電子の帝国

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第10章 新兵器開発

10.2章 無人飛翔体

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 昭和14年(1939年)中旬になると、訪独時に購入交渉をしていたハインケル社の噴進式エンジンが永野大尉の手元に届いた。さっそく、航空廠の発動機部で噴進エンジンを研究していた種子島中佐が、エンジンの到着を聞きつけてやってきた。

 それからは、この二人が中心になって、海軍におけるタービンロケットの研究を引っ張ってゆくことになった。

 いくつか不具合はあったものの、昭和14年(1939年)12月には、なんとかハインケルエンジンを始動できた。しかし、性能を測定してみると、有人機に搭載するには、この実験エンジンの推力ではいささか不足していることがわかってきた。

 そもそも、ハインケルのエンジンをそのまま生産できる可能性は、かなり低いだろうと大尉も中佐も考えていた。それで、これからエンジンをどのように改善して、実用化するかについて検討を始めた。

「想定内ではありますが、この新型エンジンをそのまま戦力化することは、難しそうですね。武装を搭載した戦闘機に使うには、せめて2倍の800kg程度の推力が必要だと思います。これでは、何も搭載しない実験用の小型機以外には使うことができないと思います」

 種子島中佐は、とにかくタービンロケットで何らかの成果を挙げることが優先だと考えていた。
「現状の推力でも、軽量に仕上げれば航空機の加速用には使えるだろう。既存の機体にこのエンジンを追加すれば、速度も上昇力も大幅に向上するはずだ。もう一つの方向は大型化だ。二回りほど大きなエンジンとして全面的に再設計すれば、2倍以上の推力は達成できるはずだ。それが実現できれば、噴進式エンジンだけで戦闘機でも爆撃機でも飛ばすことが可能になるぞ。但し、大型エンジンを短期間で設計することは、我々だけではほとんど不可能だと思う」

 永野大尉も中佐の意見に納得した。
「2つの方向で開発するというのは確かに有効ですね。2段階での実用化を考えませんか? まず、このエンジンを改良することにより、短期間で小型エンジンを完成させる。それにめどが立ったならば、小型の経験を生かして大型エンジンに着手する。しかし、大型化はもっと本格的な開発組織がないとなかなか進みません。廠長に直訴でもして新規に開発班を作る必要がありそうです」

「いいだろう。少人数の我々にできることには限りがある。小型エンジンの改良をまず実行する方策に賛成するぞ。それで実績が出てくれば、組織の強化も許可されるだろう」

「そうとなれば、いくつもの点で改善が必要です。今のハインケルエンジンは加速補助に使うにも信頼性が全然足りません。すぐに燃焼が不調になったり、振動が発生するので、改良が必要です。それよりも小型エンジンの使い道でもうひとつ思い当たりました」

 種子島中佐が身を乗り出す。
「ドイツで仕入れてきた話です。噴進式の高速の無人機を開発して、飛行爆弾や対空弾を実現するという考えを聞いてきました。無人の飛行体ならば、小型であってもこのエンジンを使えるはずです」

 永野大尉は欧州出張でドイツの航空機会社であるフィゼラー社を訪問した時に、噴進式エンジンにより長距離を飛行して目標を攻撃する飛行兵器の構想を聞いていた。フィゼラー社は、無人の攻撃機として、地上や海上の目標を攻撃する飛行爆弾と、飛行中の爆撃機に突入する飛行対空弾の2種類を構想していた。もちろん、その時は机上の資料だけで、実験すらも進んでいなかった。

 フィゼラー社が飛行爆弾の計画をドイツ航空省(RLM)に提出して、Fi103(V1)の開発が開始されるのは2年以上先のことだ。

「なるほど、小型エンジンの使い道としては有望かもしれない。これから開発を続けるならば、開発目標がはっきりするので海軍からも開発資金が出やすいだろう。しかし、課題もあるぞ。エンジンに加えて小型の飛行機を開発しなければならない。小型の無人機とはいえ、航空機だぞ。機体の設計はどうするのか?」

