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「ごめん...」
碧に申し訳なさそうに謝る姿の貴斗はまるで飼い主に叱られた仔犬のようにしゅんとしていた。
「仕方ないよ、ちゃんと確認しなかった私も悪いし」
二人は養成シートが張られた工事中の図書館を眺めながら佇んでいた。テスト勉強をするため約束した想い出の図書館へ来たもののまさかの改修工事で来週いっぱい休館中とのことだった。
「んー...どうしよっか、別の図書館でも行ってみる?」
碧がスマホで近くの図書館を探していると貴斗にスマホを取り上げられそのまま手を繋ぎ歩きだした。
「え、ちょっと、何?!」
「俺ん家行こっか、こんなとこで突っ立てても仕方ないし今日は兄貴もいないから邪魔されることもないから」
(邪魔って......勉強?それとも)
口にしそうになるのを抑え碧は無駄に赤らんでしまった頬を貴斗にバレないよう手で小さく仰ぎながら俯き手を引かれた。
☆☆☆
何度も来慣れた場所となった貴斗の自宅だがやはり緊張してしまい碧は小さく深呼吸をした。
「おかえりなさいませ、早かったんですね、あら?もしかして...紅音さん?!あらーお久しぶりねー!会わない間に随分大人っぽくなってー、また会えて嬉しいわ」
碧を見た瞬間、キヨに正体がわかりその反応に碧は驚いた。その横にいる貴斗自身もまさか、数回しか会っていないキヨが見破ったことで“人違いと言い張っていた時に無理やりでも連れてくれば苦労しなかった...”と心の中で嘆いた。
「え?あの...よく私ってわかりましたね。ほんとご無沙汰してます.....って、えっと、実は私、ほんとは“碧”って名前で...ややこしくてすみません...」
碧の言いにくそうな雰囲気を察知したのかキヨは微笑み小さく頷いた。
「“碧さん”ね。さ、さ、二人ともいつまでも玄関にいないでお部屋に入ってください。今お茶お持ちいたしますから」
キヨに催促されるよう二人はそのまま二階に上がり貴斗の部屋へと向かった。
「正直キヨさんに気づかれるとは思わなかったなー。あの時は結構盛ってたし今見たいに地味な感じにしてなかったはずなんだけど」
碧はローテーブルの前に座り両手で頬を挟み吊り上げていると学習机に鞄を置いた貴斗が小さく噴き出していた。
「まぁ俺だって碧を高校で見た時、核心は持てなかったからなー。正直数回しか会ってないキヨさんの洞察力には頭が上がんないわ」
頭を掻きながら自虐めいた笑みを浮かべ鞄からテスト勉強に必要なノートなどを出しローテーブルに置いた。
コンコン...。
丁度その時、部屋のドアをノックする音が聞こえ貴斗が返事をするとキヨがジュースの入ったグラスとチーズタルトが入ったデザート皿を空いてるテーブルのスペースに置いてくれた。
「キヨさんの作るお菓子はやっぱり美味しそうです。私、お菓子はほんと苦手だから」
「お菓子作りは分量さえちゃんとすれば大丈夫よ♪そういえば昔、お料理失敗したって話してたけどあれから上達はしましたか?」
「そうですね、多少なりともできるようには...って自信もっては言えないですけど」
照れ笑いをしながら碧はキヨとのお喋りを楽しんでいた。その傍らで機嫌よく貴斗が眺めながら勉強の準備をしていた。
「ごゆっくり」、キヨが言葉を残し部屋を出て行った。キヨとの会話から碧はあの頃に戻ったような気持ちになり心なしかあったかい気持ちになっていた。当時は色々辛いこともあったが今ではそれも今の自分を築いた糧となったことで成長できたと思えるようになった。
「おーい、碧さーん。どっか意識飛んでますよー」
我に返ると貴斗が目の前で右手をちらちらと振りながら覗き込んできた。
「あ、ごめん...ついあの頃のこと想い出しちゃって。今までそんなこと想わなかったのにキヨさんに会ったからかな」
「ふーん」
碧は何となく素っ気ない貴斗を気しつつも目の前に出されたタルトを一口パクついた。
