俺の幼馴染が陽キャのくせに重すぎる!

佐倉海斗

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第三話 体育祭

03-8.

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「……屈辱です……」

 武は小さな声で呟いた。

 敏郎は武を心配しているようだ。

「声がさらに小さくなっているぞ! いつものハイテンションはどうした!」

 敏郎は武の手を離した。

 手を離されたとたん、武は葵の後ろに隠れた。

「葵ー。庇ってくだされー」

「庇ってやるのはいいけど、須山には悪気はないぞ」

「知ってますー。陽キャの陽キャに肩を組まれて大ダメージをうけているんですー。できたら、もう、放っておいてもらえるように頼んでくだされー」

 武は言った。

 その言葉を聞き、律は疎ましそうな顔をする。

 ……律の地雷だよな。

 律は葵が利用されるのをなによりも嫌う。

 それが友人の頼みであったとしてもだ。

 律は振り返り、怯えている武を睨んだ。

「自分で言いなよ」

 律は冷たく言い放った。

「僕の葵を頼りにしないでくれる?」

 律の言葉に武は震えている。

 ……怒らせたか。

 武は律の地雷原の上で踊っているようなものだ。特に武は意識をしていなかったのだろう。まだ陽キャと呼ばれる人たちと会話ができる葵を頼っただけだ。

 それだけの話が律には理解ができなかった。

「律」

 葵は律を呼ぶ。

 すると律は武を睨むのを止めて、葵を見た。

「なに?」

 律は機嫌が悪かった。

 その間も手は繋いだままである。

「出番は終わりだろ?」

「うん。終わりだよ」

「それまで手を繋いでやるから、武を許してやってくれ」

 葵の言葉に律は驚いた。

 手を繋ぎ続けてくれるというのは葵なりの譲歩だった。その代わり、律の大嫌いな武を許してもらおうとしているのだ。

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