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許せない
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しおりを挟む「な……っ」
「………」
「………か…帰る……」
「そう?シャワーはどうしますか?」
「っ……いい」
そう短く答え、床に投げ出された自分の服を掻き集める。
「玄関は出て右ですから」
「っ……」
何と答えていいのか分からず、葉人は小さくお邪魔しましたと告げて慌てて服を身に着け、転げるように扉から飛び出す。
まったく見も知らない他人の家の風景に、またも眩暈を感じて小さく呻いた。
「なに…なんなんだ……」
自分は部屋でベッドに横になっていた筈だった。
今夜も熟睡は出来ないだろうと思うながらも、体を休める為に目を閉じ…
そこからの記憶が、ない。
なんとか靴を履くと、やはり見覚えのない扉を開けて外に出た。
「…っ…………威」
昏い夜の闇に包まれるように、扉から少し離れた位置に座り込んでいる姿が見えた。
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