☆☆☆
「んーーーっ」
碧はひと段落付いたのか両手を上へ伸ばし背伸びした。その様子に貴斗も持っていたシャーペンをノートに置きジュースを飲んだ。
(なんか...変な沈黙が)
勉強中の沈黙とは違い何となく落ち着かない空気に碧は視線を泳がせながら会話の糸口を探していると
「碧さ...いや」
碧が脳内でグルグル言葉を選んでいる間に貴斗が口を開いた。
「ちょっとだけ充電していい?」
「?」
碧は理解できずきょとんとした表情でいると貴斗は小さく笑みを浮かべ碧の腕を引っ張りベッドの方へと誘導した。
貴斗は仰向けに寝転がると自分の上に碧を馬乗りのような体勢にしそのまま自身の胸元に引き寄せ身体を密着させてきた。
「ちょっと何して?!キヨさんだっているんだよ!」
碧が藻掻けば藻掻くほど貴斗は腕の力を籠め逃がさないようにがっちり背中に手を回しホールドした。
「碧がおっきい声出さなきゃ誰も来ないよ...あ、でも俺がおっきい声出したら来ちゃうか。だから俺の口、塞いでよ」
貴斗の婀娜めくような瞳に狼狽える自分が映り込み恥ずかしさのあまり視線を逸らすと貴斗の指先が碧の下唇をなぞった。
「ん......」
碧は小さな身震いをし思わず声が漏れ更に頬がカッと熱くなった。逸らそうとするもそれを逃すまいと貴斗は碧の後頭部にそっと手を置き自分に引き寄せた。
「もう限界、そんな煽る表情見せられたら変な気分になるだろ」
「ん、ふ...ぁ、んっ...」
軽く食むように始まったキスは段々と熱を孕み、次第に噛みつかれるようなキスが続く。貴斗の熱く濡れた舌が這入り込むと碧は躊躇うことなく自身の舌を絡ませた。厭らしい粘着性のある水音が舌同士を絡ませるたび口元から漏れ出し唾液でぐちゃぐちゃになっていく。項を抑えられているせいで身動きが取れず碧は苦しさから貴斗のシャツをぎゅっと掴んだ。
「やっぱ俺って節操ないな、碧だとほんと押さえ効かなくなる」
口唇が離れると貴斗は、自分に呆れたのか小さな溜息を吐きながら前髪を掻き上げ後ろに流した。
「ふふ、ほんとだよ」
「なるべくね...なるべく碧の気持ちがちゃんと固まるまではって思ってはいるんだよ、これでも」
貴斗は困ったような顔で笑い碧の髪を指先で優しく弄ぶ。碧は擽ったさと貴斗が見せる優しい笑みに心臓が力一杯握られるような甘く苦しい高鳴りを感じていた。
「やっぱ、もうちょっとだけ...キスしたい」
熱を孕んだ視線が重なり今度は貴斗が上へ碧を組み敷くと再び熱く柔らかい口唇が重なり舌先が咥内へ割って這入って来た。碧は貴斗の舌を受け入れキスの角度が変わるたび深く甘い吐息が漏れ出た。
(このまま...もしかしたら......)
碧は意識が朦朧とする中、どこか冷静な自分がこの後の未来を想像していた。しかし、貴斗の唇が離れ首筋に触れた瞬間、碧はパッと我に返る。
「だっ!だめっ!!」
貴斗の胸元を押し離し距離を取った。近々、ブライダルの衣装合わせがあることを思い出し徳田の前はもちろん、他の関係者に以前のような失態を再び晒すわけにはいかないと身体が咄嗟に反応してしまった。
ただ、その内容を知らない貴斗にとっては碧が自分との関係を拒絶したようにも感じ取られる恐れに碧は困惑した表情で恐る恐る貴斗に視線を向けた。
「ごめん、ごめん。つい調子乗っちゃった」
向こうも向こうで慌てるように碧に弁解し貴斗はベッドから降りた。拒否したかったわけではない碧だが理由が理由なだけに言い訳も出来ずもどかしい思いで口元をもごつかせた。
「前にも言ったけどもういつ爆発してもおかしくはないんだけどさ、だからって碧の意思を無視してシたいわけじゃないから。碧がまだそういう気分じゃなければ変なことはしない......なるべく...一応...多分。で、でも...もし......もしそういうの大丈夫になったら手加減しないから、それだけは覚悟しといて」
