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第七八話 シャルロッタ 一五歳 暴力の悪魔 〇九
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「……本当に……サウンドガーデン家からなのか……」
「はい、現在公爵領では魔物による被害が多発しており、ミハエル様が我々を派遣することを依頼されまして……」
エルネットの前に二人の老人が座っている……一人はこのカエノ村の村長バトリアス、人の良さそうな老人で質素な服を身に纏っている。
そしてその隣には完全武装で薄金鎧を着込んだ白髪の老人……トビアス・エドガイ準男爵が座っている。
エルネット達「赤竜の息吹」が訪れたカエノ村は、サウンドガーデン公爵領の周辺地域において最北の位置にある山間の小さな村の一つとして知られている。
人口は約一〇〇人程度で、山に住む草食の魔獣を狩り小さな畑を耕し、木製のアクセサリーなどを作って細々と生活しているのどかな村だ。
地図にも載ってはいるものの、驚くべきことに公爵家より派遣されるはずの衛兵が到着しておらず村人達は領内でそんな事件が多発しているなどということを知らなかった。
「こちらがサウンドガーデン公爵家の書状です」
「……確かにサウンドガーデン公爵家の紋章……疑ってしまい申し訳ない」
サウンドガーデン公爵家よりこの村の代官を任じられているトビアスは、その年季を感じさせる長く蓄えた白髭を軽く撫で付けると、囲炉裏を囲んで座るエルネット達に軽く頭を下げる。
村に到着した際、エルネット達を山賊か何かと勘違いした村人が準男爵へと報告し、彼は老骨に鞭を打って完全武装で「赤竜の息吹」の前へと現れ武器を突きつけた。
なんとか説得して彼らがサウンドガーデン公爵家、次男ミハエルの依頼で動いている、すでにいくつかの村は謎の魔物により壊滅状態へと追い込まれている、そして衛兵が派遣されていなければいけないのにここにはいないこと、などを伝えてきた。
「い、いえ……私もこの風体ですし、お気になさらずにお願いします」
「そう言っていただけると助かる、この村はサウンドガーデン公爵領の中でも最も寂れた村でな……ワシも半分厄介払いのような形でここにきておる」
トビアス・エドガイ準男爵……齢は六〇代後半だろうか、若い頃に国境紛争の戦いで武功をあげ騎士爵を得ると、その後も長年にわたって王国の治安維持に貢献したという功績を得て準男爵へと陞爵された生粋の武人である。
彼は頑固な性格だったこともあって、サウンドガーデン公爵家の主流派からは腫れ物のように扱われ、半ば左遷させられるような格好でこのカエノ村を与えられ、押し込められたような格好となっている。
ただ彼自身も年齢のために満足に戦働きはできないと考え、この村での隠遁生活を楽しんでいるような節もあるのだが、それでもエルネットから見ても身体はまだまだ十分に鍛えられていると感じる凄みがある。
「それで、私共がお伺いしました件……村人を退去させることは可能でしょうか?」
「……難しいだろうな、村を捨てろというのは死刑宣告に等しい、その魔物はそんなに強いのか?」
「まだ遭遇していないのでなんとも……ただ他の村は全員が、村人衛兵問わずに虐殺されました」
エルネットの脳裏に恨めしそうな表情を浮かべたまま事切れていた少女の顔が蘇る……到着した後夕食を共にしようと誘われて村の広場で焚き火を囲んでいたときに、彼の食事を運んでくれた少女も同じくらいの年代だったろうか?