「航空廠の飛行機部に依頼します。無人飛翔体を利用して高速機の飛行特性を研究することを、当面の目的に定めます。それならば、飛行機部がいつも唱えている航空機の性能改善という目的にも合致します。その後は、ドイツで聞いてきた飛行爆弾や飛行対空弾を開発目的とします。最終目的が新兵器開発ならば、海軍も研究資金を出してくれるでしょう」

 永野大尉は、さっそく当初の目標を高速実験機として、次の段階で飛行爆弾と対空誘導弾を実現するという開発企画書を作成して航空廠と航空本部に提出した。開発目的がはっきりしたおかげで、航空本部も無視することはなかった。

 飛行機部では、業務の一つとして高速航空機について、風洞などを使って研究を続けていた。今までは将来航空機と呼んで机上と模型だけで研究していた。それが、実際に実験機を飛行させたいとの誘いに、飛行機部もすぐに乗り気になった。飛行機部長は、高速飛翔体を研究してきた三木大尉を設計者に任命してくれた。永野大尉の思惑通り、海軍航空本部も新兵器につながる小型の実験機ならばいいだろうと、開発予算を認めてくれた。これで、誰にもはばかることなく小型噴進エンジンと飛行実験機を開発できる。

 少人数で開発を始めた無人の飛翔体が飛行実験を開始したのは、それから約1年後の昭和16年(1941年)1月だった。陸攻に飛翔体をぶら下げて数分程度飛行させてから、落下傘を開いて回収するという実験が始まった。

 三木大尉が設計した機体は、かなり細長い円筒形の胴体後半部に小型のタービンロケットを装備していた。飛翔体の主翼形状は、前縁が30度ほどの後退角を持たせた直角三角形に近い形状だった。その主翼を胴体中央部に2枚取り付けた。尾部にも相似形の三角形の先端を切り落として台形にした尾翼を十字型に4枚取り付けた。頭部は超音速で飛んでゆく弾丸の形状も参考にしてかなり捕捉とがった形状としていた。

 三木技師は、1939年末にドイツから海軍技師が持ち帰ったドイツのリピッシュ博士の論文をよく読んでいた。その影響を受けて、三角翼の高速機への適用については、かなり肯定的だった。

 実験機の飛行制御として、ジャイロを搭載して飛行を安定化させていたのだが、飛行試験を繰り返すうちに、突風などの影響で飛行が不安定になる事象が発生した。たいていの場合は、空中で飛行を監視していた陸攻からの命令で、エンジン停止と落下傘の開傘で機体の損失を防いでいたが、遂に墜落が発生した。

 ……

 しばらくして、技術研究所の我々のところに永野大尉と三木大尉が相談にやってきた。二人は簡単に無人実験機について説明してくれた。
「それで、無人機の開発が、我々の担務とどんな関係があるのですか?」

 三木大尉が、要望事項の説明をしてくれた。
「実は、計算機を利用することにより、もっと複雑な飛行をさせられないかと考えています。我々は、今まで直線飛行をさせてから、頭部に格納した落下傘で降下させる飛行を5回繰り返しました。5度目には、実験機は強風にあおられて地上に落ちて失われました。風などの影響があっても安定して飛行させる制御が必要です。更に実験を進めるためには、直線飛行だけではなく、もっと複雑な機動をさせる必要があります。人間並みに操縦してくれとは言いいませんが、安定して旋回や上昇、降下ができれば、試験範囲は飛躍的に広がります」

「飛行前に計算機に空中での機体の動きをあらかじめ入力しておいて、その通りに操舵して飛ばせることくらいならばできそうですね。おそらく、今よりも安定させることは可能です。実は、我々は計算機に3軸ジャイロを追加した爆撃機や戦闘機で使用する照準器を開発しています。その装置に内蔵した計算機は、ジャイロから機体の姿勢や加速度を受け取って、更に高度計や速度計の情報も加えて、照準計算をしています。計算機をもっと高性能なものに置き換えれば、飛行制御にも使えそうですね」