貴斗の射貫くような真剣な眼差しに碧は顔を紅らめながら小さく頷いた。
碧に申し訳なさそうに謝る姿の貴斗はまるで飼い主に叱られた仔犬のようにしゅんとしていた。
「仕方ないよ、ちゃんと確認しなかった私も悪いし」
二人は養成シートが張られた工事中の図書館を眺めながら佇んでいた。テスト勉強をするため約束した想い出の図書館へ来たもののまさかの改修工事で来週いっぱい休館中とのことだった。
「んー...どうしよっか、別の図書館でも行ってみる?」
碧がスマホで近くの図書館を探していると貴斗にスマホを取り上げられそのまま手を繋ぎ歩きだした。
「え、ちょっと、何?!」
「俺ん家行こっか、こんなとこで突っ立てても仕方ないし今日は兄貴もいないから邪魔されることもないから」
(邪魔って......勉強?それとも)
口にしそうになるのを抑え碧は無駄に赤らんでしまった頬を貴斗にバレないよう手で小さく仰ぎながら俯き手を引かれた。
☆☆☆
何度も来慣れた場所となった貴斗の自宅だがやはり緊張してしまい碧は小さく深呼吸をした。
「おかえりなさいませ、早かったんですね、あら?もしかして...紅音さん?!あらーお久しぶりねー!会わない間に随分大人っぽくなってー、また会えて嬉しいわ」
碧を見た瞬間、キヨに正体がわかりその反応に碧は驚いた。その横にいる貴斗自身もまさか、数回しか会っていないキヨが見破ったことで“人違いと言い張っていた時に無理やりでも連れてくれば苦労しなかった...”と心の中で嘆いた。
「え?あの...よく私ってわかりましたね。ほんとご無沙汰してます.....って、えっと、実は私、ほんとは“碧”って名前で...ややこしくてすみません...」
碧の言いにくそうな雰囲気を察知したのかキヨは微笑み小さく頷いた。
「“碧さん”ね。さ、さ、二人ともいつまでも玄関にいないでお部屋に入ってください。今お茶お持ちいたしますから」
キヨに催促されるよう二人はそのまま二階に上がり貴斗の部屋へと向かった。
「正直キヨさんに気づかれるとは思わなかったなー。あの時は結構盛ってたし今見たいに地味な感じにしてなかったはずなんだけど」
碧はローテーブルの前に座り両手で頬を挟み吊り上げていると学習机に鞄を置いた貴斗が小さく噴き出していた。
「まぁ俺だって碧を高校で見た時、核心は持てなかったからなー。正直数回しか会ってないキヨさんの洞察力には頭が上がんないわ」
頭を掻きながら自虐めいた笑みを浮かべ鞄からテスト勉強に必要なノートなどを出しローテーブルに置いた。
コンコン...。
丁度その時、部屋のドアをノックする音が聞こえ貴斗が返事をするとキヨがジュースの入ったグラスとチーズタルトが入ったデザート皿を空いてるテーブルのスペースに置いてくれた。
「キヨさんの作るお菓子はやっぱり美味しそうです。私、お菓子はほんと苦手だから」
「お菓子作りは分量さえちゃんとすれば大丈夫よ♪そういえば昔、お料理失敗したって話してたけどあれから上達はしましたか?」
「そうですね、多少なりともできるようには...って自信もっては言えないですけど」
照れ笑いをしながら碧はキヨとのお喋りを楽しんでいた。その傍らで機嫌よく貴斗が眺めながら勉強の準備をしていた。
「ごゆっくり」、キヨが言葉を残し部屋を出て行った。キヨとの会話から碧はあの頃に戻ったような気持ちになり心なしかあったかい気持ちになっていた。当時は色々辛いこともあったが今ではそれも今の自分を築いた糧となったことで成長できたと思えるようになった。
「おーい、碧さーん。どっか意識飛んでますよー」
我に返ると貴斗が目の前で右手をちらちらと振りながら覗き込んできた。
「あ、ごめん...ついあの頃のこと想い出しちゃって。今までそんなこと想わなかったのにキヨさんに会ったからかな」
「ふーん」
碧は何となく素っ気ない貴斗を気しつつも目の前に出されたタルトを一口パクついた。
☆☆☆
「んーーーっ」
