電子の帝国

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第1章 日本の電子技術

1.3章 欧州視察

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 どんな国でも、他国の先端技術を視察して、それが優れているならば自国の手の内にするために取り込んでゆくことは当たり前だ。我が国において機械や電気分野で一部の技術が進歩していたとしても、海外で発明されてから国内生産される機器の方が圧倒的に多い。海外の進歩した技術を積極的に取り入れるためには、あらゆる機会を利用することがきわめて重要だ。

 我々が急遽参加することになった視察団の目的も同様だった。ジョージ6世の戴冠式に間に合うようにパナマ運河経由でイギリスに向かった視察団はイギリス側が用意していた兵器の視察と共に、欧州の機械や電気の最新技術情報を収集することも目的の一つだった。

 電気研究部に所属する我々にとっては、当然、電子技術に関する情報収集が重要な任務だった。特に、電波関連の研究をしている真田大佐と私は、超短波から極超短波を利用した機器の開発状況を可能な限り把握しなければならないと考えていた。

 この当時、日本国内においても、軍部と民間企業が協力してメートル波の送受信可能な機器の開発と、それよりも波長の短いセンチ波の送受信実験については成功していた。私が担当したマグネトロンもセンチ波の発振に使用する主要部品の一つである。

 既に世界の各国は、これらの極超短波の電波を活用することにより、索敵や攻撃などの各種兵器に適用できる可能性に気がついていた。我が国では、対象物からの反射波を捉えることによる、遠距離目標の探知と距離測定を重視していた。それ以外にも、夜間における艦船や航空機の誘導や通信手段としても着目していた。

 今回の電子技術の情報収集の対象国は、電子技術が進んでいると考えられたイギリスとドイツだ。特に超短波を利用した映像機器や探知機の開発については、イギリスが一歩進んでいるはずだ。日本との関係が徐々に微妙になりつつあるとはいえ、この時期には、イギリスと日本との間には普通に国交があった。

 真田大佐は、テレビジョン関係の資料を入手したいとの高柳博士からの依頼もあってイギリスの無線研究の大家であるマルコーニ博士への面談をあらかじめ申し込んでいた。英国政府の後押しもあって、真田大佐と私の2名は、昭和12年(1937年)5月下旬にイギリスに到着すると、軍人としては例外的にマルコーニ博士に会って、テレビジョンに関する意見交換をすることができた。

 お互いの挨拶が済むと、私はあらかじめ準備していた資料を鞄から取り出して、マルコーニ博士の前に置いた。資料の内容については、大佐が説明した。

「これが日本の高柳博士が最近研究しているテレビジョンシステムに関する論文です。撮像管から電子的に走査線による送信信号を取り出します。電子式の撮像管は機械式の走査から電子式に改善しています。また、受信側では2回に分けた画像の走査線を表示することにより、ブラウン管に動画像を映し出します。もう一つの論文では、現状ではまだアイデアですがRGBの3色に分けて走査を行って、受信管では色ごとに分けた走査を3回行うことにより、カラー映像のテレビジョンを実現する方法を記述しています」

 マルコーニ博士は、真田大佐の説明を聞きながら、渡された論文をパラパラとめくっていた。博士は撮像管とブラウン管を使った電子式テレビジョンの世界最初の実験(「イ」の字の表示)に成功した高柳博士の研究に興味を持っていた。その最新の研究成果を入手できるのを期待していた。現時点の研究は、過去に公表された成果から大きく進歩しているはずだと思っていたが、どうやらそれほどでもないようだ。

 テレビジョンの実験放送はイギリスではBBCが昨年から開始した。もはや単なるテレビジョンシステムの実現論文では、新規性は少ない。色付きのテレビジョンは多少の新規性はあるが、論文を一瞥した限りでは、まだ純粋なアイデア止まりのようだ。

