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第一三八話 シャルロッタ 一五歳 死霊令嬢 〇八
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「おおおおおっ!」
『カカカカッ!』
わたくしが放つ神速の斬撃を這い寄る者は武器を振るって受け止めていく……何度目かの攻防でようやく攻略の糸口を掴んだ気がする。
地面に切り裂かれまだ痙攣をしている這い寄る者の死体が二体転がっているが、一体はわたくしの剣で真っ二つに切り裂き体液と内臓をはみ出したまま転がっている。
もう一体は圧倒的な質量でプレスしたかのように潰れている……違う状態になっているのは、わたくしが相手の殺し方を変えてみたからだ。
思ったよりも脆い肉体と、そうは言ってもわたくしと打ち合える格闘戦能力はすごいと思う、ただあの一撃以降這い寄る者はわたくしに一太刀も入れることができずにいる。
『攻撃を完璧に捌く……なんて能力を……くっ、私では及ばないというのか!』
這い寄る者が振るう攻撃を冷静にわたくしは捌いていく……うん、慣れてきた。
速度も威力も確かに高い……多分以前戦ったスコットさんの放った剣と同じくらい、速度はそれには及ばないかな……威力は素晴らしいけど、ただそれだけだ。
これであれば魔法能力を縛ることで得られる戦闘能力としては少し拍子抜けだし、もう少しなんとかなるんじゃないのかという気にさせられる。
「ま、それでもわたくしの魔法を完全に防いでいるというのは確かに素晴らしいですわね?」
『ば、化け物が……だが私は我が神のために戦わねばならんッ!』
殺していてわかったけど、残念ながら這い寄る者の能力はわたくしには及んでいない、いや及ぶものがないから勇者だったんだけどさ……でもほぼ互角というのは同じって意味じゃないんだよね。
でまあ、条件付けを確認するために殺し方を変えたくらいでは意味がなくて這い寄る者は新しい個体になって戻ってきてしまったが、そこで戦う個体は前と同じだった。
ただ、最初の個体と次に出てきた個体、そして今の個体……次第に出現が遅くなってきているので、条件付けなのかそういう縛りなのか、ともかく復活……いや単体生殖による増殖なのかまあ細かいところはわからないけど、一日に復活できる回数上限と、復活までのタイムラグとかそういうのはありそうな気がする。
「つまり全力で貴方を殺し尽くせば……当分は見なくてすみそうですわね?」
『……一太刀ごとに皮を剥かれる感覚……そうか貴女を勇者たらしめるものは……』
面倒だからね、徹底的なゴリ押しで行くか……わたくしは這い寄る者がほんの少し大ぶりになる瞬間を狙って左拳を放つ……わたくしの能力で放てば音速を超えるジャブだ。
この攻撃にまるで反応ができていない時点で、わたくしを殺すことができないってそろそろ学習してほしいなあ……混沌の眷属にしては強いけど、知恵ある者の方が攻撃が多彩だったな。
メキョキョッ! という嫌な音を立てて這い寄る者の頭が文字通り吹き飛ぶ……これで都合四体目、次は一分くらい待てば出てくるだろうか。
紫色の血液を吹き出しながら地面へと、どおっと倒れる訓戒者の様子を見つつわたくしは他の仲間の様子を確認する。
エルネットさん達は首無し騎士と残りのゾンビとの戦闘中……ユルはどうやら新手の魔法使い、しかも化け物みたいな魔力を放出している相手と戦っているらしい。
ま、このくらいなら大丈夫でしょ……それよりも第一王子派にあれだけの魔力を持った魔法使いがいる方が驚きだ……まあ、わたくし第一王子派に所属している貴族の顔と名前なんか碌に覚えてないんだけど。
めんどくさそうなのなら覚えてる……死霊令嬢とかあだ名されてるラヴィーナ・マリー・マンソン伯爵令嬢だ、彼女は死霊魔法使いに特化しているらしく醸し出す雰囲気がちょっと異様だった。
見た目は可愛いんだけどねえ……ちょっとおとなしすぎるのと何考えているのかわからない表情が不思議ちゃんなんだよね。
『シャアアアアアッ!』
「あら、お戻りになられたの? あまり淑女を待たせるものではなくてよ?」
背後からの一撃を確認なしに弾き飛ばしたわたくしに、這い寄る者の表情が怒りで歪む……ま、視認もせずになんてことはないように攻撃を防がれたらそりゃプライドも傷付くよな。