碧はひと段落付いたのか両手を上へ伸ばし背伸びした。その様子に貴斗も持っていたシャーペンをノートに置きジュースを飲んだ。
(なんか...変な沈黙が)
勉強中の沈黙とは違い何となく落ち着かない空気に碧は視線を泳がせながら会話の糸口を探していると
「碧さ...いや」
碧が脳内でグルグル言葉を選んでいる間に貴斗が口を開いた。
「ちょっとだけ充電していい?」
「?」
碧は理解できずきょとんとした表情でいると貴斗は小さく笑みを浮かべ碧の腕を引っ張りベッドの方へと誘導した。
貴斗は仰向けに寝転がると自分の上に碧を馬乗りのような体勢にしそのまま自身の胸元に引き寄せ身体を密着させてきた。
「ちょっと何して?!キヨさんだっているんだよ!」
碧が藻掻けば藻掻くほど貴斗は腕の力を籠め逃がさないようにがっちり背中に手を回しホールドした。
「碧がおっきい声出さなきゃ誰も来ないよ...あ、でも俺がおっきい声出したら来ちゃうか。だから俺の口、塞いでよ」
貴斗の婀娜めくような瞳に狼狽える自分が映り込み恥ずかしさのあまり視線を逸らすと貴斗の指先が碧の下唇をなぞった。
「ん......」
碧は小さな身震いをし思わず声が漏れ更に頬がカッと熱くなった。逸らそうとするもそれを逃すまいと貴斗は碧の後頭部にそっと手を置き自分に引き寄せた。
「もう限界、そんな煽る表情見せられたら変な気分になるだろ」
「ん、ふ...ぁ、んっ...」
軽く食むように始まったキスは段々と熱を孕み、次第に噛みつかれるようなキスが続く。貴斗の熱く濡れた舌が這入り込むと碧は躊躇うことなく自身の舌を絡ませた。厭らしい粘着性のある水音が舌同士を絡ませるたび口元から漏れ出し唾液でぐちゃぐちゃになっていく。項を抑えられているせいで身動きが取れず碧は苦しさから貴斗のシャツをぎゅっと掴んだ。
「やっぱ俺って節操ないな、碧だとほんと押さえ効かなくなる」
口唇が離れると貴斗は、自分に呆れたのか小さな溜息を吐きながら前髪を掻き上げ後ろに流した。
「ふふ、ほんとだよ」
「なるべくね...なるべく碧の気持ちがちゃんと固まるまではって思ってはいるんだよ、これでも」
貴斗は困ったような顔で笑い碧の髪を指先で優しく弄ぶ。碧は擽ったさと貴斗が見せる優しい笑みに心臓が力一杯握られるような甘く苦しい高鳴りを感じていた。
「やっぱ、もうちょっとだけ...キスしたい」
熱を孕んだ視線が重なり今度は貴斗が上へ碧を組み敷くと再び熱く柔らかい口唇が重なり舌先が咥内へ割って這入って来た。碧は貴斗の舌を受け入れキスの角度が変わるたび深く甘い吐息が漏れ出た。
(このまま...もしかしたら......)
碧は意識が朦朧とする中、どこか冷静な自分がこの後の未来を想像していた。しかし、貴斗の唇が離れ首筋に触れた瞬間、碧はパッと我に返る。
「だっ!だめっ!!」
貴斗の胸元を押し離し距離を取った。近々、ブライダルの衣装合わせがあることを思い出し徳田の前はもちろん、他の関係者に以前のような失態を再び晒すわけにはいかないと身体が咄嗟に反応してしまった。
ただ、その内容を知らない貴斗にとっては碧が自分との関係を拒絶したようにも感じ取られる恐れに碧は困惑した表情で恐る恐る貴斗に視線を向けた。
「ごめん、ごめん。つい調子乗っちゃった」
向こうも向こうで慌てるように碧に弁解し貴斗はベッドから降りた。拒否したかったわけではない碧だが理由が理由なだけに言い訳も出来ずもどかしい思いで口元をもごつかせた。
「前にも言ったけどもういつ爆発してもおかしくはないんだけどさ、だからって碧の意思を無視してシたいわけじゃないから。碧がまだそういう気分じゃなければ変なことはしない......なるべく...一応...多分。で、でも...もし......もしそういうの大丈夫になったら手加減しないから、それだけは覚悟しといて」
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