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辺境へ
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夫に愛されなくてもいい子供の成長を見守りながら年老いていきたい。そんなささやかな幸せを求めていた。しかし現実は厳しく、私の期待は裏切られた。
目の前でハンナが突き飛ばされた。ピクリともしない。怪我をしても病気になっても、笑顔で私の尽くしてしれた。私の代わりにお母様に殴られたこともある。ハンナだけが私の唯一の味方だ。その ハンナが死んでしまったら 私の面倒は誰が見てくれるの?
胸がキリキリと痛む。呼吸の仕方を忘れたのか上手く息が吸えない。死んでは駄目だ。
私に残されたのは ハンナ一 人だけなんだから。視界がぼやけてハンナの姿が滲む。
「ハ……ンナ……」
ハンナの元へ行こうとしたがそれを阻止するように二人の間に兵士が立ちはだかる。
「何するの。そこを退きなさい!」
助けを求めて 廊下に目をやった。しかし、そこには兵士しかいない。
私はまだ伯爵夫人なのに誰も助けに来ない。
気付けば廊下を埋め尽くすほどの人数の兵士を見て、生まれて初めて恐怖に飲み込まれた。
「誰かー! 誰か助けて!」
叫んでも使用人の誰一人助けにも様子を見にも来なかった。
ただ 罪状だけが読み上げられた。
「 誘拐未遂事件で逮捕します。その他 不法侵入、器物破損……」
連行されると徹底的に取り調べを受けた。
物乞いが食べるような食事、わらしか敷いていない寝床。手も洗えない。繰り返し 繰り返し同じことを聞かれ 精も根も尽き果てた。
望むものが手に入らず、手に入るのは望まぬものばかり。助けを求めて 夫にも 両親にも 祖父母にも 名前だけ知っているような知り合いにも 手のひらがインクで黒くなるほど手紙を送っても返事は無かった。面会に来た弁護士からは 両親に家門から外すと言い渡され事を聞かされ、エリオットからは離婚を求められた。友人だと思っていた全員が私に背を向けた。面会に来てくれたのは ハンナだけ。
ハンナがいなかったら 手紙が届くこともなかっただろう。
主犯は私とされ、ドミニクの話をしても耳を貸してはくれなかった。まるで私が罪を逃れるために ドミニクの話をしているかのような扱いだった。あの時の屈辱を思い出してギリッと唇を噛む。
あの男は最初から 失敗したら私にすべての罪を被せようとしていたんだ。口の中に血の味が広がる。私があんな市井の出の男の為に全てを失わなくてはいけないのか、今でも納得出来ない。私を捨てたエリオットも、縁を切った両親も、訴えたリチャードも、懐かないマーカスも、どうでも良い。だけど、ドミニクだけは許さない。金も無いし、もう貴族でも無い。だけど私にはこの美貌がある。王都では役に立たなくても 地方ならこの体で男を虜に出来る。
ガタガタと揺れる馬車の中で決意していた。
「どんな手を使って出も 何年掛かってでも あの男を殺してやる!」
エリザベートの瞳には、復讐に燃えていた。
**
執務室で報告書を読み終えたリチャードはバサリとテーブルに投げた。猫のおもちゃを購入したのはドミニクの手下の一人だった。ドミニクは毎年不法侵入しようとするから、
こちらも警戒していた。
まさか 手下を使うとは……。
(あの老いぼれめ!)