だが彼の攻撃を難なく防いだわたくしは、そのままカウンター気味に彼の腹部へと剣を握ったままの右拳をストレートで叩き込む……ボギャアアッ! というさらに嫌な音を立てて這い寄る者の腹部がぺしゃんこに潰れ、左右に少し広がった外皮が裂けてそこから内臓と血液が漏れ出す。
何度か鈍く痙攣しながら、恨みがましい視線のまま這い寄る者はゆっくりと地面へと倒れていく。
わたくしはその様子を見ながら虚空へと魔剣を収納すると、軽く欠伸をしながら体を伸ばす。
「さて……次は何分後に戻ってくるかしらねえ……飽きちゃう前に終わらせたいわ、ほんと……」
「……私のペットになったら大きなリボンをつけてあげるよ? 可愛いだろうなあ、素敵だなあ」
「い、いりませんっ! 我はシャルだけで十分……」
高速で飛来する死霊の蠢きをかろうじて回避したユルは、彼に手を伸ばそうとした生霊の腕を鋭い爪で引き裂くとなんとか距離を取ろうと後方へと大きく跳躍する。
なんなんだこの娘は……以前シャルを押さえつけた時は無表情でよくわからない少女のように見えたのに、今は恐ろしく活動的になっている。
しかも不気味に笑顔を浮かべたまま、まるで苦もなく生霊を召喚して盾にしつつ、ユルに向かって無詠唱の死霊の蠢きを遠慮なくぶっ放してくるのだ。
「シャルロッタ様は優しいの? 貴方を可愛がってくれているの?」
「け、契約した幻獣ですよ?! そういう可愛がりとか必要ありません……」
「そうなんだ、私のペットになったら一日五回はおやつあげるのに……じゃあいらないから殺そっと」
その言葉と同時にラヴィーナの体から漆黒の魔力が流れ出す……単純な量でいけば訓戒者が見せたようなものではないが、明らかに人間離れしている。
全身の毛が逆立つような感覚……ユルの記憶の中にこれに近いものを感じたことがある……シャルロッタ・インテリペリとの邂逅、そして契約……あの時彼女には絶対に言わなかったが、彼は本能的に強い恐怖を感じた。
『……この少女に逆らってはならない、死ぬぞ』
本能的に感じた強者への恐怖、それに近いものを目の前の不気味な少女から感じる、あれほどの衝撃ではないが……それでも隠れた強者としての風格を感じる。
もしシャルロッタという圧倒的な存在に出会わなかったら、ラヴィーナという逸材に先に出会っていたら……ユルはこの少女を契約者に選んだかもしれない。
だが現実にはユルの主人として契約者に選ばれたのはシャルロッタ・インテリペリという可憐な少女……そう、ユルにとってこの世界における唯一無二の主人はただ一人。
「我は幻獣ガルム……この世界におけるシャルロッタ・インテリペリと契約せしもの……」
「……そういうのいいから……死霊の蠢きッ!」
ラヴィーナの手から嘗て第四階位の悪魔が放ったものよりも濃縮された死の気配を纏う蠢く死霊が放たれる……それに向かってユルは放てる最大の魔力を込めた魔法を行使する。
ガルムの本質は地獄……いや幻獣界における炎と火山に囲まれた土地に起因する魔力……彼が基本的に炎を操るのはその属性に起因している。
開いた口の中に凄まじい勢いで炎の魔力が集約し、キイイイン! という甲高い音を立てて収縮した魔力が紅蓮の炎となって荒れ狂う。
「……隠し球をここで使うことになるとは……恨まないでくださいね、紅の爆光ッ!」
「……ふぇ? ワンちゃん?」
ユルの口から一瞬の間を置いて放たれた炎は、生物無生物を問わずに焼き尽くす超高熱を発し扇状に広がっていく……その温度は数千度となり、触れた木を植物を……そして地面さえも一瞬で炭化させ焦がしていく。
ラヴィーナは咄嗟に生霊を自分の周りへと集中的に配置しその攻撃を避けようとしたが、死霊の蠢きごと消滅させられたことを視認した次の瞬間、視界が真っ赤に染まっていく。
魔法が消失した後ユルの前には炭化し、風に吹かれるたびにボロボロと崩れ落ちる残骸のみが写っている……紅の爆光は現在のユルが行使できる魔法の中では上位であり、人間の魔法使いではこれを行使できるほどの高みにいるものは数少ない。
魔力の消費も半端ではないからな……と彼は全身に強い倦怠感を感じつつ、匂いを確かめるように鼻を動かす。
ラヴィーナのつけている香水の香りは炎で完全に飛んでしまっており、あたりは焦げた臭いと一瞬で炭化した生霊が崩れたチリのようなものが地面に落ちている。
