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フェネクス
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しおりを挟む「火宮…が、フェネ………?」
きつくポールに結ばれた腕は抜け出そうとする力も入らない程に震え、抵抗を試みる足もぐにゃぐにゃとして生まれたての仔馬のように力が入らず無様だった。
「うん?今更フェネクス?まだそれ有効なの?『火宮鷹雄』火と鷹で、フェニックス。どう?なんかかっこいいでしょ?」
「っ!?ふ…ぅ……、ひっ!や、め……」
やっと痣のなくなった足の付け根に、鷹雄が吸い付く。
「嫌だっ!!」
「嫌だはないだろ?兄ちゃんとヤリまくってんのに」
「や、な…んで……」
「兄ちゃんの、ハナちゃんへの執着、すげぇもん。なんてーの?俺を近づけさせないようにって必死でさ」
「………」
「俺の言う事なら、なんでも聞いてくれるのに……」
くちゅりと唾液を絡めた指が葉人の双丘の奥に突き進む。
咄嗟に力を込めるも、それ以上抗いようもなく…
「はは、あっつぃ」
「ぃ…やだ、…抜いて………」
「兄ちゃん、最近は俺に逆らってばっか」
「ぃっあああああっ!」
ぐいぐいと指を押し進められ、中で二本の指がばらりと動く。
痛みに思っていい筈のその動きから、浅ましく快感を拾い上げた自分の体に気付きたくなくて葉人は声を上げて抵抗をした。
「止め、て…っ!!」
「今日もまくのに一苦労だよ」
ぐちぐちと指で適当に馴らした後、鷹雄は葉人の両足を抱え上げ、その両足の付け根にあるひっそりとした花弁の集まりの様な場所に視線を落としてにやりと笑う。
「ココを自分一人のもんにしたいんだってさ」
「ちがっ…先輩はそんなじゃ…っ」
「気持ちいいもんね?ハナちゃんのココ、ねっとりしててさ、柔らかいのにきゅうきゅうって、男の精液が欲しくて欲しくて搾り取ろうとするんだ」
かぁっと羞恥で顔が赤くなるのが分かった。
否定の言葉を発しようとしたが、この状況で散々自分を脅したフェネクスである鷹雄に弄られて感じている自分が確かにいる。
それに気付いて言葉が止まった。
「自分の事、厭らしく虐めてって、兄ちゃんにもお願いしたの?」
「――――は?」
分からない言葉に一瞬意識に空白が出来た。
その瞬間を狙い澄ましたかのように、ず…と鷹雄が腰を押し付けてきた。
「ゃっ!!やぁぁぁっ!」
半ば強引に、無理やりの挿入だったにもかかわらず、葉人のソコは柔軟に鷹雄のそれを飲み込み、引き攣るような痛みは訴えるものの、きゅっとソレを離すまいと銜え込む。
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