鬱憤を晴らすように机を叩くと、その衝撃で報告書が床に散乱した。
手下の調査もしないとだめだ。
(………)
ドミニクは本物のザブマギウムを見た事がある。だから、リサの事がザブマギウムだと判ったのかもしれない。面倒な事になったと 痛み出した こめかみを押さえた。
ドミニクのザブマギウムに対する執着は 筋金入りだ。今回の件 だって自分の予想を超えてきた。次にどう出るか予想もできない。
脳裏に黒い破片が浮かぶ。
他にも何が開発しているかもしれない。調査報告が上がってくるまでは極力 リサを保護しないと。
*✳✳
リサは執務室で飲みかけの本を閉じた。
日常が戻って来た。
犯人は捕まり、裁判も終わり、エリザベートは辺境の修道院に送られた。もう二度と戻ってくることはないだろう。安心して過ごせる。そう思っていたのにリチャードはあの事件の後から、超過保護になった。このところ私と執務室で一日の大半を過ごしている。
朝起きて朝食を食べて執務室へ。その後、昼食、おやつ、夕飯、睡眠。その全てをリチャードと行動を共にする。そんな日々を繰り返している。
他の部屋に一人で行く事さえ許してくれない。一緒にいることは、嫌じゃない。嫌じゃないけど、トイレに行く時も付いて来る。
これはあんまりだ。
(病人じゃないのに……)
こうなっては出るものも出ない。部屋を出て行こうと ドアノブに手をかけると 背後にリチャードの気配を感じる。わずか数分なのに仕事を中断させてまでついてこようとする。
クルリと振り返って付いて来たリチャードに向かって手を突き出す。
「リチャード、トイレは一人で行けます」
**
庭に出るだけなのに、しかも、一人じゃない。マーカスも一緒だ。
それなのに 首を縦に振ってくれない。
「駄目だ」
にべも無い返事に天を仰ぐ。いったいどうしちゃったの? 分かってくれと自分の胸に手を当てて訴える。
「自分が私の立場だったら嫌でしょ」
「別に」
全く見え透いた嘘を呆れてしまう。誰だって嫌だ。
「嘘つき」
ムカッとして胸を指で突く。しかし、素知らぬ顔で流している。もう我慢の限界だ。
私のプライバシーは?
これは警護では無く悪質なストーカーだ。
「なんで私の行動を制限するのよ」
「………」
「 理由を言ってくれないなら、こっちにも考えがあるわ」
「………」
だんまりを決め込んでいる リチャードを睨みつけた。最初は"二人の時間が欲しい"とか、"好きだから片時も離れない"とか、そういう言葉を鵜呑みにして浮かれていたけど、どう考えてもトイレにまでついてくるなんて行動が 常軌を逸してくる。
「リサ……」
引き止めようとするリチャードを押しやると逃げ出した。
何処かに隠れてやり過ごそう。
とはいえ 他に知り合いのいない私では逃げる先も限られる。マーカスの部屋の前に着くと、リチャードが先回りしていないか確かめようと物陰から辺りを見まわす。念の為匂いを嗅いで耳も澄ます。
(………)
大丈夫。居ない。しかし、念には念を入れて、マーカスの部屋に逃げ込むと誰も入って来られないようにドアを押さえた。ノックもせずに 私が勝手に入って来たのに、マーカスはチラリと見ただけで本に目を戻した。そんな マーカスの反応に眉をひそめる。アイリス さんたちも似たりよったりだった。どうも何かが違うような気がする。
(他に目的があるような……)
何か 私の知らないことがきっとあるんだ。
でなかったら態度が急変するはずがない。
何とか理由を突き止めないと。
(こんなのが日常になるのは嫌だー)
本を読んでいるマーカスと机を挟んで向かい合うと手を擦り合わせた。
「マーカス教えて」
「………」
しかし、顔を合わせないようにマーカスが本を立てて視界を遮る。パッと本を奪い取るとしっかりと目線を合わせた。
「何か知ってるんでしょ?」
「………」
マーカスさん 首を横に振ると本を取り返した。
う~ん。
リチャードの視線は守られてるんじゃなくて、 纏わりつかれているだ。そして、何よりリチャードがピリピリしている。
椅子に座り直しただけとか、お茶を飲もうと身を乗り出したときとか。ちょっと動いただけなのに反応する。
(まさか……浮気を疑ってる?)