 永野大尉は飛行制御用の計算機の実現には、もっと時間も開発工数も必要だろうと覚悟していた。ところが、ジャイロと飛行計器の情報を計算機に入力して、演算結果を出力するという機構が既に存在していたのだ。
「すごい、我々が必要だと考えていたかなりの機能が実現されているように思います。計算機の演算処理を変更すれば、飛翔体の操縦も可能でしょう。実はこの飛翔体が成功すれば、将来は飛行爆弾のよう兵器に発展させることを考えています」

 永野大尉は、ドイツで仕入れてきた飛行爆弾や対空弾のことを説明してくれた。我々はあくまでも将来の話としてそれを聞いていた。まずは無人実験機をプログラムに従って、事前に決めた通りに飛ばすことが最初の目標だ。

 魚雷の誘導や照準器の計算に比べて、無人機の飛行制御に対するプログラムの開発規模はそれほど大きくはなかった。ジャイロや高度計など飛行を制御するための情報入力ができている前提で、事前に決められた経路で飛ばせばいいのだ。そもそも無人機は、何もしなくても空力的に安定して、直線飛行ができるようになっている。今までは、3次元ではなく2次元での動きだったが、我々は計算機により運動を制御するプログラムを航跡魚雷で既に実用化していた。

 昭和16年(1941年)6月には計算機の制御により、無人機の飛行実験が始まった。計算機による飛行制御のおかげで、飛行時間は一気に30分以上に増加した。昭和16年末までの半年間で、三木大尉は、高速機の飛行について各種の情報を得られた。

 もちろん、飛行試験の情報を基にして主翼や尾翼の形状を変更していった。最も大きな変更は、音速域の速度に近づいたために、主翼の後退角を20度に増加させて、前縁がかなりとがった断面に変更したことだ。更に、エンジン効率を改善するために、胴体左右の側面に開口していたタービンロケットの空気取り入れ口を下部に移した。三木大尉は、飛翔体の外形としては、改良できる部分はほとんど手を入れられたと考えていた。

 ……

 日本本土の戦いの後に、富岡大佐が提起した誘導弾は、開発要求として空技廠と技術研究所に降りてきた。海軍で高速飛翔体の設計が可能なのは空技廠だ。誘導装置の開発は、魚雷の開発実績から技研で可能だろうとの想定だった。

 富岡大佐自身が、高速飛翔体の開発状況を確認するために空技廠にやってきた。飛翔体の開発状況を確認して、彼の考えていた誘導弾に発展可能かどうか確認することが目的だ。

 廠長の和田少将が、打ち合わせの主旨を説明した。
「今まで高速実験機として開発してきた無人飛翔体を利用して、誘導弾を短時間で何とかせよとの命令を受けている。今日は軍令部から富岡大佐に来てもらった。大佐に飛行機部と発動機部の無人機の実験状況を説明して欲しい」

 三木大尉がすぐに答えた。
「1年ほど前から、ドイツから購入した噴進式のエンジンを搭載した無人の試験機を飛ばしています。タービンロケット型のエンジンを用いて高速飛翔体の空力特性とエンジン自身の実験をしています。現在は、500ノット(926km/h)程度の高速飛行が可能になっています。540ノット(1000km/h)を最終的な目標にしていましたが、それはまだ達成できていません。機体の形状が原因ではなく、エンジンの推力の限界だと考えています」

 噴進式のエンジンが話題になったので、種子島中佐が状況について説明した。
「ハインケル社から購入した噴進式エンジンを2年程度をかけて、実験して改良してきました。現在は、無人機に搭載している小型のエンジンと航空機の主エンジンに使える大型噴進式エンジンの2種類を開発しています。大型エンジンの開発にはまだ時間がかかりそうですが、小型エンジンは、構造が簡単です。無人機に使用するならば、推力も小さくて寿命が短くても問題になっていません。その条件は、誘導弾でも変わりませんよね」

