218 / 349
AV
10
しおりを挟む一人部屋に残され、居心地の悪さと寂しさを感じて布団を首もとまで引っ張り上げて横になる。
すん…と鼻を鳴らせば、鼻腔一杯に威の匂いが満ちた。
慣れ親しんだ…それでいて牡の匂いを含ませたそれに包まれ、どきりと胸が高なる。
―――
―――
―――
耳が、微かな声を拾う。
「…?」
それはどこか言い争いのようにも聞こえて…
葉人は気になるその声を確認しようとして体を起こしかけた。
――バタン
「あ…――――れ?」
キョトンとした千秋が勢いよく開いた扉から顔を覗かせる。
「千秋!?」
「葉人!?」
二人ぽかんと顔を見合わせる。
「え…どうして千秋が?」
「え、威と遊ぶから…」
至極当然の答えだった。
威に友人がいないわけではないし、葉人を除けば千秋は威の一番仲のいい友人かもしれなかった。
「葉人こそ、なんでここに?」
「調子が悪いからだ」
ぐいっと千秋を押し退けながら苦い顔の威が顔を見せる。
「なぁなぁなぁ!やっぱり女―――…小田切やし」
千秋を押し退けた威をさらに押し退けながら飛び込んできたのは…
0
あなたにおすすめの小説
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる