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文化祭当日2
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応急処置の終わった後ずくに病院へ行こうとする先生をどうにか説得して保健室を出るとガーゼで覆われた左目を気遣いながら音楽室へと歩く。
文化祭期間中は基本的に鍵が掛かっており怪我でも問題なく弾けるかの確認の為に許可を取って音楽室の鍵を借りている。
誰も居ない音楽室のピアノで指の慣らし運動をしながら自分のコンディションを確かめる。
痛みや視界不良以外は問題がない事を確認して一通り文化祭で弾く曲を順番に慣らしで弾く。
幸いな事に練習初日から夏織さんから楽譜を暗譜するように言われていたので視界が悪くても楽譜が必要ないので大した問題はない。
これがもし普通に楽譜を見て弾けるように練習していたら片目が塞がっている時点で弾くのに支障が出ていたけど暗譜していた事が功を奏した。
少し早めに音楽室を出て体育館へ向かうとすぐに彼女がやって来た。
「あれ、なんだか凄い格好をしているね」
開口一番に僕の口から出た言葉はそれだった。
彼女の服装は黒のノースリーブのドレスだった。
髪も同色のリボンで纏めている。
朝の和服姿とのギャップに少なからず驚く。
「人の服装を見て最初に言うのがそれ?」
これに関しては素直に謝罪するしかない。
「ごめん。その、よく似合ってるよ」
「ありがとう。篁君は制服のまま?」
「うん。というか僕は姫柊さんは和服のまま演奏するかと思ってたけど」
僕はてっきり文化祭のノリでハイカラさんの状態で来ると思っていた。
喫茶店のシフトの時にも宣伝してたくらいだからそのまま午後の宣伝も兼ねてそれくらいやると予想していた。
「それはないでしょ。和服だと袖が邪魔になるし、私一人だとそれでも問題無く弾けるけど、隣で弾く篁君には私の袖が当たったりしたら邪魔になるし」
「それでこの時期なのに袖がないドレスなんだね」
思ったよりも合理的で配慮された理由に納得する。
確かに横であの袖で弾かれたら手に当たったり弾く鍵盤が隠れたりとミスをしてしまいそうだ。
「ノースリーブね。」
僕の言い方が気になったのか即座に訂正が入る。
「それにしてもノースリーブでもドレスと和服があると荷物大変じゃなかった?」
今日は文化祭という事で普段はない荷物が色々あってみんな大なり小なり荷物を抱えて学校に来ている。
見た目程重くはないだろうが、ドレスが皺にならないように運ぶとなるとそれなりに大変ではないだろうか。
「そこは夏織に遊びに来るついでに持って来てもらったの、一応言っておくと、最初は自分で持って来るつもりだったからね!」
言われて夏織さんが大正浪漫喫茶に遊びに来た時に遊びに行くだけにしては不自然なスーツケースを持っていた事に納得する。
「それでスーツケースを持ってたんだね。そういえば、夏織さんは?」
「さっきからずっと居ましたが、やっぱり見えてなかったんですね」
そう言って僕から見て左側から現れた夏織さんはガーゼで覆われた僕の左目を心配そうに見ている。
「ごめん。全く気付いてなかった」
「いえ、それよりさっきは色々あって後回しになってしまいましたが、助けて頂いてありがとうございます」
そう言って深々と頭を下げる夏織さんに僕は狼狽える。
「いや、助けたなんて、ただ殴られただけでスマートに助けられなくて申し訳ないぐらいだよ」
「そうですか。それよりもすぐに病院に行かなくても大丈夫てますか?」
「うん。沢山練習してこのまま何もせずに終われないから」
「それを言われたら止められませんね」
散々僕の練習を見てくれた夏織さんは諦めたように笑った。
「私はもう何も言いません。だけど、両目とも早く病院へ行く事をお勧めします」
彼女に聞こえないように後半は小声で言われた夏織さんからの指摘に僕は内心ヒヤリとしながらも誤魔化す為にもなんでもないふりをして自分にこれ以上話題が向かないようにする。
「わかった。ところで夏織さんは客席の方に行かなくて平気なの?」
「私は客席側に居てまた騒ぎでも起こしたら大変なので舞台袖で聴かせてもらいます」
夏織さん本当にそれ以上何も言うつもりはないのか、僕の下手な話題転換に乗ったうえで、彼女にも何も言わないでいてくれる事に内心で感謝する。
「確かに色々目立ち過ぎるからその方がいいのかな」
