放課後教室

後輩

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　きし… 


　はっとして足元に目をやり、慌てて扉に視線を移すと、悠哉のとろりとした目がこちらを見てから、ゆっくりと笑みの形に歪んでいった。 

「……ぁ…ねぇ、……威先輩…っキスして？」 

　喘ぎの合間に、唇に置かれた手に舌を這わせながらささやくと、背後から威が唇を寄せるのが見えた。 


　──キーン 
　　　　コーン… 


「…っ」 


　鳴り響くチャイムの音が、足音を消してくれることを祈りながら、葉人はその場から駆け出すしかできなかった。 



　──カーン 
　　　　コーン…