この家に浮気相手など居ないのに……。
「マーカス。お願い」
「………」
「だったら、ヒントだけでも。ねっ」
本を引っ張って自分に向かせようとするが、そっぽを向かれた。その頑なな態度に確信した。約束させられているのか何も喋ろうしない。一番口を滑らせそうなマーカスでさえこの状態。いったい皆に何を言ったんだろう?
聞き出すのは難しそうだ。
「ふぅ~」
差し迫ってはこの窮屈な生活を何とかしよう。口で言っても説得出来ないだろう。
なら別の方法でリチャードを説得するまでだ。良い計画を思い付いたとニヤリと笑う。
マーカスの前を行ったり来たりしながら そちらの顔で言ってみる。
「毎晩マーカスと寝ようかな~」
「本当に?」
すると 案の定、さっきまで、完全無視だったのにマーカスが本を倒すと満面の笑みで私を見る。現金な子だ。人差指で額を小突くと、へへっ、とマーカスが額を押さえる。
「本当よ」
身を乗り出して可愛い坊やをぎゅっと抱き締める。だけど、心の中では寂しそうなリチャードの顔を想像して ニヤニヤしていた。
(いいきみだ)
**
リチャードは、マーカスのベッドで横になってぼんやりと天上を見上げていた。
自分の行動を思い出して やり過ぎだと自覚した。私の行動がリサのストレスになっている事は分かっていた。だから、リサがこう出るのも当たり前。片肘ついて起き上がる。
ナイトランプに照らされて二人が すやすや眠っている。その小さな幸せに微笑む。しかし、すぐその微笑みは消えた。
マーカスを挟んでリサと三人で眠りながら、
前回の襲撃に魔法陣が使われていた。
だから、一瞬たりとも気を緩められない。
庭などにそういう機能のあるものが 投げ込まれたりするかもしれない。だが、今日のように反抗して隠れられては困る。
これもリサを守る為。言ってしまおうか? 駄目だ。
この前の件で怖い思いをしたばかり。リサには教えられない。何よりこれは予想だ。
ハッキリとした証拠がある訳じゃない。
まだ動きは無い。
(このまま平和な日々が続いてくれると良いんだが……)
目の前でハンナが突き飛ばされた。ピクリともしない。怪我をしても病気になっても、笑顔で私の尽くしてしれた。私の代わりにお母様に殴られたこともある。ハンナだけが私の唯一の味方だ。その ハンナが死んでしまったら 私の面倒は誰が見てくれるの?
胸がキリキリと痛む。呼吸の仕方を忘れたのか上手く息が吸えない。死んでは駄目だ。
私に残されたのは ハンナ一 人だけなんだから。視界がぼやけてハンナの姿が滲む。
「ハ……ンナ……」
ハンナの元へ行こうとしたがそれを阻止するように二人の間に兵士が立ちはだかる。
「何するの。そこを退きなさい!」
助けを求めて 廊下に目をやった。しかし、そこには兵士しかいない。
私はまだ伯爵夫人なのに誰も助けに来ない。
気付けば廊下を埋め尽くすほどの人数の兵士を見て、生まれて初めて恐怖に飲み込まれた。
「誰かー! 誰か助けて!」
叫んでも使用人の誰一人助けにも様子を見にも来なかった。
ただ 罪状だけが読み上げられた。
「 誘拐未遂事件で逮捕します。その他 不法侵入、器物破損……」
連行されると徹底的に取り調べを受けた。
物乞いが食べるような食事、わらしか敷いていない寝床。手も洗えない。繰り返し 繰り返し同じことを聞かれ 精も根も尽き果てた。
望むものが手に入らず、手に入るのは望まぬものばかり。助けを求めて 夫にも 両親にも 祖父母にも 名前だけ知っているような知り合いにも 手のひらがインクで黒くなるほど手紙を送っても返事は無かった。面会に来た弁護士からは 両親に家門から外すと言い渡され事を聞かされ、エリオットからは離婚を求められた。友人だと思っていた全員が私に背を向けた。面会に来てくれたのは ハンナだけ。
