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アミューズメントパーク
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しおりを挟む「どこだ!」
「おいっこっちだっ!」
フェネクスの手が葉人を突き飛ばしたのと、二人のいる個室のドアが開かれたのは同時だった。
「お前っ!何やってんだ!」
個室の壁にもたれ掛かりながら、葉人はぼんやりと声の持ち主の名前を呼んだ。
「…し…ろ……?」
「待てっ!おいっ!」
バタバタと揉み合うけたたましい音に怯えながら体を抱き締める。
「…っクソ!」
悪態をつく司郎の声がし、もう一人が葉人の名前を呼ぶ。
「………葉…」
息苦しくて途絶えがちな意識の中でも、それが威のものだとはっきりと分かった。
「あっ…」
ガシャリと音を立てながら、威が葉人の頭に被せられていたビニール袋を取り去る。
「…葉」
もう一度名を呼ばれ、ぼんやりと顔を上げる。
ああ、威だ
呟こうとしたが、唇が震えるだけに終わる。
威の困ったような顔を見て、はっと自身の体を見下ろした。
破られた衣服に、足の間からは赤い血と白い液体が伝って床に零れ落ちている。
「あ……ぁ…っ」
汗と涙でグシャグシャの顔を隠しながら、葉人は大声で叫んだ。
「やめ…っ見ないでっ!お願いっ見ないで!」
「葉!おちつ…」
「やだっ!!せ…先輩っ!先輩っ!!」
こちらに伸ばされた威の腕を払い除け、威の後ろに立つ司郎に手を伸ばす。
「…っ」
「少し、どいてろ」
払い除けられた腕を震わせている威を押しやり、司郎は葉人の傍に膝をついた。
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