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第三話 手段は選ばない
05ー1.第二公子の謎の死
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第二公子、李 劉帆が死んだ。
寝室に横たわっていた遺体は無残にも食い荒らされ、両目は床に落ちていた。自然の死とは程遠い有様だった。
それを蘭玲によって聞かされた可馨は椅子に座り込んだ。
恐怖で足の力が抜けてしまった。
……蟲毒。
原因はすぐにわかった。
呪術の一つである蟲毒を使ったのだろう。
呪術に関する知識のある者ならば、すぐにわかる殺され方だ。
……蘭玲が春燕に命令して、させたの?
そうとしか思えなかった。
使い捨ての駒のように扱うつもりだろう。
……ばれたらどうするつもり?
可馨も関与していると疑われる可能性もある。
その前に春燕を始末しなければいけない。
「第二公子様まで亡くなられるなんて……」
可馨は悲しむ真似をする。
わかっていたことだ。
そうなるように仕向けたのは蘭玲だ。蘭玲の言葉に従えば劉帆が命を落とすことになることは、知っていた。
それでも、知らないふりをしなければならない。
蘭玲はなにを考えているのだろうか。
「何者かが動いております。楊充媛様」
蘭玲は素知らぬ顔でそう言った。
まるで関与をしていないというかのようだった。
「第三公子様から目を離さぬようにお願い申し上げます」
蘭玲の警告に可馨は驚いた。
……どういうこと?
何者かが動いているというのは春燕のことではないのだろうか。
……王昭儀……。
冷宮に移動させられた朱亞が動いている可能性がある。
すぐに蘭玲の言葉を理解した可馨は頷いた。
「我が子は守ってみせるわ。協力をしてちょうだい、蘭玲」
「かしこりました。楊充媛様」
蘭玲は迷うことなく返事をした。
寝室に横たわっていた遺体は無残にも食い荒らされ、両目は床に落ちていた。自然の死とは程遠い有様だった。
それを蘭玲によって聞かされた可馨は椅子に座り込んだ。
恐怖で足の力が抜けてしまった。
……蟲毒。
原因はすぐにわかった。
呪術の一つである蟲毒を使ったのだろう。
呪術に関する知識のある者ならば、すぐにわかる殺され方だ。
……蘭玲が春燕に命令して、させたの?
そうとしか思えなかった。
使い捨ての駒のように扱うつもりだろう。
……ばれたらどうするつもり?
可馨も関与していると疑われる可能性もある。
その前に春燕を始末しなければいけない。
「第二公子様まで亡くなられるなんて……」
可馨は悲しむ真似をする。
わかっていたことだ。
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それでも、知らないふりをしなければならない。
蘭玲はなにを考えているのだろうか。
「何者かが動いております。楊充媛様」
蘭玲は素知らぬ顔でそう言った。
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……どういうこと?
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蘭玲は迷うことなく返事をした。
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