ハンナがいなかったら 手紙が届くこともなかっただろう。
主犯は私とされ、ドミニクの話をしても耳を貸してはくれなかった。まるで私が罪を逃れるために ドミニクの話をしているかのような扱いだった。あの時の屈辱を思い出してギリッと唇を噛む。
あの男は最初から 失敗したら私にすべての罪を被せようとしていたんだ。口の中に血の味が広がる。私があんな市井の出の男の為に全てを失わなくてはいけないのか、今でも納得出来ない。私を捨てたエリオットも、縁を切った両親も、訴えたリチャードも、懐かないマーカスも、どうでも良い。だけど、ドミニクだけは許さない。金も無いし、もう貴族でも無い。だけど私にはこの美貌がある。王都では役に立たなくても 地方ならこの体で男を虜に出来る。
ガタガタと揺れる馬車の中で決意していた。
「どんな手を使って出も 何年掛かってでも あの男を殺してやる!」
エリザベートの瞳には、復讐に燃えていた。
**
執務室で報告書を読み終えたリチャードはバサリとテーブルに投げた。猫のおもちゃを購入したのはドミニクの手下の一人だった。ドミニクは毎年不法侵入しようとするから、
こちらも警戒していた。
まさか 手下を使うとは……。
(あの老いぼれめ!)
鬱憤を晴らすように机を叩くと、その衝撃で報告書が床に散乱した。
手下の調査もしないとだめだ。
(………)
ドミニクは本物のザブマギウムを見た事がある。だから、リサの事がザブマギウムだと判ったのかもしれない。面倒な事になったと 痛み出した こめかみを押さえた。
ドミニクのザブマギウムに対する執着は 筋金入りだ。今回の件 だって自分の予想を超えてきた。次にどう出るか予想もできない。
脳裏に黒い破片が浮かぶ。
他にも何が開発しているかもしれない。調査報告が上がってくるまでは極力 リサを保護しないと。
*✳✳
リサは執務室で飲みかけの本を閉じた。
日常が戻って来た。
犯人は捕まり、裁判も終わり、エリザベートは辺境の修道院に送られた。もう二度と戻ってくることはないだろう。安心して過ごせる。そう思っていたのにリチャードはあの事件の後から、超過保護になった。このところ私と執務室で一日の大半を過ごしている。
朝起きて朝食を食べて執務室へ。その後、昼食、おやつ、夕飯、睡眠。その全てをリチャードと行動を共にする。そんな日々を繰り返している。
他の部屋に一人で行く事さえ許してくれない。一緒にいることは、嫌じゃない。嫌じゃないけど、トイレに行く時も付いて来る。
これはあんまりだ。
(病人じゃないのに……)
こうなっては出るものも出ない。部屋を出て行こうと ドアノブに手をかけると 背後にリチャードの気配を感じる。わずか数分なのに仕事を中断させてまでついてこようとする。
クルリと振り返って付いて来たリチャードに向かって手を突き出す。
「リチャード、トイレは一人で行けます」
**
庭に出るだけなのに、しかも、一人じゃない。マーカスも一緒だ。
それなのに 首を縦に振ってくれない。
「駄目だ」
にべも無い返事に天を仰ぐ。いったいどうしちゃったの? 分かってくれと自分の胸に手を当てて訴える。
「自分が私の立場だったら嫌でしょ」
「別に」
全く見え透いた嘘を呆れてしまう。誰だって嫌だ。
「嘘つき」
ムカッとして胸を指で突く。しかし、素知らぬ顔で流している。もう我慢の限界だ。
私のプライバシーは?
