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第14話 キュウのレベル上げ
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老婆にまんまとはめられたことは忘れて、俺はキュウを膝の上に乗せて海鮮丼を頬張る。
「くー。これこれ! んまいっ。最高! キュウも食べられたらいいのになー」
「キュウ! キュウ!」
キュウがぷにっと口をへこませた。
ああ、もう! 可愛い! 思わずキュウにマグロを一切れ食べさせそうになった。
でも、犬に玉ねぎを食べさせたらダメって言うし。何がNG食材か分かんないからな。
「お婆さん。スライムって普通に人間の食べるものを食べさせてもいいんですか?」
「は? バカかお主は。大事な食料を魔獣にやる奴があるか! いらぬならワシによこせ」
いや、そうじゃなくて。食べられるかどうかって聞きたかったんですけど。
「まさかスライムには魚が毒とかって、そんなことないですよね?」
「知るか! そんなこと試す奴などおらんわ」
じゃあ、知らないってこと? うーん。キュウで試す訳にはいかないしな。
「ごめんなキュウ。これはお預けだ」
「キュウ! キュウ!」
あ、目が怒ってる! でも、怒った顔も可愛いなあ。
「ぐふふふふ」
「なんじゃ、その気持ちの悪い笑い方は」
老婆に軽蔑されようと、痛くも痒くもない。可愛いものは可愛いのだ。「可愛いは正義」っていう言葉を知らないのか?
俺は海鮮丼を満喫した後、念の為、体力を満タンにした。高級品を無駄遣いできる俺。ふっふっふっ。
「食べ終わったのなら、始めるぞ」
「え? お婆さんも手伝ってくれるんですか?」
「ふん。ただの暇つぶしじゃ」
へえ。意外にいいところがあるんだね。
「ほらよ」
おーい! いきなり過ぎるんだよ!
老婆は、たんぽぽの綿毛みたいな塊をキュウに向かってポーンと投げた。
「ちょっ、ちょっ、ええと。俺が攻撃して弱ったところをキュウに――」
パキーン!
「は?」
キュウがぷうっと口を膨らませたかと思ったら、針のように細長いものを一気に吐き出した。それはキラキラと輝きながら一直線に、綿毛の塊へと飛んでいった。
そして綿毛に命中すると、塊は瞬時に凍りつき砕け散った。
え? 何? ちょっと怖いんですけど?
「ほお。それが氷刃か」
あ! そういえば、スキルにそんなのがあった。
え? え? キュウって――もしかして攻撃力が半端ないんじゃ。
「ほら次じゃ」
いや、だから急なんだって!
ジャバッ!
「え?」
今度は、庭先のホースを空に向けて水を出したみたいに、キュウが大量の水を噴出して、まだ空を舞っている、げんこつくらいの赤い何かを水で包み込んだ。
まるで水風船みたいだ。
そのまま魔物を溺れさすのかと思ったら、水風船が落下する前に、魔物はシュワっとその水の球の中で溶けていった。
何なの? 水じゃないの? その液体の正体って、何なの?
「水球もたいした威力じゃな」
「キュッキュウ!」
キュウは、そこら中をピョンピョン飛び跳ねてから、俺に抱きつくように飛びついてきた。
思わず抱き留めたけど。
キュウさんや。お前は可愛いだけでよかったのに、何か強過ぎない?
「キュウ! キュウ!」
あ。褒めてほしいんだね。
「よしよし。いい子だね。よくやった!」
「キュッキュウウー!」
こうして、キュウが一撃で仕留めては俺が抱っこして褒める、を繰り返した。
「キュウ。もういいだろ。ちょっと確認してみよう。ステータスオープン」
たはーっ! キュウよ! お前がチートだったのか? なんだこの上がり具合は。
<キュウのステータス>
Lv:18
魔力:120/7,080
体力:38/330
属性:水
スキル:感知、水球、氷刃、水結界
水結界って何だ? 何やら恐ろしげな響き。結界の中はどうなるんだろう……。
「あっという間に俺のレベルを超えていったなあ。キュウは頑張り屋さんだなあ」
「キュウ! キュウ!」
「いい加減にせんか。そんな風に魔獣と話す奴などおらんぞ」
「キュウは特別に可愛いから、仕方がないよなー」
「キュッキュウー!」
「あはははは」
キュウをぎゅうっと抱きしめて、頭の辺を撫でてやる。
「キュウウウ」
嬉しそうに甘えてすりすりと体を動かすキュウが可愛い。
もう、このぷにょんぷにょんなしでは、俺は生きていけない体になってしまった。
<俺のステータス>
Lv:16
魔力:4,470/14,800
体力:4,800/4,800
属性:
スキル:虫眼鏡アイコン
アイテム:ゴミ箱、デリバリー館、ウィークリー+、ポケット漫画、緑マンガ、これでもかコミック、魔力ポーション(4)、体力ポーション(2)、19,419ギッフェ
装備品:短剣
契約魔獣:スライム
「くー。これこれ! んまいっ。最高! キュウも食べられたらいいのになー」
「キュウ! キュウ!」
キュウがぷにっと口をへこませた。
ああ、もう! 可愛い! 思わずキュウにマグロを一切れ食べさせそうになった。
でも、犬に玉ねぎを食べさせたらダメって言うし。何がNG食材か分かんないからな。
「お婆さん。スライムって普通に人間の食べるものを食べさせてもいいんですか?」
「は? バカかお主は。大事な食料を魔獣にやる奴があるか! いらぬならワシによこせ」
いや、そうじゃなくて。食べられるかどうかって聞きたかったんですけど。
「まさかスライムには魚が毒とかって、そんなことないですよね?」
「知るか! そんなこと試す奴などおらんわ」
じゃあ、知らないってこと? うーん。キュウで試す訳にはいかないしな。
「ごめんなキュウ。これはお預けだ」
「キュウ! キュウ!」
あ、目が怒ってる! でも、怒った顔も可愛いなあ。
「ぐふふふふ」
「なんじゃ、その気持ちの悪い笑い方は」
老婆に軽蔑されようと、痛くも痒くもない。可愛いものは可愛いのだ。「可愛いは正義」っていう言葉を知らないのか?