 顔を上げた博士は、日本の軍人に向けて内心とは逆の言葉を発した。
「実に、興味深い論文ですね。日本のテレビジョン開発もかなり進歩しているようだ。似たような論文ですが、私も英国放送局で実験しているテレビジョン放送についての解説文を準備していました。これをドクター・タカヤナギに渡してください」

 博士は、日本人から手渡された紙の束と同じくらいの厚さの書類を取り出すと、真田大佐に差し出した。日本側の資料も、マルコーニ博士の資料も、一見、最新の研究内容を記載しているようではあるが、公表されている内容からわずかに進んだ程度の内容で、優れた特許になるような内容は含まれていないはずだ。

 真田大佐はうやうやしくお礼を述べた。むろん、内心とは逆の言葉だ。文献の内容は最新の技術をぼかした内容に違いない。真田大佐の目で見ても高柳博士の論文とそれほど差異がないように思えた。それでも日本にとっては、入手する価値のある情報には違いない。
「貴重な資料をいただきありがとうございます。日本の高柳も大いに喜ぶことは間違いありません」

 信じがたいが、この当時はテレビに関する技術は、必ずしも電波の応用技術と無関係ではなかったが、軍用としての関心の対象外だった。イギリスでもその事情は大して変わりがないようで、最新の技術以外は、軍からの機密扱いとはなっていなかった。一昔前の技術に限ってのことだったが意見交換ができる分野だったのだ。

 一通り、予定していた会話が終わりかけたころに、博士の秘書がノックをして部屋に入ってきた。博士に向かって何か耳打ちする。

「緊急の電話が私宛に入ったようだ。申し訳ないが中座させてもらう。十分以内に戻るので、お茶でも飲んで待っていてください」

 博士が出てゆくと、真田大佐が私のところに近寄ってきて小声で話しかけた。まるで盗聴器でも心配しているような声だ。
「君は、博士が戻ってこないかドアの方を注意していてくれ」

 真田大佐は、博士の机のところまで歩み寄ると、その上に何気なく置かれていたいくつかの文献を手にとって確認し始めた。数分の間に3つほどの文献を見ることができた。

 私は部屋の外から足音が聞こえてくるのを聞き取ると、真田大佐に身ぶりで教えた。博士が戻ってからは、儀礼的な挨拶を終えると早々に宿へと帰ってきた。

 ……

 日本側で準備したホテルの部屋には、盗聴器などがないのは確認済みだ。私は自由に会話ができるのを待ち構えて質問した。
「机の上の書類には何が記述されていたのですか?」

「イギリスが『ラジオ・ロケーター』と呼んでいる装置の概要が記述されていた。幸運にも装置の動作原理まで書かれていたよ。書類を見ることができたおかげで、博士に突っ込んだ質問をしなくとも英国の電波探知器の状況がある程度わかったよ」

 真田大佐は、自分の記憶に基づいてノートにメモを書き始めた。必要な情報を書き終えると、「ラジオ・ロケーター」の動作原理を私に説明してくれた。
「電波を数十マイクロ秒程度のパルスとして繰り返し発振させて送信する。電波の波長は数メートルから1メートル弱のようだ。そのパルスの反射波を受信することで、戻って来る時間を計測して、遠方の物体の存在と距離を求める方法が記述されていた。昨年実施した探知実験の結果も書かれていた。現時点では、実用できる段階に達していると思う。完成した装置は軍用装置として秘密扱いになっているだろう。イギリスでは電波を使った航空機や艦艇の探知装置が既に実用化されている可能性が高い」

「今年になって、我々も超短波の反射を利用して、離れた物体を探知する研究を開始していますが、少なくとも英国が1年は進んでいますね」

 ……

 翌日から、我々は軍令部や航空廠の士官とも合流してイギリス南部の航空基地見学が始まった。しかし、この時期に日本から来た軍人に最新型の航空機を見せるほどイギリス人もお人好しではない。結局のところ、我々が見られたのは旧式の複葉機ばかりだった。

