俺の幼馴染が陽キャのくせに重すぎる!

佐倉海斗

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第三話 体育祭

07-3.

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「クラスで応援してくれたじゃねーか」

「応援してくれる子はいるよ? でも、僕の親衛隊だって名乗ってる子ばかりだよ」

「それじゃあ、非難されているのは律じゃなくて須山か」

 葵の言葉に律は頷いた。

 ……律は優しいからな。

 友人が非難されることが悲しかったのだろう。それに耐えられるほどに強くはない。

「須山も人気ありそうだもんな」

「そうなんだよ。思っていた以上に僕の周りの人は須山が好きだったみたい」

「そっか。それで律が傷ついたのか」

 葵の言葉に律は意外そうな顔をした。

 ……傷ついている自覚はなかったか。

 律は衝撃を受けただけだ。

 友人に対して好意を寄せている人の多さと、彼女たちの偏見に満ちた言葉の数々を自分のことのように受け止めてしまった。

「僕は傷ついていないよ」

 律は否定する。

「だって、言われたのは須山だもん」

 律の言葉を聞き、葵は律の髪を撫ぜた。

 ……泣きそうな顔をしているくせに。

 律は泣き虫だ。

 それを知っているのが葵だけだ。

「同じだろ」

 葵は律の言葉を否定する。

「同性愛を否定されたんだろ? それなら、律と俺も否定されたのと同じだ」

「……そうなのかな」

「そうだろ。それに傷つくのは当たり前だ。友人だと思っていたんだろ? そんなやつらから否定されたら、悲しくなるのは当たり前だろ」

 葵は律を慰める言葉を口にはできない。

 しかし、律の勘違いを止めることはできる。なぜ、傷ついているのかを分析し、伝えることはできる。それしか葵にできることはなかった。

「僕は葵がいてくれたら、それだけでいいよ」

 律は本音を口にする。

 葵の足を枕にしながら、目を閉じる。

「少しだけ傷ついちゃったみたい。葵、癒してよ」

 律は甘えるように向きを変えて、葵の腰に腕を回した。
 抱き着くような姿勢をとる律の髪を優しく撫ぜていく。
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