せっかく魔物より先にこの村へと辿り着けたのだから、せめてこの村の人たちだけは守りたい……強い気持ちを胸にエルネットは真っ直ぐにトビアスの目を見つめる。
しばしの間、トビアスはエルネットの目を受け止め……そしてふうっ、と軽くため息をついた。
「お主の眼、真っ直ぐだな……それほどの男がそういうのだ村長、明日の朝から村人達を退去させる準備を始めよう」
「準男爵がそうおっしゃるなら……わかりました」
「安心しろ、ミハエル様は若いがしっかりとしたお方だ、彼がそういうのだから村人全員の安全は保証してくれる……それにワシもここに残って冒険者達と共に時間を稼ぐ」
「エドガイ卿?!」
「準男爵?!」
トビアスはエルネットに手を向けて「それ以上何もいうな」と言わんばかりの仕草をした後、驚く村長の肩にそっと手を添えると黙ったまま微笑を浮かべて頷く。
生粋の武人たるトビアスにとってこの決断は屈辱だ、エルネット達「赤竜の息吹」の胸に光る金色のペンダントは彼らが冒険者としての最高峰金級であることを示している。
部外者である彼らだけ残し、しかも姿もわからないそんな魔物を前に撤退するなど彼にはとてもではないが納得し難い事実だ。
魔物狩りの経験であれば冒険者にも劣らない……いつも彼はそう嘯いていたのだから、プライドがここから逃げ出すことをよしとしていないのだ。
「村人の指揮は村長と我が義娘が行う……準男爵家ではあるが孫には名前を継いで欲しいのでな、これも老人の勤めだよ」
「……わかりました、エドガイ卿にも助力をお願いいたします」
ニカっと笑うと驚いているエルネットの方をバンバンと叩くトビアス……無理に逃がそうとしてもこの老人は絶対に逃げないだろうなという気がしており、諦めて助力を乞うことに決めると、エルネットはトビアスへと軽く頭を下げる。
そんなエルネットの顔を見て豪快な笑いをあげると、トビアスはすでに病で亡くなってしまった息子の顔を久しぶりに思い出した。
もう数年……生まれたばかりの孫を残して流行病で亡くなってしまった息子が遺してくれた大切なエドガイ準男爵家の長男ディルク・エドガイが生きてさえいれば村に戻って名前は残っていくだろう。
「さあ、明日の朝からは大仕事だ……まずは一杯酒に付き合ってもらおうか、エルネット殿……冒険譚を聞かせてくれ」
「……御義父様、無理しないでくださいね……ほらディルクもご挨拶なさい」
「じいじ……また遊んでね?」
「おお、ディルク……ワシがお前に嘘はつかんだろう? お母さんのいうことをよく聞くのだぞ?」
馬車の荷台に乗ったサマンサ・エドガイとディルク・エドガイは名残惜しそうな顔でトビアスと話しているのをみて、リリーナは隣に座るエルネットの顔を見上げて見つめる。
その視線に気がついたのか、エルネットがなんだ? というような表情を見せるとリリーナは別れを惜しむエドガイ準男爵家の家族を指差してから彼へと話しかけてきた。
「……戦いに参加させるの?」
「腕は相当に立つと思うよ、朝軽く手合わせをしたけどとてもじゃないけどあの年齢の老人が出せる腕力じゃなかった」
「へー……でもさあ、まだ後継若いじゃん? 何かあったら……って思うんだけどね」
戦働きで鍛え上げられた戦士とはいえ今回の敵が悪魔である場合、生きて帰れないかもしれない可能性がある……冒険者を長年やっているリリーナですら「できれば死にたくない」と思う時もあるのだから。
危険を顧みずに死にいく奴は論外、危険を知って逡巡する奴は二流、危険をうまく躱して功績を上げるのが一流……そんな言葉を新米冒険者の頃に引退した元冒険者の教官から口酸っぱく教えられた。
契約があるからといって、シャルロッタの言うことを全て信じて死ぬことはない、とリリーナは思っている……だからこそ雇い主に「後悔している」と伝えたのだから。
「だから俺が守るよ、準男爵のこともな」
「へえ? 私は守ってくれないんだ?」
「……お前は自分の身は自分で守れるだろ」