これは警護では無く悪質なストーカーだ。
「なんで私の行動を制限するのよ」
「………」
「 理由を言ってくれないなら、こっちにも考えがあるわ」
「………」
だんまりを決め込んでいる リチャードを睨みつけた。最初は"二人の時間が欲しい"とか、"好きだから片時も離れない"とか、そういう言葉を鵜呑みにして浮かれていたけど、どう考えてもトイレにまでついてくるなんて行動が 常軌を逸してくる。
「リサ……」
引き止めようとするリチャードを押しやると逃げ出した。
何処かに隠れてやり過ごそう。
とはいえ 他に知り合いのいない私では逃げる先も限られる。マーカスの部屋の前に着くと、リチャードが先回りしていないか確かめようと物陰から辺りを見まわす。念の為匂いを嗅いで耳も澄ます。
(………)
大丈夫。居ない。しかし、念には念を入れて、マーカスの部屋に逃げ込むと誰も入って来られないようにドアを押さえた。ノックもせずに 私が勝手に入って来たのに、マーカスはチラリと見ただけで本に目を戻した。そんな マーカスの反応に眉をひそめる。アイリス さんたちも似たりよったりだった。どうも何かが違うような気がする。
(他に目的があるような……)
何か 私の知らないことがきっとあるんだ。
でなかったら態度が急変するはずがない。
何とか理由を突き止めないと。
(こんなのが日常になるのは嫌だー)
本を読んでいるマーカスと机を挟んで向かい合うと手を擦り合わせた。
「マーカス教えて」
「………」
しかし、顔を合わせないようにマーカスが本を立てて視界を遮る。パッと本を奪い取るとしっかりと目線を合わせた。
「何か知ってるんでしょ?」
「………」
マーカスさん 首を横に振ると本を取り返した。
う~ん。
リチャードの視線は守られてるんじゃなくて、 纏わりつかれているだ。そして、何よりリチャードがピリピリしている。
椅子に座り直しただけとか、お茶を飲もうと身を乗り出したときとか。ちょっと動いただけなのに反応する。
(まさか……浮気を疑ってる?)
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「マーカス。お願い」
「………」
「だったら、ヒントだけでも。ねっ」
本を引っ張って自分に向かせようとするが、そっぽを向かれた。その頑なな態度に確信した。約束させられているのか何も喋ろうしない。一番口を滑らせそうなマーカスでさえこの状態。いったい皆に何を言ったんだろう?
聞き出すのは難しそうだ。
「ふぅ~」
差し迫ってはこの窮屈な生活を何とかしよう。口で言っても説得出来ないだろう。
なら別の方法でリチャードを説得するまでだ。良い計画を思い付いたとニヤリと笑う。
マーカスの前を行ったり来たりしながら そちらの顔で言ってみる。
「毎晩マーカスと寝ようかな~」
「本当に?」
すると 案の定、さっきまで、完全無視だったのにマーカスが本を倒すと満面の笑みで私を見る。現金な子だ。人差指で額を小突くと、へへっ、とマーカスが額を押さえる。
「本当よ」
身を乗り出して可愛い坊やをぎゅっと抱き締める。だけど、心の中では寂しそうなリチャードの顔を想像して ニヤニヤしていた。
(いいきみだ)
**
リチャードは、マーカスのベッドで横になってぼんやりと天上を見上げていた。
自分の行動を思い出して やり過ぎだと自覚した。私の行動がリサのストレスになっている事は分かっていた。だから、リサがこう出るのも当たり前。片肘ついて起き上がる。
ナイトランプに照らされて二人が すやすや眠っている。その小さな幸せに微笑む。しかし、すぐその微笑みは消えた。
マーカスを挟んでリサと三人で眠りながら、
前回の襲撃に魔法陣が使われていた。
だから、一瞬たりとも気を緩められない。
庭などにそういう機能のあるものが 投げ込まれたりするかもしれない。だが、今日のように反抗して隠れられては困る。
これもリサを守る為。言ってしまおうか? 駄目だ。
この前の件で怖い思いをしたばかり。リサには教えられない。何よりこれは予想だ。
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