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教会で精霊の像に祈りを捧げる。
メロパールと共に暮らし続けますように。
漁に出掛けているメロパールが無事に帰ってきますように。
精霊の加護が少しでも彼を救うことを願う。
ドアが開く音にメロパールかと振り替えれば見知らぬ青年。
二十前後の年下かと思える若い男。
この国では珍しい人に近い、自分と同じ色の肌艶。
綺麗な緑の瞳。
「あなたも教会に来られたんですか?」
さすがに司祭ではないので話を聞いてあげれない旨を伝える。
にこにこと楽しそうに微笑みながら頷く彼に悩みはなさそうだと安堵する。
ただ少しだけ窶れているのを心配する。
野菜を少し持たせるかと考える。
辿々しくも伝えてくる言葉に、精霊が呼んだとあり、あり得ない話ではないと中へと招く。
彼の周囲には精霊が居て、こちらを見ては不思議そうに見つめている。
彼はそっと額に触れてくる。
「精霊、声、聞こえない人?聞こえない、だけ、珍しい」
聞かれて、人は聞こえない、見えないものだと伝える。
声を伝えてくるのは珍しいことである。
だが首を捻ると告げる。
「あなた、見える。隠してる」
どきりと心臓が脈打つ。
何故だと驚き、息を飲む。
なんとか心を落ち着けて。しかし彼は一言告げる。
「教えてくれた」
彼の背後にいる精霊が微笑んでいる。
微笑んで彼にささやく。
「伝言伝える、から、聞いて」
彼は優しく告げてくる。
その言葉に嘘偽りはないのだろう。
そんなことより精霊が見えることをメロパールにばれたら。
メロパールの家族に黙っていることを伝えられたら。
幻滅されてしまうのではないかと手が震える。
口止めしなければと頭の片隅で考える。
「記憶取り戻せる方法ある」
驚き、彼を見据える。
記憶を取り戻せる。
嬉しくもあり、恐怖でもある。
もし、自分がとんでもない悪党だったら?
もしかしたら海人族たちの人身売買に関わっていたなら?
そうならメロパールの側になんていられない。
いてはいけない。
「あ、なたは、私を知っているんですか?それなら、わ、私は普通の人間ですか?」
彼は精霊を見る。
精霊は彼に再びなにかを囁く。
「ふつー、わかんない。竜人族、暮らす、それ、僕の普通だから。後、精霊、ナイショ、した。今、言えない」
緊張でか吐き気を覚える。
必死に耐えて、彼を見つめる。
彼は精霊の囁きを伝えてくる。
「僕、あなた、似て、非なる者。精霊から、伝言頼まれた」
彼はゆっくりと背中を向ける。
止めることができずその背中を向ける。
「記憶、戻したい。願うとき、精霊、頼め。そしたら戻る。この先、起こる試練、覚悟を決めるもの。人生、歩むためのもの」
思わず慌てて呼び止める。
だが言葉が出てこず、迷いながら聞く。
「私は海人族の青年が好きです。あなたから見たら、私は変ですか?」
他種族を好きになるなどあり得ない。
他種族は見下すものと洗脳のように警鐘をならしてくる理性。
だけど心は、彼を好きであり続けたい。
愛し続けたいと願う。
彼は振り替えって笑う。
「一緒。大好き。僕、旦那様、かっこいい、愛してる。また、会えたらお話、しよ」
手を振って外に出ていく。
しばらく姿が見えるまで見送り、そしてその場に座り込む。
一体どうすればいいのかと。
記憶を戻す。
それだけのことなのに、今の幸せな生活が壊れそうで怖い。
どうかと、震える手を組んで祈りを捧げる。
メロパールと共に暮らし続けますように。
漁に出掛けているメロパールが無事に帰ってきますように。
精霊の加護が少しでも彼を救うことを願う。
ドアが開く音にメロパールかと振り替えれば見知らぬ青年。
二十前後の年下かと思える若い男。
この国では珍しい人に近い、自分と同じ色の肌艶。
綺麗な緑の瞳。
「あなたも教会に来られたんですか?」
さすがに司祭ではないので話を聞いてあげれない旨を伝える。
にこにこと楽しそうに微笑みながら頷く彼に悩みはなさそうだと安堵する。
ただ少しだけ窶れているのを心配する。
野菜を少し持たせるかと考える。
辿々しくも伝えてくる言葉に、精霊が呼んだとあり、あり得ない話ではないと中へと招く。
彼の周囲には精霊が居て、こちらを見ては不思議そうに見つめている。
彼はそっと額に触れてくる。
「精霊、声、聞こえない人?聞こえない、だけ、珍しい」
聞かれて、人は聞こえない、見えないものだと伝える。
声を伝えてくるのは珍しいことである。
だが首を捻ると告げる。
「あなた、見える。隠してる」
どきりと心臓が脈打つ。
何故だと驚き、息を飲む。
なんとか心を落ち着けて。しかし彼は一言告げる。
「教えてくれた」
彼の背後にいる精霊が微笑んでいる。
微笑んで彼にささやく。
「伝言伝える、から、聞いて」
彼は優しく告げてくる。
その言葉に嘘偽りはないのだろう。
そんなことより精霊が見えることをメロパールにばれたら。
メロパールの家族に黙っていることを伝えられたら。
幻滅されてしまうのではないかと手が震える。
口止めしなければと頭の片隅で考える。
「記憶取り戻せる方法ある」
驚き、彼を見据える。
記憶を取り戻せる。
嬉しくもあり、恐怖でもある。
もし、自分がとんでもない悪党だったら?
もしかしたら海人族たちの人身売買に関わっていたなら?
そうならメロパールの側になんていられない。
いてはいけない。
「あ、なたは、私を知っているんですか?それなら、わ、私は普通の人間ですか?」
彼は精霊を見る。
精霊は彼に再びなにかを囁く。
「ふつー、わかんない。竜人族、暮らす、それ、僕の普通だから。後、精霊、ナイショ、した。今、言えない」
緊張でか吐き気を覚える。
必死に耐えて、彼を見つめる。
彼は精霊の囁きを伝えてくる。
「僕、あなた、似て、非なる者。精霊から、伝言頼まれた」
彼はゆっくりと背中を向ける。
止めることができずその背中を向ける。
「記憶、戻したい。願うとき、精霊、頼め。そしたら戻る。この先、起こる試練、覚悟を決めるもの。人生、歩むためのもの」
思わず慌てて呼び止める。
だが言葉が出てこず、迷いながら聞く。
「私は海人族の青年が好きです。あなたから見たら、私は変ですか?」
他種族を好きになるなどあり得ない。
他種族は見下すものと洗脳のように警鐘をならしてくる理性。
だけど心は、彼を好きであり続けたい。
愛し続けたいと願う。
彼は振り替えって笑う。
「一緒。大好き。僕、旦那様、かっこいい、愛してる。また、会えたらお話、しよ」
手を振って外に出ていく。
しばらく姿が見えるまで見送り、そしてその場に座り込む。
一体どうすればいいのかと。
記憶を戻す。
それだけのことなのに、今の幸せな生活が壊れそうで怖い。
どうかと、震える手を組んで祈りを捧げる。
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