その言葉に意地悪、とでも言いたげな顔でリリーナはエルネットに舌を出して抗議する……だが、エルネットも彼女のことは実のところ大事に思っており、危険を顧みずに庇ったりすることも一度や二度ではない。
そんな彼女に微笑むとエルネットは黙って彼女の体を引き寄せる……急な行動に少し頬を染めたリリーナだったが、たくましい彼の肩にそっと頭を載せると、傷だらけだがよく鍛えられた腕にそっと手を添える。
「……みんな無事だといいね……本当に……」
「——ダルラン起動シーケンス確認……訓戒者による命令を再確認」
該当者シャルロッタ・インテリペリについて検索開始、検索完了……イングウェイ王国における貴族家インテリペリ辺境伯の長女、王立学園の学生で白銀の髪と緑色の瞳を持つ……外見確認を完了しました。
混沌四神による盟約破りの対象として仮観察のフラグが付けられています……また当該人物については別の混沌神による接触が以前あった模様、こちらについて確認が必要です。
「該当人物を誘い込むについて現在の進捗を検討実施」
検討完了……サウンドガーデン公爵領における殺戮はまだ数パーセントに満たないが十分な陽動となった模様……複数の人間による捜索が行われている模様です。
ダルランの体高が大きいため隠密行動は難しいと判断、正面からの教導を推奨します、人間の戦闘能力とのダルランの対比を検討……シミュレーションにおいては一〇〇パーセント勝利します。
「現在本機における活動範囲内において警戒するべき人物を検索」
検索完了、インテリペリ辺境伯家と契約中の冒険者「赤竜の息吹」が活動を行っている模様……教導を終えた人間を処理していた形跡があります。
当該の冒険者による捜索範囲がダルランの活動範囲に接触する可能性……高確率で発生すると考えられる、本情報は虫型ドローンによる偵察により確認……戦闘への発展八〇パーセント程度と推測します。
「——戦闘シーケンスの確認……強制進化の可否について問う」
……否決、ワーボス神により本提案は却下されました、再度戦闘状態へと移行し個体名ダルランによる対応が難しいと判断された場合のみ強制進化の再申請が可能です。
ただし、ワーボス神への供物が一定数を超えたため、機能開放が可能です……鎖鋸剣を召喚できます。
「——機能開放承認、鎖鋸剣獲得後、作戦行動に移る……」
「はい、現在公爵領では魔物による被害が多発しており、ミハエル様が我々を派遣することを依頼されまして……」
エルネットの前に二人の老人が座っている……一人はこのカエノ村の村長バトリアス、人の良さそうな老人で質素な服を身に纏っている。
そしてその隣には完全武装で薄金鎧を着込んだ白髪の老人……トビアス・エドガイ準男爵が座っている。
エルネット達「赤竜の息吹」が訪れたカエノ村は、サウンドガーデン公爵領の周辺地域において最北の位置にある山間の小さな村の一つとして知られている。
人口は約一〇〇人程度で、山に住む草食の魔獣を狩り小さな畑を耕し、木製のアクセサリーなどを作って細々と生活しているのどかな村だ。
地図にも載ってはいるものの、驚くべきことに公爵家より派遣されるはずの衛兵が到着しておらず村人達は領内でそんな事件が多発しているなどということを知らなかった。
「こちらがサウンドガーデン公爵家の書状です」
「……確かにサウンドガーデン公爵家の紋章……疑ってしまい申し訳ない」
サウンドガーデン公爵家よりこの村の代官を任じられているトビアスは、その年季を感じさせる長く蓄えた白髭を軽く撫で付けると、囲炉裏を囲んで座るエルネット達に軽く頭を下げる。
村に到着した際、エルネット達を山賊か何かと勘違いした村人が準男爵へと報告し、彼は老骨に鞭を打って完全武装で「赤竜の息吹」の前へと現れ武器を突きつけた。
なんとか説得して彼らがサウンドガーデン公爵家、次男ミハエルの依頼で動いている、すでにいくつかの村は謎の魔物により壊滅状態へと追い込まれている、そして衛兵が派遣されていなければいけないのにここにはいないこと、などを伝えてきた。