 基地に配備されていたグラディエーターを見学することができたが、参考になったのは、機上会話が可能な無線機が既に搭載されていることだった。接地の取り方や、機器へのシールド法など、航空機への無線機器の艤装法については参考になるだろう。

 想定外の大きな収穫だったのは、航空基地見学からの帰り道で巨大な無線アンテナのタワーを発見したことだ。ロンドンの日本大使館員が運転する車に乗っていると真田大佐が南方を指さした。
「ドーバー海峡の方に向いた巨大な塔が見えるぞ。無線アンテナを取り付けた塔は、高低の2種類があるようだ。よく見ると無線塔にはそれぞれ種類の違うアンテナが取り付けられているな。筧くん、外見だけでもメモしておいてくれ」

 私は急いで手帳と筆記用具を取り出すと、注意深くタワーとそれに取り付けられたアンテナの外形を観察して、車中で2種のアンテナの形状をスケッチした。

 真田大佐が形状から自分が考察した結果を教えてくれる。
「高い方の塔のアンテナは波長が長そうだな。電波の波長は10メートルくらいだろうか。小さい方はかなり高周波のアンテナだな。波長は1メートルか2メートル弱だろう。間違いなく『ラジオ・ロケーター』のアンテナだ。アンテナの向きから考えて、ドーバー海峡を超えてくる航空機を探知しようとしていることは明らかだ」

 私は、真田大佐の考察をメモしたアンテナ見取り図の横に書き加えた。想定できる機能をメモに書き加えながら素朴な質問をした。
「やはり、1種類の電波では、探知に制限があって波長の短い電波を併用しているのでしょうか?」

「恐らく、波長が長くて周波数の低い電波は遠距離まで電波を到達させて、遠くの航空機を発見する用途だろう。しかし周波数が低いので、高度の低い目標は海面からの反射の影響を受けて、正確に探知できない。それで、もっと周波数の高い電波で低空目標を探知しようということなのだろう。加えて波長の短い電波を利用すれば、方位や高度をより正確に測定できるはずだ」

 ……

 我々は、イギリス国内で許可された見学を終えると、ドイツに渡ることにした。一気にドーバーを超えるために、ロンドン始発の鉄道連絡船を利用することにした。すると、我々とはイギリスで別行動をしていた根津大尉が、予定を聞きつけて寝台列車に乗り込んできた。

 簡単な挨拶をした後にお互いのイギリスでの収穫について報告することになった。真田大佐からは、もちろん超短波による「ラジオ・ロケーター」の実現方式とアンテナについて有力な情報をつかんだことを説明した。

 根津大尉は、イギリスの物理学者と面談することができたとのことだ。早口で成果をまくしたて始めた。

「導体と絶縁体の中間的性質を示す半導体の物性については、1930年中旬になって急速に物理的な解明が進んでいました。その中でも量子と呼ばれる素粒子のふるまいに関して研究をしているウィルソン博士と意見交換することができました。半導体に対する量子的な分析はかなり進んでいます。ウィルソン博士が提唱しているトンネル効果を説明する量子モデルに関する論文も入手できました。幸運にも英国に来ていたツェナー博士にも会うことができましたよ。半導体内部の電界についての考察も説明してもらいました」

「それで、君が聞いてきた半導体の知見を基にすると、どのような使い道があるのかね?」

「検波器の高性能化は理論的に可能だということがわかりました。半導体による大電流の整流も可能です。整流のための半導体も遠からず実現できるでしょう」

 真田大佐もさすがに半信半疑のようだ。
「ふーん、そんなことが可能になれば、世の中のほとんどの二極管は半導体に置き換わるんじゃないのかね?」

「そうですね。私は、必ずそうなると信じています」

 私は、言い過ぎだろうと思ったが、大尉個人の感想なので何も指摘しなかった。しかし、後になって根津大尉の予見が正しかったことを思い知らされることになる。

 ……

 ドーバー海峡を渡ってから、フランス国内で列車を乗り継いでベルリンに到着すると、ドイツ国内では、陸軍の視察団が無線技術の調査を開始していた。我々が関連する電子技術については、陸軍科学研究所の佐竹少佐の一行がドイツ軍で使用している電子機器の状況について情報を入手していた。