「篁君も準備はいい?」
「うん。やれるだけの事はやったそれだけは断言出来るよ」
「そう。それなら心配要らないね」
そう言って彼女は緊張で少し強張る僕の手を取った。
「あんまり強く握ってたら手が固まるよ。ほら力を抜いて手を開いて」
軽い力で手を広げると手のひらを触った。
「指の皮が固くなってる。心配しなくても、ちゃんとピアニストの手だよ」
彼女は一カ月の努力を肯定するように手に力を込めると僕の手を包み込むように握った。
「じゃあ、そろそろ行こうか」
「うん」
舞台袖から出る僕の頭には彼女の手を触れ合った時に見えたもので頭がいっぱいだった。
彼女の腕の内側には血管の上に針で刺したような跡があった。
僕にも経験があるからわかるが点滴の針の跡で割と新しい跡でごく最近出来たものだろう。
ただ彼女が何も言わない以上は何も聞けず隠し事があるのはお互い様でそれに関しては何も聞けない。
いつか彼女が僕に話してくれるようになるまで待てばいい。
その為にはまず、彼女に追い付いてみせる。
舞台袖を出てピアノの前に座ると雑念を頭から全て追い出す。
普段とは違う彼女の姿に歓声が上がっている。
いつもなら盛り上がりと人の多さに緊張していたが、左目がガーゼで覆われているので、幸いな事に右側に座る彼女の姿以外は何も見えない。
始まりの合図として一度だけ彼女が僕に視線を送る。
それに応えて頷くと僕は眠りの森の美女のワルツを弾き始めた。
心配していた入りは問題なくクリア出来た。
自分の音も彼女の音もきちんと聞こえる。
それで安心した僕に彼女が気を抜くなと言うようにプレッシャーをかけてくる。
私が伴奏でサポートするからなんて大嘘で主旋律を弾く僕を本気で圧倒してくる。
元々彼女に技術でも経験でも勝てない。
練習の時は僕に歩調を合わせてくれていただけで本気になった彼女相手についていくだけで精一杯で難易度の高い回想ソナタの為に温存なんて言ってられないくらいに追い込んでくる。
たった数分の演奏でもう余計な思考をする余裕が無くなって脳と指を全力で稼働させる。
どうにか眠りの森の美女のワルツを弾き終わると涼しい顔をした彼女と目が合う。
「次はもっと全力で弾くけどついて来れる?」
彼女の期待に満ちた言葉に本音を言えばもう既に全力で余力なんてない。
それでもそんな風に聞かれたら答えなんて一つしかない。
「もちろん」
僕の返事を受けて彼女が視線を外す。
それを合図に回想ソナタを弾き始める。
今回は最初から余裕もなく全力で脳と指を稼働させる。
それでもどうにかテンポが遅れないように弾くのが精一杯でもっと早くと念じながら指を縦横無尽に動かす。
余力がないお陰で無駄な力が抜けて自分の動作が最適化されていくのがわかる。
それでもまだ足りない彼女に追い付こうとするならさらに一段先に手を伸ばす必要がある。
同じピアノを弾いている筈なのに音色からして違う。
その差を埋めようと足掻いている間に演奏が終わる。
演奏が終わって椅子から立ちあがろうとすると、脳を酷使したせいか立ち眩みを起こしてバランスを崩しかける。
他の人が気付く前に彼女が手を取ってフォローしてくれる。
その所作はさながらエスコートのようで、客席はそれを見て歓声を上げる。
「大丈夫?」
誰にも聞こえないように小声で問いかけてくれる彼女に僕も小声で返す。
「平気」
そしてその言葉を証明するように芝居がかった動作で一礼して彼女と一緒に舞台袖へと戻った。
舞台袖に戻ると先程の事について怒られると思ったけど予想に反して夏織さんが労いの言葉をかけてくれる。
珍しい事に皮肉もなく純粋な称賛にそういえば根が良い人なんだとしみじみ思う。
「お疲れ様です。まさかミスタッチせず弾き終わるとは思いませんでした。素直に誇って良いくらい素晴らしい演奏でした」
「ありがとう。そう言ってくれると報われるよ」
「僕は君の期待に応えられたかな?」
僕は彼女に問う。
今日の演奏は彼女の望みを叶えるに足る演奏だったのか、僕は彼女に可能性を少しでも示せたのか。
「及第点かな。篁君さえ良かったらまた一緒に弾かない?」
その答えを聞いて僕も納得する。
演奏中にも感じたけど、彼女の演奏は同じピアノで演奏している筈なのに音色からして違った。
それは彼女の長年の研鑽の結果であって僕が一か月程度練習したところで追い付けるものではない。
それでも納得感よりも悔しさが勝る事に内心で驚く。
歴然とした差を自覚しながらそれでもいつか追い付くという決意を込めて答える。