俺は海鮮丼を満喫した後、念の為、体力を満タンにした。高級品を無駄遣いできる俺。ふっふっふっ。
「食べ終わったのなら、始めるぞ」
「え? お婆さんも手伝ってくれるんですか?」
「ふん。ただの暇つぶしじゃ」
へえ。意外にいいところがあるんだね。
「ほらよ」
おーい! いきなり過ぎるんだよ!
老婆は、たんぽぽの綿毛みたいな塊をキュウに向かってポーンと投げた。
「ちょっ、ちょっ、ええと。俺が攻撃して弱ったところをキュウに――」
パキーン!
「は?」
キュウがぷうっと口を膨らませたかと思ったら、針のように細長いものを一気に吐き出した。それはキラキラと輝きながら一直線に、綿毛の塊へと飛んでいった。
そして綿毛に命中すると、塊は瞬時に凍りつき砕け散った。
え? 何? ちょっと怖いんですけど?
「ほお。それが氷刃か」
あ! そういえば、スキルにそんなのがあった。
え? え? キュウって――もしかして攻撃力が半端ないんじゃ。
「ほら次じゃ」
いや、だから急なんだって!
ジャバッ!
「え?」
今度は、庭先のホースを空に向けて水を出したみたいに、キュウが大量の水を噴出して、まだ空を舞っている、げんこつくらいの赤い何かを水で包み込んだ。
まるで水風船みたいだ。
そのまま魔物を溺れさすのかと思ったら、水風船が落下する前に、魔物はシュワっとその水の球の中で溶けていった。
何なの? 水じゃないの? その液体の正体って、何なの?
「水球もたいした威力じゃな」
「キュッキュウ!」
キュウは、そこら中をピョンピョン飛び跳ねてから、俺に抱きつくように飛びついてきた。
思わず抱き留めたけど。
キュウさんや。お前は可愛いだけでよかったのに、何か強過ぎない?
「キュウ! キュウ!」
あ。褒めてほしいんだね。
「よしよし。いい子だね。よくやった!」
「キュッキュウウー!」
こうして、キュウが一撃で仕留めては俺が抱っこして褒める、を繰り返した。
「キュウ。もういいだろ。ちょっと確認してみよう。ステータスオープン」
たはーっ! キュウよ! お前がチートだったのか? なんだこの上がり具合は。
<キュウのステータス>
Lv:18
魔力:120/7,080
体力:38/330
属性:水
スキル:感知、水球、氷刃、水結界
水結界って何だ? 何やら恐ろしげな響き。結界の中はどうなるんだろう……。
「あっという間に俺のレベルを超えていったなあ。キュウは頑張り屋さんだなあ」
「キュウ! キュウ!」
「いい加減にせんか。そんな風に魔獣と話す奴などおらんぞ」
「キュウは特別に可愛いから、仕方がないよなー」
「キュッキュウー!」
「あはははは」
キュウをぎゅうっと抱きしめて、頭の辺を撫でてやる。
「キュウウウ」
嬉しそうに甘えてすりすりと体を動かすキュウが可愛い。
もう、このぷにょんぷにょんなしでは、俺は生きていけない体になってしまった。
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Lv:16
魔力:4,470/14,800
体力:4,800/4,800
属性:
スキル:虫眼鏡アイコン
アイテム:ゴミ箱、デリバリー館、ウィークリー+、ポケット漫画、緑マンガ、これでもかコミック、魔力ポーション(4)、体力ポーション(2)、19,419ギッフェ
装備品:短剣
契約魔獣:スライム
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