未来の王妃として幸せを紡ぐ

林 業

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まだ未熟な

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何日もかけて謁見の挨拶を練習する。
時々時間を見つけた両親も交えて。
兄たちも両親についでと参加させられる。


本日は会食の礼儀作法を学びながら家族で食事。
「リーマン卿。息子たちの礼儀作法の進みはどうだ?」
父がリーマンに聞き、リーマンは笑みを浮かべる。
「えぇ。クラベッロ辺境伯。問題なく。最初はのんびり、ゆっくりと教えるつもりでしたが、一度興味を持てば、探究心の塊で自分たちで答えを見つけてきます」
「そうか」
満足そうな父は、息子三人を見る。
必死に礼儀作法を間違えなように、と緊張気味の三人。
苦笑しながらも、問いかける。
「三人とも。どうだ?勉強は」
「は、はい。とても楽しいです」
長兄が裏返りながらも答える。
「剣術の稽古が一番好きです」
次兄は素直に答え、イネスは何をいうか考える。
「イネス。お前はどうだ?」
「はい。先生に教われて幸運です」
満面の笑顔を浮かべれば、そうかと父は頷く。
母がゆっくりと口元を拭うとイネスを見る。
「イネス。万が一にでも王妃になった場合でもきちんとやっていけるだけの知識は身につきましたか?」
「ま、まだまだ不安ですが、先生がいる間に頑張って覚えます」
「あなたはのんびり屋な性質を持っています。悪いとは言いませんが、王妃になったときそれが足を引っ張らぬよう努力しなさい」
「は、はい」
いきなり母に話しかけられ、戸惑いつつも頷く。
母と言っても男である。

他家から嫁いできた者が「母」と呼ばれる。
希に父と呼ばれる場合もあるが、世間的常識でそうなっている。

母の仕草はきれいだと眺める。




真似しようかと早速試してみるが何かが違う。
「他人の真似など早計ですよ。イネス。まずは、教わったことを実践で使いなさい」
母に言われて落ち込みながらも、見逃すまいと眺める。
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