「うん。次はもっと上手くなるよ」
彼女が及第点と言いつつまた機会をくれたという事は対等に競える相手になり得ると思ってくれたのだろう。
それだけでも一カ月頑張った甲斐があった。
文化祭期間中は基本的に鍵が掛かっており怪我でも問題なく弾けるかの確認の為に許可を取って音楽室の鍵を借りている。
誰も居ない音楽室のピアノで指の慣らし運動をしながら自分のコンディションを確かめる。
痛みや視界不良以外は問題がない事を確認して一通り文化祭で弾く曲を順番に慣らしで弾く。
幸いな事に練習初日から夏織さんから楽譜を暗譜するように言われていたので視界が悪くても楽譜が必要ないので大した問題はない。
これがもし普通に楽譜を見て弾けるように練習していたら片目が塞がっている時点で弾くのに支障が出ていたけど暗譜していた事が功を奏した。
少し早めに音楽室を出て体育館へ向かうとすぐに彼女がやって来た。
「あれ、なんだか凄い格好をしているね」
開口一番に僕の口から出た言葉はそれだった。
彼女の服装は黒のノースリーブのドレスだった。
髪も同色のリボンで纏めている。
朝の和服姿とのギャップに少なからず驚く。
「人の服装を見て最初に言うのがそれ?」
これに関しては素直に謝罪するしかない。
「ごめん。その、よく似合ってるよ」
「ありがとう。篁君は制服のまま?」
「うん。というか僕は姫柊さんは和服のまま演奏するかと思ってたけど」
僕はてっきり文化祭のノリでハイカラさんの状態で来ると思っていた。
喫茶店のシフトの時にも宣伝してたくらいだからそのまま午後の宣伝も兼ねてそれくらいやると予想していた。
「それはないでしょ。和服だと袖が邪魔になるし、私一人だとそれでも問題無く弾けるけど、隣で弾く篁君には私の袖が当たったりしたら邪魔になるし」
「それでこの時期なのに袖がないドレスなんだね」
思ったよりも合理的で配慮された理由に納得する。
確かに横であの袖で弾かれたら手に当たったり弾く鍵盤が隠れたりとミスをしてしまいそうだ。
「ノースリーブね。」
僕の言い方が気になったのか即座に訂正が入る。
「それにしてもノースリーブでもドレスと和服があると荷物大変じゃなかった?」
今日は文化祭という事で普段はない荷物が色々あってみんな大なり小なり荷物を抱えて学校に来ている。
見た目程重くはないだろうが、ドレスが皺にならないように運ぶとなるとそれなりに大変ではないだろうか。
「そこは夏織に遊びに来るついでに持って来てもらったの、一応言っておくと、最初は自分で持って来るつもりだったからね!」
言われて夏織さんが大正浪漫喫茶に遊びに来た時に遊びに行くだけにしては不自然なスーツケースを持っていた事に納得する。
「それでスーツケースを持ってたんだね。そういえば、夏織さんは?」
「さっきからずっと居ましたが、やっぱり見えてなかったんですね」
そう言って僕から見て左側から現れた夏織さんはガーゼで覆われた僕の左目を心配そうに見ている。
「ごめん。全く気付いてなかった」
「いえ、それよりさっきは色々あって後回しになってしまいましたが、助けて頂いてありがとうございます」
そう言って深々と頭を下げる夏織さんに僕は狼狽える。
「いや、助けたなんて、ただ殴られただけでスマートに助けられなくて申し訳ないぐらいだよ」
「そうですか。それよりもすぐに病院に行かなくても大丈夫てますか?」
「うん。沢山練習してこのまま何もせずに終われないから」
「それを言われたら止められませんね」
散々僕の練習を見てくれた夏織さんは諦めたように笑った。
「私はもう何も言いません。だけど、両目とも早く病院へ行く事をお勧めします」
彼女に聞こえないように後半は小声で言われた夏織さんからの指摘に僕は内心ヒヤリとしながらも誤魔化す為にもなんでもないふりをして自分にこれ以上話題が向かないようにする。
「わかった。ところで夏織さんは客席の方に行かなくて平気なの?」
「私は客席側に居てまた騒ぎでも起こしたら大変なので舞台袖で聴かせてもらいます」
夏織さん本当にそれ以上何も言うつもりはないのか、僕の下手な話題転換に乗ったうえで、彼女にも何も言わないでいてくれる事に内心で感謝する。
「確かに色々目立ち過ぎるからその方がいいのかな」
「篁君も準備はいい?」
「うん。やれるだけの事はやったそれだけは断言出来るよ」
「そう。それなら心配要らないね」
そう言って彼女は緊張で少し強張る僕の手を取った。