 富岡大佐は想定通りの回答に納得した。
「やはり、小型のタービンロケットエンジンを用いて、無人の飛翔体を完成させていたのだな。速度は実験目標には達していないようだが、今の性能でも誘導弾には使えると思う。私は、この飛翔体の成果を利用して、できる限り短期間で新兵器を完成させたい」

 富岡大佐が取り出したのは、永野大尉がかつて作成した飛行爆弾と対空誘導弾の構想を記載した論文だった。

「私もこの書類で誘導弾の勉強をさせてもらった。報告書では地上や艦上から発射して目標に命中する誘導弾が開発目標となっている。飛行爆弾の場合、攻撃目標は海上の艦艇や地上の建物だ。対空誘導弾ならば、当然飛行中の航空機が目標になる。どちらも実現できれば価値は大きい。開発順序については、戦艦や空母が沈められた経験から、連合艦隊から対空兵器を優先したいとの要望が出ている」

 ……

 軍令部の強力な後押しにより開発の優先順位が一気に上がった。当然、開発担当は議論の余地なく、実験機の開発を進めてきた三木大尉と永野大尉が中心となることに決まった。二人はとりあえず対空誘導弾について、開発の方針を決めることにした。

 三木大尉は既に対空誘導弾の全体的な構成を決めていた。
「まず、推進器をどのように変更するのかを決める必要がある。対空弾は10,000メートル以上の高度まで上昇する必要があるだろう。しかも地上や艦船から発射する場合は、滑走せずにカタパルトのような発射機から急角度で射出しなければならない。そうなると、無人実験機のタービンロケットだけでは推力が不足している。地上の静止状態から急角度で一気に上昇できる機体重量を上回る推力が必要だ。一方、対空用途ならば爆弾のような重量物を運ぶ必要はない。高射砲弾の重量から考えても、弾頭重量は数十kgもあれば十分だろう」

 永野大尉としては、加速用に固体推進のエンジンを考えていた。
「現在の飛翔体に搭載しているタービンロケットの推力は約500kgです。補助推力として使えそうなエンジンに固形燃料のロケットがあります。航空機の離陸促進用途で推力800kgのダブルベース固体燃料のロケットが開発済みです。この固体ロケットとタービンロケットを組み合わせた複合型の推進器が、最も短期で実現可能な現実解だと思います」

「複合型の推進器を備えた機体をすぐにも設計するぞ。もちろん、機体の形状は、既に飛行試験が進んでいる今までの飛翔体の形状を引き継ぐ。飛行実験をやり直す時間はないからな。地上から発射できるように、3基の固体ロケットを機体後部に追加する。それでも、10,000m以上に急上昇させる必要があるので、現状の実験機より小型化して軽量化する必要がある。機体の設計変更は飛行機部で至急進めるよ」

 ……

 空技廠発動機部で、タービンロケットに固形燃料のロケットを追加した推進器の設計が始まった。タービンロケットの500kgと固形燃料ロケットの800kgの推力を合わせて垂直姿勢でも急上昇を可能とさせる。固形燃料ロケットは3基を搭載するので、1基あたり9秒の燃焼で、順番に点火すれば27秒間燃焼できる。この燃焼が終わるまでには、垂直上昇させれば高度は5,000m以上に到達して、450ノット(833km/h)まで加速するという計画だ。そこから後は、タービンロケットの推力と主翼の揚力で上昇してゆくことになる。

 並行して複合エンジン型飛行体の部品製造も始まった。1カ月もたたないうちに、固体ロケットを追加して、地上発射試験用の機体が組み上がった。三木大尉は胴体を延長して、タービンロケットの噴射口を後方に延長して、その周囲に固体燃料のロケットを追加した。軽量化のためにタービンロケットの燃料は10分以下しか搭載しない。並行して、地上からの発射実験のために、艦艇に装備している水偵用のカタパルトのような形状で、斜め上方に傾けた実験用の発射機が作成された。
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