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許せない
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しおりを挟む薄ぼんやりとした意識の中で、鏡…と思った瞬間、それが微妙に自分の顔と違う事に気が付いた。
「へ!?」
「…っ!」
飛び上がった自分の体に引きずられるようにして、悠哉が呻いて飛び上がる。
「ちょ…先輩!折れるっ!!」
悲鳴のような抗議の声と、ぱたた…とシーツに散った白濁の液。
「~~~っ!ナカに出しそびれたし!」
ぶー…とむくれて精液を拭う悠哉をぽかんと眺めていると、目の前で手が振られた。
「小田切先輩?」
「な…なんで……オレ、何やってるの?」
「はぁ?」
不審げな目はしかし、睨みつけるように葉人の頭からつま先までを見つめてからふっと和らいだ。
「…ああ、いつもの先輩だ」
「な…に?」
「あーぁ、つまんない。ちょっと面白かったのに」
そう言いながら悠哉はばさりとシャツを羽織った。
「な、…なぁ………オレ…」
「先輩が誘ったのに、覚えてないの?」
「へ?」
「電話かけてきて、シよって。」
ペットボトルのお茶を飲む姿に悪びれた様子はなく、鷹雄の言葉よりも真実味がある。
「『いっぱい汚して』って、凄かったのに……まぁ、虐め甲斐はなかったけど…」
また、言った記憶のない言葉にくらりと眩暈がした。
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