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威
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しおりを挟むは…は…と互いの息が上がる。
濡れた服は肌に貼り付き、うまく脱げないそれを無理やり引っ張ったために嫌な音を立てた。
どこか破れたかもしれない…などと言う考えは二人にはちらともなく、じょじょに温かくなり始めたシャワーの下で縺れあうように互いの唇を貪る。
僅かな隙間を惜しむ様に合わせられた唇からくちゅくちゅと粘った音が響き、絡む赤い舌が僅かに垣間見える。
「ぅ…んっ……綺麗に、して」
威を苦しめる為と、自ら汚し続けた体を拭ってくれと威の手を導く。
性急な手つきで力任せに引き摺り下ろされたズボンが肌を擦り、ぴりっとした感覚を葉人の肌の上に残したが、それすらゾクゾク来るような痺れにしかならない。
流水の刺激でつんと尖り立ち上がったピンクの蕾を、くにりと威の指先が押しつぶす。
「ひぁっ!!」
「ここも、洗おうな」
指で弾き、かりかりと引っ掻くと、ヒクンと大袈裟なまでに体が跳ねる。
「こっちも」
弄んでいた粒とは反対の、心寂しそうに放り出されたままだった尖りを口に含んで吸い上げた。
「アっ!」
嬌声が上がり、腰が跳ねて逃げを打つ。
それを捕まえて再び、今度はそぅっと舌を這わせる。
「ぅ、あぁ…」
シャワーの水音にも掻き消されないくちゅくちゅと言う吸い付く音が、体が火照りぼんやりと意識の飛び始めた葉人の意識を耳から犯していく。
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