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裏切り
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しおりを挟む温かな温もりを感じながら、これが欲しかったのだと言う安息感に全身を包まれ、葉人はとろとろと微睡む。
休まないといけないから…と、そう言って独りにされた寂しさを思い出してぬくもりに擦り寄る。
ただ、こうして欲しかった。
体を休めたかったが、それ以上に傷ついた心を休めたかった。
傍に安心できる温もりを感じさせて欲しかった…
「……ぅ…」
温もりに包まれた眠りの中にも、ひたりひたりと悪夢が忍び寄り、光彦の顔が夢の中に過る度に葉人は体を大きく跳ねさせた。
その度に、司郎の大きな手が辛抱強く背中を叩き、宥めるように擦る。そうすると、悪夢に起こされかけた葉人はまたとろとろと眠りに戻って行く事ができた。
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