがあった。
数日前から目まぐるしく移り変わる天候は、シルトフリューゲル側の樹術師が天候操作を始めたから。
遠くの空は暗雲が立ち込め、逆にフェルス砦の空は雲1つない快晴を維持している。
ニールセン公の作戦は功を奏し、5000のシルトフリューゲル軍は中々動けずにいたのだ。
「あと数日持ってくれれば援軍が間に合うのだが……」
援軍を合わせればその数は1万を超え、それを見ればさすがのシルトフリューゲル側も撤退せざるを得ないだろうが、そうなる前に攻めてくる可能性は大いにある。
スタッグ王国軍の到着を距離から逆算すれば、そろそろ動かなければ不利になるのはシルトフリューゲル側だ。
「申し上げます! 敵軍およそ500が前進を開始! 右翼側です!」
3つに分かれていた陣営の1つ。その半分が動き出した。しかしその速度は遅く、恐らくは様子見の遊撃隊。
天文衛星落下を警戒し、1番数の少ない部隊をぶつけるつもりなのだ。所謂捨て駒である。
「やはり、一筋縄ではいかんな……」
「ニールセン公! 御指示をッ!」
「第2、第3騎士団は左翼へ展開。左翼を上げ右翼を下げよ!」
「鶴翼を崩してしまわれるのですか?」
「構わぬ。既に敵の数の方が多い。接敵はギリギリまで遅らせるよう伝えろ」
「はッ!」
その言葉通り、接敵せずに後退していく右翼側の騎士達。とは言え、相手も前進を止めようとはしなかった。
孤立すれば天文衛星落下の餌食。そうならない為にも、さっさと接敵したいと考えるのは道理である。
徐々に詰まっていく距離。部隊の中に魔術師は存在せず、魔法に対する抵抗力はないに等しい歩兵だけで形成された者達。
彼等は自分達の役目を知っているのかもしれない。その瞳は恐怖に染まり、時折空を気にしながらも命令だろう前進を続けるだけ。
しかし、彼等も一枚岩ではなかった。1キロメートルほど離れていた距離も半分を超えると、恐怖に耐えられなくなった者達が命令に背き、次々と駆けだしたのだ。
「「わぁぁぁぁッ!!」」
怒声を上げ、強く握りしめた武器を振りかざし突撃する。一刻でも早くその恐怖から逃れたいが為に……。
しかし、それは叶わぬ願いであった。
遠くから聞こえてくる風を切る音。突如両軍の間に落下してきたそれは、巨大な旅客機が砂地に胴体着陸したかのような土煙をあげながらも直進を続け、今まさに走り出したシルトフリューゲル軍の遊撃隊に直撃したのだ。
あらぬ方向へと吹き飛んでいく兵士達は、まるでボウリングのピンである。そして舞い上がった土煙の中から聞こえるのは悲鳴にも似た叫び声。
ゴッソリ削り取られた地面の溝から、逃げ惑う人間を容赦なく踏みつけ、それでも刃を向ける者には巨大な尾を振り回し一掃する。
漆黒の鱗に覆われたトカゲを思わせる巨体。鋭い爪と牙を持ち、頭の角は武骨でありながらも稲妻のように輝いていた。
「グォォォォ!!」
背中の翼を大きく広げ天に咆哮するその姿は、まさに恐怖。そこにはあらゆる生物の頂点ともされるドラゴンが舞い降りていた。
まさかの第3勢力の乱入に、両軍に緊張が奔ったのは言うまでもないだろう。
「背水の陣を組め! 砦まで後退するッ!!」
間髪入れずにそう叫んだのはニールセン公。それが九条の言っていた恐怖だということはすぐに理解した。
とは言え、それが本当に自分達を守護してくれるのかは不明。まずはその気を引かないことが最優先であると考え、全ての兵を下がらせようと声を張り上げたのだ。
当然その声はドラゴンの耳にも届いていた。爬虫類独特の縦に細長い瞳を、焦点を合わせるかのように収縮させ、片目だけでニールセン公を睨みつける。
それでもニールセン公は目を逸らさなかった。美しくも妖艶なコバルトブルーの瞳に飲まれそうになりながらも、強い信念をもって睨み返したのだ。
それはほんの数秒の出来事。ドラゴンはすぐに目を逸らすと大きく翼を羽ばたかせ土埃と共に上空へと舞い上がり、そのままシルトフリューゲル軍の上を縦横無尽に飛び回った。
そして咆哮と同時に雨のように降り注ぐ魔法の矢。それは構えた大盾を容易く貫通する程の威力を誇り、灼熱の吐息は全てを燃やし尽くしていく。その様子は、戦闘機が地上を一斉射撃するかの如く怒涛の勢い。
もちろんシルトフリューゲル軍も反撃を試みてはいるものの、無駄な足掻きと言わざるを得ない。
数千と飛び交う矢も1回の羽ばたきでその身には届かず、殺傷能力が高いとされる雷の魔法もまるで羽虫を落とすかのように振り払う。
それは一方的な蹂躙であり、まさに阿鼻叫喚の地獄絵図であった。
僅かとはいえ、そこは敵の領地内。攻められても文句は言えず、相手が黙って再建を見過ごすとは思えない。
そんな中、野営地のど真ん中にそびえる一際大きな天幕に召集されたのは、各騎士団の部隊長。
「こちらから攻める……と言う訳にはいかないのですか? ニールセン公」
「ダメだ。最優先はフェルス砦の防衛。すまぬが我慢してくれ……」
「しかし、このままでは数で負けてしまいます。敵が増えていくのをただ見ているだけでは、部下達の士気も下がる一方。早急に手を打たねば……」
「わかっておる。もう少しの辛抱だ……」
「九条殿の占い……本当に信用出来るのでしょうか……?」
「私を疑うのか?」
「いえ……滅相もない……」
軍議は難航していた。状況は不利。第2王女が軍事機密を漏らした所為で、戦力はおおよそ把握されている。だからと言って、先制攻撃も許されない。
それが侵略戦争の引き金になってはならないのだ。スタッグ国王は全面戦争を望んでおらず、防衛に尽力せよとのお達しがあった。
既に相手側にはヴィルヘルムの返還に関する条件と、停戦合意の書面は送っている。
恐らくそれは飲まれるだろうが、その前に1度は攻めてくる。運よくシュトルムクラータを攻め落とせれば、逆に条件を突きつけることが出来、不利な協定に印を押さずに済むのだから。
「相手側の状況は?」
「このままであれば、後1週間ほどで我が軍の数を上回るでしょう。九条殿のお仲間であるバルザック殿の魔法を警戒してか、離れた場所に3つの陣営を形成しています」
「ノースウェッジとスタッグからの援軍は?」
「急ぐようにと催促しましたが、恐らく到着までに2週間ほどはかかるかと……」
「樹術師はどれだけ集まった?」
「言われた通り、周囲の冒険者ギルドから選りすぐりをかき集めました。少なくとも樹術師の数では相手に負けることはないでしょう」
「ならば時間稼ぎは問題あるまい」
樹術師を多く集めたのは、戦場の天候変化で優位に立つ為である。
相手はバルザックの天文衛星落下を警戒している。それは陣を分けた事からも明らかだ。
天候が晴天へと変わった直後、それは天より飛来した。ならば、その大魔法の条件が『空が見える事』であると予想してもおかしくはない。
曇ってきたらすぐに晴天へと変える。これを繰り返すだけで、相手は必要以上に警戒してくれるはず。
欲を言えば、それに戦慄し撤退してくれれば儲けものだが現実はそう甘くはない。ひとまずは援軍到着まで時間が稼げればとニールセン公は考えていたのだ。
「よし。皆には苦労を掛けるが、ここが正念場だ。頼んだぞ!」
「「はッ!」」
騎士達が天幕を出て行くと、ニールセン公は浮かない表情で大きく溜息をついた。
頭に引っ掛かっているのは占いのこと。『紅き誓い』を供物とすれば、砦の防衛は盤石となり、それを邪魔する者には天罰が下る。
天から降りてくると言われる恐怖は結局わからず仕舞いだ。
最初はバルザックの天文衛星落下を暗示しているのかとも思案したが、それではまた砦も吹き飛んでしまう。
ならば九条の従魔であるコクセイの操る落雷かとも思ったが、何千という兵に連続で撃ち続けるというのも現実味に欠ける。
「本当にこんな指輪1つで砦が守られるのだろうか……」
ニールセン公は左手に嵌められていたルビーの指輪を外すと、頭上へと掲げた。
(いずれは家督をアレックスに譲る。アレックスには派閥のしがらみに捕らわれず、まっさらな状態で家を継いでもらいたい……。その為には全てを切り捨てる覚悟はできている)
今回の件が終われば、ニールセン公は派閥を抜けるつもりでいた。家の今後は全てアレックスに任せるつもりでいたのだ。
天幕の隙間から漏れる陽の光に照らされた派閥の証をジッと見つめるニールセン公。
その瞳には在りし日の自分と小さな女の子が映っていた。
「あの頃のグリンダ様は聡明で、将来は有望だと思ったのだが……。私にはとことん見る目がないらしい……」
苦笑いを浮かべながらもどこか寂しそうな表情のニールセン公。何十年も前の過去を振り返り、感慨に耽る。それと当時に込み上げてくるのは、心にぽっかりと穴が開いてしまったかのような虚しさ。
いつかは報われるだろうと誠心誠意尽くしてきたが、結局は最後に裏切られた。
グリンダにとってニールセン公は、体のいい従者に過ぎなかったのである。
「いや、考えるのはよそう……。今は目の前の状況を切り抜ける方が先決だ」
――――――――――
それから1週間が経過し、戦場に動きがあった。
