放課後教室

Kokonuca.

文字の大きさ
300 / 349
フェネクス

10

しおりを挟む




「火宮…が、フェネ………?」 

 きつくポールに結ばれた腕は抜け出そうとする力も入らない程に震え、抵抗を試みる足もぐにゃぐにゃとして生まれたての仔馬のように力が入らず無様だった。 

「うん?今更フェネクス?まだそれ有効なの?『火宮鷹雄』火と鷹で、フェニックス。どう?なんかかっこいいでしょ?」 
「っ!?ふ…ぅ……、ひっ!や、め……」 

 やっと痣のなくなった足の付け根に、鷹雄が吸い付く。 

「嫌だっ!!」 
「嫌だはないだろ?兄ちゃんとヤリまくってんのに」 
「や、な…んで……」 
「兄ちゃんの、ハナちゃんへの執着、すげぇもん。なんてーの?俺を近づけさせないようにって必死でさ」 
「………」 
「俺の言う事なら、なんでも聞いてくれるのに……」 

 くちゅりと唾液を絡めた指が葉人の双丘の奥に突き進む。 

 咄嗟に力を込めるも、それ以上抗いようもなく… 

「はは、あっつぃ」 
「ぃ…やだ、…抜いて………」 
「兄ちゃん、最近は俺に逆らってばっか」 
「ぃっあああああっ!」 

 ぐいぐいと指を押し進められ、中で二本の指がばらりと動く。 

 痛みに思っていい筈のその動きから、浅ましく快感を拾い上げた自分の体に気付きたくなくて葉人は声を上げて抵抗をした。 

「止め、て…っ!!」 
「今日もまくのに一苦労だよ」 

 ぐちぐちと指で適当に馴らした後、鷹雄は葉人の両足を抱え上げ、その両足の付け根にあるひっそりとした花弁の集まりの様な場所に視線を落としてにやりと笑う。 

「ココを自分一人のもんにしたいんだってさ」 
「ちがっ…先輩はそんなじゃ…っ」 
「気持ちいいもんね?ハナちゃんのココ、ねっとりしててさ、柔らかいのにきゅうきゅうって、男の精液が欲しくて欲しくて搾り取ろうとするんだ」 

 かぁっと羞恥で顔が赤くなるのが分かった。 

 否定の言葉を発しようとしたが、この状況で散々自分を脅したフェネクスである鷹雄に弄られて感じている自分が確かにいる。 

 それに気付いて言葉が止まった。 

「自分の事、厭らしく虐めてって、兄ちゃんにもお願いしたの?」 
「――――は?」 

 分からない言葉に一瞬意識に空白が出来た。 
 その瞬間を狙い澄ましたかのように、ず…と鷹雄が腰を押し付けてきた。 

「ゃっ!!やぁぁぁっ!」 

 半ば強引に、無理やりの挿入だったにもかかわらず、葉人のソコは柔軟に鷹雄のそれを飲み込み、引き攣るような痛みは訴えるものの、きゅっとソレを離すまいと銜え込む。 


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【創作BL】溺愛攻め短編集

めめもっち
BL
基本名無し。多くがクール受け。各章独立した世界観です。単発投稿まとめ。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

BL短編まとめ(現) ①

よしゆき
BL
BL短編まとめ。 冒頭にあらすじがあります。

BL短編まとめ(現) ③

よしゆき
BL
BL小説短編まとめ。 色んな傾向の話がごちゃ混ぜです。 冒頭にあらすじがあります。

寮生活のイジメ【社会人版】

ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説 【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】 全四話 毎週日曜日の正午に一話ずつ公開

仕方なく配信してただけなのに恋人にお仕置される話

カイン
BL
ドSなお仕置をされる配信者のお話

疲弊した肉体は残酷な椅子へと座らされる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...