「い、いえ……私もこの風体ですし、お気になさらずにお願いします」
「そう言っていただけると助かる、この村はサウンドガーデン公爵領の中でも最も寂れた村でな……ワシも半分厄介払いのような形でここにきておる」
トビアス・エドガイ準男爵……齢は六〇代後半だろうか、若い頃に国境紛争の戦いで武功をあげ騎士爵を得ると、その後も長年にわたって王国の治安維持に貢献したという功績を得て準男爵へと陞爵された生粋の武人である。
彼は頑固な性格だったこともあって、サウンドガーデン公爵家の主流派からは腫れ物のように扱われ、半ば左遷させられるような格好でこのカエノ村を与えられ、押し込められたような格好となっている。
ただ彼自身も年齢のために満足に戦働きはできないと考え、この村での隠遁生活を楽しんでいるような節もあるのだが、それでもエルネットから見ても身体はまだまだ十分に鍛えられていると感じる凄みがある。
「それで、私共がお伺いしました件……村人を退去させることは可能でしょうか?」
「……難しいだろうな、村を捨てろというのは死刑宣告に等しい、その魔物はそんなに強いのか?」
「まだ遭遇していないのでなんとも……ただ他の村は全員が、村人衛兵問わずに虐殺されました」
エルネットの脳裏に恨めしそうな表情を浮かべたまま事切れていた少女の顔が蘇る……到着した後夕食を共にしようと誘われて村の広場で焚き火を囲んでいたときに、彼の食事を運んでくれた少女も同じくらいの年代だったろうか?
せっかく魔物より先にこの村へと辿り着けたのだから、せめてこの村の人たちだけは守りたい……強い気持ちを胸にエルネットは真っ直ぐにトビアスの目を見つめる。
しばしの間、トビアスはエルネットの目を受け止め……そしてふうっ、と軽くため息をついた。
「お主の眼、真っ直ぐだな……それほどの男がそういうのだ村長、明日の朝から村人達を退去させる準備を始めよう」
「準男爵がそうおっしゃるなら……わかりました」
「安心しろ、ミハエル様は若いがしっかりとしたお方だ、彼がそういうのだから村人全員の安全は保証してくれる……それにワシもここに残って冒険者達と共に時間を稼ぐ」
「エドガイ卿?!」
「準男爵?!」
トビアスはエルネットに手を向けて「それ以上何もいうな」と言わんばかりの仕草をした後、驚く村長の肩にそっと手を添えると黙ったまま微笑を浮かべて頷く。
生粋の武人たるトビアスにとってこの決断は屈辱だ、エルネット達「赤竜の息吹」の胸に光る金色のペンダントは彼らが冒険者としての最高峰金級であることを示している。
部外者である彼らだけ残し、しかも姿もわからないそんな魔物を前に撤退するなど彼にはとてもではないが納得し難い事実だ。
魔物狩りの経験であれば冒険者にも劣らない……いつも彼はそう嘯いていたのだから、プライドがここから逃げ出すことをよしとしていないのだ。
「村人の指揮は村長と我が義娘が行う……準男爵家ではあるが孫には名前を継いで欲しいのでな、これも老人の勤めだよ」
「……わかりました、エドガイ卿にも助力をお願いいたします」
ニカっと笑うと驚いているエルネットの方をバンバンと叩くトビアス……無理に逃がそうとしてもこの老人は絶対に逃げないだろうなという気がしており、諦めて助力を乞うことに決めると、エルネットはトビアスへと軽く頭を下げる。
そんなエルネットの顔を見て豪快な笑いをあげると、トビアスはすでに病で亡くなってしまった息子の顔を久しぶりに思い出した。
もう数年……生まれたばかりの孫を残して流行病で亡くなってしまった息子が遺してくれた大切なエドガイ準男爵家の長男ディルク・エドガイが生きてさえいれば村に戻って名前は残っていくだろう。
「さあ、明日の朝からは大仕事だ……まずは一杯酒に付き合ってもらおうか、エルネット殿……冒険譚を聞かせてくれ」
「……御義父様、無理しないでくださいね……ほらディルクもご挨拶なさい」
「じいじ……また遊んでね?」