数日前から目まぐるしく移り変わる天候は、シルトフリューゲル側の樹術師が天候操作を始めたから。
遠くの空は暗雲が立ち込め、逆にフェルス砦の空は雲1つない快晴を維持している。
ニールセン公の作戦は功を奏し、5000のシルトフリューゲル軍は中々動けずにいたのだ。
「あと数日持ってくれれば援軍が間に合うのだが……」
援軍を合わせればその数は1万を超え、それを見ればさすがのシルトフリューゲル側も撤退せざるを得ないだろうが、そうなる前に攻めてくる可能性は大いにある。
スタッグ王国軍の到着を距離から逆算すれば、そろそろ動かなければ不利になるのはシルトフリューゲル側だ。
「申し上げます! 敵軍およそ500が前進を開始! 右翼側です!」
3つに分かれていた陣営の1つ。その半分が動き出した。しかしその速度は遅く、恐らくは様子見の遊撃隊。
天文衛星落下を警戒し、1番数の少ない部隊をぶつけるつもりなのだ。所謂捨て駒である。
「やはり、一筋縄ではいかんな……」
「ニールセン公! 御指示をッ!」
「第2、第3騎士団は左翼へ展開。左翼を上げ右翼を下げよ!」
「鶴翼を崩してしまわれるのですか?」
「構わぬ。既に敵の数の方が多い。接敵はギリギリまで遅らせるよう伝えろ」
「はッ!」
その言葉通り、接敵せずに後退していく右翼側の騎士達。とは言え、相手も前進を止めようとはしなかった。
孤立すれば天文衛星落下の餌食。そうならない為にも、さっさと接敵したいと考えるのは道理である。
徐々に詰まっていく距離。部隊の中に魔術師は存在せず、魔法に対する抵抗力はないに等しい歩兵だけで形成された者達。
彼等は自分達の役目を知っているのかもしれない。その瞳は恐怖に染まり、時折空を気にしながらも命令だろう前進を続けるだけ。
しかし、彼等も一枚岩ではなかった。1キロメートルほど離れていた距離も半分を超えると、恐怖に耐えられなくなった者達が命令に背き、次々と駆けだしたのだ。
「「わぁぁぁぁッ!!」」
怒声を上げ、強く握りしめた武器を振りかざし突撃する。一刻でも早くその恐怖から逃れたいが為に……。
しかし、それは叶わぬ願いであった。
遠くから聞こえてくる風を切る音。突如両軍の間に落下してきたそれは、巨大な旅客機が砂地に胴体着陸したかのような土煙をあげながらも直進を続け、今まさに走り出したシルトフリューゲル軍の遊撃隊に直撃したのだ。
あらぬ方向へと吹き飛んでいく兵士達は、まるでボウリングのピンである。そして舞い上がった土煙の中から聞こえるのは悲鳴にも似た叫び声。
ゴッソリ削り取られた地面の溝から、逃げ惑う人間を容赦なく踏みつけ、それでも刃を向ける者には巨大な尾を振り回し一掃する。
漆黒の鱗に覆われたトカゲを思わせる巨体。鋭い爪と牙を持ち、頭の角は武骨でありながらも稲妻のように輝いていた。
「グォォォォ!!」
背中の翼を大きく広げ天に咆哮するその姿は、まさに恐怖。そこにはあらゆる生物の頂点ともされるドラゴンが舞い降りていた。
まさかの第3勢力の乱入に、両軍に緊張が奔ったのは言うまでもないだろう。
「背水の陣を組め! 砦まで後退するッ!!」
間髪入れずにそう叫んだのはニールセン公。それが九条の言っていた恐怖だということはすぐに理解した。
とは言え、それが本当に自分達を守護してくれるのかは不明。まずはその気を引かないことが最優先であると考え、全ての兵を下がらせようと声を張り上げたのだ。
当然その声はドラゴンの耳にも届いていた。爬虫類独特の縦に細長い瞳を、焦点を合わせるかのように収縮させ、片目だけでニールセン公を睨みつける。
それでもニールセン公は目を逸らさなかった。美しくも妖艶なコバルトブルーの瞳に飲まれそうになりながらも、強い信念をもって睨み返したのだ。
それはほんの数秒の出来事。ドラゴンはすぐに目を逸らすと大きく翼を羽ばたかせ土埃と共に上空へと舞い上がり、そのままシルトフリューゲル軍の上を縦横無尽に飛び回った。
そして咆哮と同時に雨のように降り注ぐ魔法の矢。それは構えた大盾を容易く貫通する程の威力を誇り、灼熱の吐息は全てを燃やし尽くしていく。その様子は、戦闘機が地上を一斉射撃するかの如く怒涛の勢い。
もちろんシルトフリューゲル軍も反撃を試みてはいるものの、無駄な足掻きと言わざるを得ない。
数千と飛び交う矢も1回の羽ばたきでその身には届かず、殺傷能力が高いとされる雷の魔法もまるで羽虫を落とすかのように振り払う。
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