今日でお別れします

なかな悠桃

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貴斗は唇を離すや否や早急に碧を横抱きに抱え、隣奥の部屋へと向かう。室内はキングサイズのベッドがあるにも関わらず広々とした開放感が二人を迎え入れた。大きなベッドに優しく碧を降ろすと貴斗の身体が覆い被さり唇を重ねる。しっとりした柔らかく温かな肉厚が角度を変え何度も食み、自然と碧の口元が薄っすら開くと待ち望んでいたのか直ぐ様ぬるりと咥内に粘膜を纏った貴斗の舌が侵入してきた。

「ん...んぅ...っく♡」

水音を含む舌が絡み合い吸い上げられる。貴斗は夢中で碧の咥内なかを蹂躙し、熱情に煽られた碧は小さく身震いした。碧は息継ぎを忘れるほど激しく貪られ、ぎゅっと目を瞑り貴斗にしがみついた。

「ほんとだったらもっと部屋でクリスマス漫喫するつもりだったけど...ごめん後回しになりそう。せっかく可愛い恰好してくれたのに色々乱れちゃうな」

碧はゆっくり目蓋を起こすと目の前には婀娜めく端正な表情と声色の貴斗に見下ろされ、脳内をも犯された碧は有無を伝えることができず、只々荒くなった息を整えるのに必死だった。貴斗は妖艶な表情で碧を見つめ、小さく口元が弧を描くと優しくキスを落とした。唇だけではなく額、耳、頬などリップ音を鳴らしながら碧を堪能し、されるたび擽ったさから身を捩り貴斗の肩を手で押す。

「たか...んっ、擽ったいよ...もう、ちょっと...っん♡」

耳の中に舌が入り込みダイレクトに卑猥な水音が響き、その淫音に思わず身体が反応する。彼の甘い息遣いや生温かい舌先などが碧の全身の神経を支配し身体中の血液が駆け巡り心臓は弾けてしまいそうになる。何度も貴斗とはこういった状況になっているはずなのに今日は普段以上に身体が敏感で碧は自制するコントロールが不能となっていた。

貴斗は碧の顎先にキスをし、そのまま唇は首筋へと下りてゆく。チリっとした小さな痛みが刻まれていき、碧は“隠すのが大変になりそうだなー”なんてどこか冷静な自分に自嘲し小さく啼いた。

「脱がすね」

言葉短めな貴斗は先に自身が着衣しているダウンジャケットをベッドに脱ぎ捨てシャツの釦を外した。シャツを脱ぐと程よい筋肉質の上半身が露われ目を奪われた。そのまま貴斗は手慣れた手つきで仰向けに横たわる碧のニットワンピースに手をかけ、たくし上げ脱がすと中はインナーシャツとショートパンツ姿が現れた。

「なんだ、どおりで抵抗なく脱いでくれると思ったら中にまだ着てたんだ。てっきり下着姿なのかと思ってたのに」

「だ、だってあれだけだったら寒いし」

あからさまな落胆ぶりに碧は思わず噴き出しその様子に貴斗は軽く睨み不服そうな表情をするが、すぐさま噛みつくように碧の唇を塞いだ。

唇を貪りながら碧の胸元に左手を置き、形を崩さない程度で触れてゆく。碧はピクっと小さく身体を震わせ恥ずかしさから瞬時に唇を離すと貴斗に顔を背けた。

インナーシャツこっちも脱がすよ」

碧の応えを待つことなく捲り上げられ脱がされてしまい、ブラジャーで覆われていない柔肌を咄嗟に両手で覆い隠した。碧が一瞥すると見下ろす貴斗と視線が合い少し意地悪な笑みを浮かべ、じっと碧の顔を凝望した。恥ずかしさから目を逸らしたいのに何故か逸らせず碧の鼓動はどんどん早く高鳴り身体中に響き渡る。

貴斗は優しく碧の手を取り、自身の唇へ誘導すると指先、掌、手の甲にキスを振り落としてゆく。時折、指先を甘噛みされ、上擦った声が自然と漏れ出してしまい羞恥心ではち切れそうになる。もう片方の手は指を絡ませベッドに縫い付けられ隠されていた下着が露わになってしまった。

「少し背中浮かせて」

掠れた声色の貴斗に言われるがまま浮かせると手際よく後ろの金具をパチンと外され腕からするりと抜き取られた。頬を紅潮させ蕩けるような表情の碧を目の当たりにした貴斗は、無意識に唾を呑み込み目を細めた。羞恥に耐えれず隠したいのに既に彼の両手は両方の盛り上がりに手を添え柔々と揉み上げていた。

「んっ、ふっ...あァんっ...はンっ♡」

碧の身体に覆い被さり両手で持ち上げるように揉んだ柔肌の敏感になった先端は硬く尖りぷっくりと膨らんでいた。貴斗の大きく開けた口の中に吸い込まれ、頂きに覆い被し強く吸い上げた。

身体中の神経がそこに集中するかのように頭の先から脚の爪先まで全身に電流が流れたかのように身体が弾け喘ぎ声と共に背中を仰け反らせた。生温かな舌は尖りをまるで飴玉を舐めるかのように転がし時折歯を立て強弱を付けながら噛まれ、そのたびに下腹部に力が入った。

貴斗が胸元から口を離すと甘い甚振いたぶりのせいで外気に晒された先端はジンジンとし、今も尚硬く尖りを見せていた。貴斗の唾液でぬらぬらと厭らしく濡れ光り、碧の小刻みな息遣いで胸元が揺れそれを見た貴斗は更に欲情の眼差しを滲ませた。

「毎回そうだけどさ、碧の前だとほんと余裕ないよね」

ふー、ふー、と自身の中の獣を抑えるのに必死な様子の貴斗を生理的な涕を流しながら見上げる碧はそっと手を貴斗の左胸元へ添えた。

「貴斗の心臓からドキドキしてるのが聴こえる。私だけじゃないんだね」

へへ、と笑みを溢す碧に我慢できず貴斗はぎゅっと抱き締めると互いの素肌が重なり温かな体温が身体中に流れるように伝わってきた。碧も貴斗の脇から背中へと腕を回しもう片方の腕を首に回した。

「あんまり可愛いこと言われると碧のこと啼かすかも」

「?!」

耳元で貴斗の荒い吐息と共に囁く声、ショーツに覆われた秘部へ硬く屹立したモノを押し当てられ碧の心臓は爆発寸前だった。
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