「おお、ディルク……ワシがお前に嘘はつかんだろう? お母さんのいうことをよく聞くのだぞ?」
馬車の荷台に乗ったサマンサ・エドガイとディルク・エドガイは名残惜しそうな顔でトビアスと話しているのをみて、リリーナは隣に座るエルネットの顔を見上げて見つめる。
その視線に気がついたのか、エルネットがなんだ? というような表情を見せるとリリーナは別れを惜しむエドガイ準男爵家の家族を指差してから彼へと話しかけてきた。
「……戦いに参加させるの?」
「腕は相当に立つと思うよ、朝軽く手合わせをしたけどとてもじゃないけどあの年齢の老人が出せる腕力じゃなかった」
「へー……でもさあ、まだ後継若いじゃん? 何かあったら……って思うんだけどね」
戦働きで鍛え上げられた戦士とはいえ今回の敵が悪魔である場合、生きて帰れないかもしれない可能性がある……冒険者を長年やっているリリーナですら「できれば死にたくない」と思う時もあるのだから。
危険を顧みずに死にいく奴は論外、危険を知って逡巡する奴は二流、危険をうまく躱して功績を上げるのが一流……そんな言葉を新米冒険者の頃に引退した元冒険者の教官から口酸っぱく教えられた。
契約があるからといって、シャルロッタの言うことを全て信じて死ぬことはない、とリリーナは思っている……だからこそ雇い主に「後悔している」と伝えたのだから。
「だから俺が守るよ、準男爵のこともな」
「へえ? 私は守ってくれないんだ?」
「……お前は自分の身は自分で守れるだろ」
その言葉に意地悪、とでも言いたげな顔でリリーナはエルネットに舌を出して抗議する……だが、エルネットも彼女のことは実のところ大事に思っており、危険を顧みずに庇ったりすることも一度や二度ではない。
そんな彼女に微笑むとエルネットは黙って彼女の体を引き寄せる……急な行動に少し頬を染めたリリーナだったが、たくましい彼の肩にそっと頭を載せると、傷だらけだがよく鍛えられた腕にそっと手を添える。
「……みんな無事だといいね……本当に……」
「——ダルラン起動シーケンス確認……訓戒者による命令を再確認」
該当者シャルロッタ・インテリペリについて検索開始、検索完了……イングウェイ王国における貴族家インテリペリ辺境伯の長女、王立学園の学生で白銀の髪と緑色の瞳を持つ……外見確認を完了しました。
混沌四神による盟約破りの対象として仮観察のフラグが付けられています……また当該人物については別の混沌神による接触が以前あった模様、こちらについて確認が必要です。
「該当人物を誘い込むについて現在の進捗を検討実施」
検討完了……サウンドガーデン公爵領における殺戮はまだ数パーセントに満たないが十分な陽動となった模様……複数の人間による捜索が行われている模様です。
ダルランの体高が大きいため隠密行動は難しいと判断、正面からの教導を推奨します、人間の戦闘能力とのダルランの対比を検討……シミュレーションにおいては一〇〇パーセント勝利します。
「現在本機における活動範囲内において警戒するべき人物を検索」
検索完了、インテリペリ辺境伯家と契約中の冒険者「赤竜の息吹」が活動を行っている模様……教導を終えた人間を処理していた形跡があります。
当該の冒険者による捜索範囲がダルランの活動範囲に接触する可能性……高確率で発生すると考えられる、本情報は虫型ドローンによる偵察により確認……戦闘への発展八〇パーセント程度と推測します。
「——戦闘シーケンスの確認……強制進化の可否について問う」
……否決、ワーボス神により本提案は却下されました、再度戦闘状態へと移行し個体名ダルランによる対応が難しいと判断された場合のみ強制進化の再申請が可能です。
ただし、ワーボス神への供物が一定数を超えたため、機能開放が可能です……鎖鋸剣を召喚できます。
「——機能開放承認、鎖鋸剣獲得後、作戦行動に移る……」
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