「あんまり強く握ってたら手が固まるよ。ほら力を抜いて手を開いて」
軽い力で手を広げると手のひらを触った。
「指の皮が固くなってる。心配しなくても、ちゃんとピアニストの手だよ」
彼女は一カ月の努力を肯定するように手に力を込めると僕の手を包み込むように握った。
「じゃあ、そろそろ行こうか」
「うん」
舞台袖から出る僕の頭には彼女の手を触れ合った時に見えたもので頭がいっぱいだった。
彼女の腕の内側には血管の上に針で刺したような跡があった。
僕にも経験があるからわかるが点滴の針の跡で割と新しい跡でごく最近出来たものだろう。
ただ彼女が何も言わない以上は何も聞けず隠し事があるのはお互い様でそれに関しては何も聞けない。
いつか彼女が僕に話してくれるようになるまで待てばいい。
その為にはまず、彼女に追い付いてみせる。
舞台袖を出てピアノの前に座ると雑念を頭から全て追い出す。
普段とは違う彼女の姿に歓声が上がっている。
いつもなら盛り上がりと人の多さに緊張していたが、左目がガーゼで覆われているので、幸いな事に右側に座る彼女の姿以外は何も見えない。
始まりの合図として一度だけ彼女が僕に視線を送る。
それに応えて頷くと僕は眠りの森の美女のワルツを弾き始めた。
心配していた入りは問題なくクリア出来た。
自分の音も彼女の音もきちんと聞こえる。
それで安心した僕に彼女が気を抜くなと言うようにプレッシャーをかけてくる。
私が伴奏でサポートするからなんて大嘘で主旋律を弾く僕を本気で圧倒してくる。
元々彼女に技術でも経験でも勝てない。
練習の時は僕に歩調を合わせてくれていただけで本気になった彼女相手についていくだけで精一杯で難易度の高い回想ソナタの為に温存なんて言ってられないくらいに追い込んでくる。
たった数分の演奏でもう余計な思考をする余裕が無くなって脳と指を全力で稼働させる。
どうにか眠りの森の美女のワルツを弾き終わると涼しい顔をした彼女と目が合う。
「次はもっと全力で弾くけどついて来れる?」
彼女の期待に満ちた言葉に本音を言えばもう既に全力で余力なんてない。
それでもそんな風に聞かれたら答えなんて一つしかない。
「もちろん」
僕の返事を受けて彼女が視線を外す。
それを合図に回想ソナタを弾き始める。
今回は最初から余裕もなく全力で脳と指を稼働させる。
それでもどうにかテンポが遅れないように弾くのが精一杯でもっと早くと念じながら指を縦横無尽に動かす。
余力がないお陰で無駄な力が抜けて自分の動作が最適化されていくのがわかる。
それでもまだ足りない彼女に追い付こうとするならさらに一段先に手を伸ばす必要がある。
同じピアノを弾いている筈なのに音色からして違う。
その差を埋めようと足掻いている間に演奏が終わる。
演奏が終わって椅子から立ちあがろうとすると、脳を酷使したせいか立ち眩みを起こしてバランスを崩しかける。
他の人が気付く前に彼女が手を取ってフォローしてくれる。
その所作はさながらエスコートのようで、客席はそれを見て歓声を上げる。
「大丈夫?」
誰にも聞こえないように小声で問いかけてくれる彼女に僕も小声で返す。
「平気」
そしてその言葉を証明するように芝居がかった動作で一礼して彼女と一緒に舞台袖へと戻った。
舞台袖に戻ると先程の事について怒られると思ったけど予想に反して夏織さんが労いの言葉をかけてくれる。
珍しい事に皮肉もなく純粋な称賛にそういえば根が良い人なんだとしみじみ思う。
「お疲れ様です。まさかミスタッチせず弾き終わるとは思いませんでした。素直に誇って良いくらい素晴らしい演奏でした」
「ありがとう。そう言ってくれると報われるよ」
「僕は君の期待に応えられたかな?」
僕は彼女に問う。
今日の演奏は彼女の望みを叶えるに足る演奏だったのか、僕は彼女に可能性を少しでも示せたのか。
「及第点かな。篁君さえ良かったらまた一緒に弾かない?」
その答えを聞いて僕も納得する。
演奏中にも感じたけど、彼女の演奏は同じピアノで演奏している筈なのに音色からして違った。
それは彼女の長年の研鑽の結果であって僕が一か月程度練習したところで追い付けるものではない。
それでも納得感よりも悔しさが勝る事に内心で驚く。
歴然とした差を自覚しながらそれでもいつか追い付くという決意を込めて答える。
「うん。次はもっと上手くなるよ」
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