 海軍と陸軍の電子技術関係者はベルリンのホテルの一室に集まると、今まで収集した情報に基づいて意見交換を行うことになった。少なくとも技術者にとっては、陸海の間のこだわりはない。それよりも日本の技術を前に進めるという課題意識の方が圧倒的に大きい。

 まず真田大佐からは、イギリスの「ラジオ・ロケーター」とドーバー沿岸で偶然目撃した無線塔とアンテナ群について説明した。佐竹少佐が話を聞きながらしきりにうなずいている。

 イギリス班の報告の次は、陸軍の佐竹少佐がドイツでの状況を説明する。
「我々が集めた情報では、ドイツでも、GEMA社とテレフンケン社の技術者が中心になって電波による探知器を開発しているとのことです。昨年にはGEMA社が開発した試験機で、飛行中の航空機を探知する実験に成功しています」

 佐竹少佐が手帳に書いた探知機のメモを真田大佐に見せる。
「ドイツとイギリスは同じ原理に基づく電波探知器を開発していると考えて間違いないようだね。アンテナの外形を見る限りドイツの方が少し波長が短いようだ」

 思わず私から質問してしまった。
「それで、電波探知器を開発しているもう1社のテレフンケンの方はどんな状況なのですか?」

 陸軍科学研究所の木原大尉が答えてくれた。
「幸運にも、テレフンケンのルンゲ博士に連絡をとることができました。近々、開発中の装置を我々に見せてくれます」

「試験機を公開してくれるとは、博士もずいぶん気前がいいですね」

 佐竹少佐が引き継いだ。
「テレフンケンは、電波探知器をドイツ軍に提案しているが、今のところは色よい返事がないらしい。それで研究を続けるためには資金が必要というわけだ。東洋人からの支払いでも金に色はついていないからね。実際に見学して、有用ならば資金を出すべきだ」

 真田大佐も金を支払うという佐竹少佐の意見に賛成だった。
「もともと、使えそうな機材があったら買い取って、『香久丸』に積み込んで日本に持ち帰るのは訪欧目的の一つでもあります。運搬できるならば持ち帰りが可能なように高速輸送船で来たのですからね。私の裁量の範囲で出せる金額ならば、海軍は金を支払いますよ」

 根津大尉からは、検波器に使える半導体に関する状況を報告した。ドイツの半導体関係の研究者への面談を予定していることも伝える。
「高周波で動作可能な整流器の研究はドイツでも進んでいます。製造法を含めて情報を入手したいと考えています」

 佐竹少佐は、無線機の高性能化を実現する手段の一つとして、半導体をとらえたようだ。
「陸軍には、あなたのような分野の研究者はいません。むしろ我が国では理化学研究所や大学の方が研究は進んでいるように思います。大変興味深いと思います。成果があればぜひ今後も紹介をお願いしたい。陸軍の研究所でも半導体の研究者を育成することにします」

 ……

 数日後に我々は、テレフンケン社の実験施設を訪問していた。施設で待っていたルンゲ博士と簡単な挨拶をした後は、工場の敷地内の倉庫へと案内された。どうやらここからは若い技師が案内してくれるようだ。

 外国からやってきた軍人にも開発中の装置を見せてくれるのだから、秘密管理の観点から見るとかなり緩いように思われる。ドイツ軍の興味の対象でないことが原因なのだろう。

 案内された倉庫に置かれていた装置をひと目見て、私は真田大佐の方を見てうなずいた。倉庫の前に引き出された台車には、直径3メートルほどの巨大なお椀型のアンテナを備えた装置が置かれていた。

 思わず感嘆する声が口から出てしまう。
「すごい。今まで見たことのないアンテナだ」

 真田大佐が解説してくれた。
「パラボラ型のアンテナだ。断面は放物線になっているはずだ。かなり短い波長の電波を利用しているな。それだけ高精度で目標の計測ができるというわけだ」

 佐竹少佐が案内役の技師に質問する。
「この装置が使用している電波の周波数はどれくらいですか? 電波の出力はいかほどですか?」

 説明役のドイツ人技師は言葉を濁した。
「具体的な数値については、話せません。1メートル以下の電波を利用して、目標とする航空機の距離と方位、それに高度も正確に計測することを目標にしています。我々はこの装置からの測定値を高射砲の射撃データに利用することを目標にしています」

 私は真田大佐に小声で話しかけた。
「大砲の射撃に使うためには、かなりの測定精度が必要ですよ。通常の探知よりも一桁以上精密な目標位置の測定が必要なはずです」

「ああ、この手の探知機は反射波の戻る時間から、距離は正確に計測できるが、航空機の方位と高度を計測するためには、アンテナからの電波ビームをかなり細くする必要がある。加えてアンテナ架台の回転や仰角を細かく制御できないと目標の追尾が難しいだろう」

 実物の見学を終えて戻ってくると、開発主任のルンゲ博士が待っていた。佐竹少佐と真田大佐が若い技師からは聞き出せなかったことを次々に質問する。

 博士の説明により、装置の内容が概ねわかってきた。この試作機は、数十キロの範囲で探知を行う装置で「ダルムシュタット」と呼ばれていた。長距離警戒をする探知機と一緒に使用することを想定している。今はまだ実験機の段階で、目標物の探知と計測は可能であるが、電波の出力が、5,000ワットの目標に対してかなり不足している。

 しかも方位と仰角の精度については、計測は可能であるが、測定に誤差が出るのでまだ改善が必要とのことだ。残念ながら、まだ試験中の実験機なので日本に持ち帰ることはできない。資料については有料になるが、渡すことはできるということだ。技術資料は、未完成の装置の文献なのにかなりの高額を要求された。

 佐竹少佐と真田大佐は博士からの申し出を持ち帰って相談した。結局、情報入手のために支払う金額をルンゲ博士の言い値から、8割まで減額することを条件とした。博士がそれを受け入れたことで交渉が成立した。もちろん、目標未達の実験機なので、資料に書いてある機器をそのまま制作しても、動作も性能も保証されないのは承知の上だ。

 ……

 根津大尉は、超短波向けの部品開発に関するコンサルタントをしていたホールマン博士と面談することができた。亜酸化銅やシリコン、ゲルマニウムなど半導体として有力な物質に関する特性や生産法に関しての知見を得たようだ。

「1930年代に入って、量子力学は大きく進展しています。導体内部の電気伝導の仕組みについても徐々に解明されてきています。ホールマン博士は、電気伝導を示す半導体には2種類が存在していて、それぞれ異なる内部に電気を流すための仕組みがあることを解明しました。ドナー型の半導体とアクセプタ型半導体と呼んでいる半導体です。博士から2種の半導体の仕組みだけでなく、整流機能への適用には、材料としてシリコンとタングステンの組み合わせが有力なことを示してもらいました」

 真田大佐が熱心に説明をしている根津大尉にくぎを刺した。
「理論的な知見を得ても、我が国ではそれらを実際に使えるところまで研究する組織がまだない。売り物にできるようなものもまだないので、民間企業の研究も活発ではない。日本に帰ったら、まずはそのあたりの環境整備が必要だぞ。半導体の有効性をもっと宣伝する必要があるだろう」

 それに加えて、火砲や航空機を視察していた他の班では、ドイツの高射砲やメッサーシュミット社やハインケル社の制作した航空機などを購入して持ち帰ることに決めたようだ。
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