少女を殺すのは気が咎めるが、この際は仕方ない……だが、煙が晴れていくに従って目の前に黒く焼けこげた人間大の土塊のようなものが見えてきたことで、ユルはホッと息を吐く。
「……すごいな……生霊を使って完全に防御している……だが気絶をしているのか戦闘力は失っているな……これでエルネット卿の助力ができる……」
『カカカカッ!』
わたくしが放つ神速の斬撃を這い寄る者は武器を振るって受け止めていく……何度目かの攻防でようやく攻略の糸口を掴んだ気がする。
地面に切り裂かれまだ痙攣をしている這い寄る者の死体が二体転がっているが、一体はわたくしの剣で真っ二つに切り裂き体液と内臓をはみ出したまま転がっている。
もう一体は圧倒的な質量でプレスしたかのように潰れている……違う状態になっているのは、わたくしが相手の殺し方を変えてみたからだ。
思ったよりも脆い肉体と、そうは言ってもわたくしと打ち合える格闘戦能力はすごいと思う、ただあの一撃以降這い寄る者はわたくしに一太刀も入れることができずにいる。
『攻撃を完璧に捌く……なんて能力を……くっ、私では及ばないというのか!』
這い寄る者が振るう攻撃を冷静にわたくしは捌いていく……うん、慣れてきた。
速度も威力も確かに高い……多分以前戦ったスコットさんの放った剣と同じくらい、速度はそれには及ばないかな……威力は素晴らしいけど、ただそれだけだ。
これであれば魔法能力を縛ることで得られる戦闘能力としては少し拍子抜けだし、もう少しなんとかなるんじゃないのかという気にさせられる。
「ま、それでもわたくしの魔法を完全に防いでいるというのは確かに素晴らしいですわね?」
『ば、化け物が……だが私は我が神のために戦わねばならんッ!』
殺していてわかったけど、残念ながら這い寄る者の能力はわたくしには及んでいない、いや及ぶものがないから勇者だったんだけどさ……でもほぼ互角というのは同じって意味じゃないんだよね。
でまあ、条件付けを確認するために殺し方を変えたくらいでは意味がなくて這い寄る者は新しい個体になって戻ってきてしまったが、そこで戦う個体は前と同じだった。
ただ、最初の個体と次に出てきた個体、そして今の個体……次第に出現が遅くなってきているので、条件付けなのかそういう縛りなのか、ともかく復活……いや単体生殖による増殖なのかまあ細かいところはわからないけど、一日に復活できる回数上限と、復活までのタイムラグとかそういうのはありそうな気がする。
「つまり全力で貴方を殺し尽くせば……当分は見なくてすみそうですわね?」
『……一太刀ごとに皮を剥かれる感覚……そうか貴女を勇者たらしめるものは……』
面倒だからね、徹底的なゴリ押しで行くか……わたくしは這い寄る者がほんの少し大ぶりになる瞬間を狙って左拳を放つ……わたくしの能力で放てば音速を超えるジャブだ。
この攻撃にまるで反応ができていない時点で、わたくしを殺すことができないってそろそろ学習してほしいなあ……混沌の眷属にしては強いけど、知恵ある者の方が攻撃が多彩だったな。
メキョキョッ! という嫌な音を立てて這い寄る者の頭が文字通り吹き飛ぶ……これで都合四体目、次は一分くらい待てば出てくるだろうか。
紫色の血液を吹き出しながら地面へと、どおっと倒れる訓戒者の様子を見つつわたくしは他の仲間の様子を確認する。
エルネットさん達は首無し騎士と残りのゾンビとの戦闘中……ユルはどうやら新手の魔法使い、しかも化け物みたいな魔力を放出している相手と戦っているらしい。
ま、このくらいなら大丈夫でしょ……それよりも第一王子派にあれだけの魔力を持った魔法使いがいる方が驚きだ……まあ、わたくし第一王子派に所属している貴族の顔と名前なんか碌に覚えてないんだけど。
めんどくさそうなのなら覚えてる……死霊令嬢とかあだ名されてるラヴィーナ・マリー・マンソン伯爵令嬢だ、彼女は死霊魔法使いに特化しているらしく醸し出す雰囲気がちょっと異様だった。
見た目は可愛いんだけどねえ……ちょっとおとなしすぎるのと何考えているのかわからない表情が不思議ちゃんなんだよね。
『シャアアアアアッ!』
「あら、お戻りになられたの? あまり淑女を待たせるものではなくてよ?」
背後からの一撃を確認なしに弾き飛ばしたわたくしに、這い寄る者の表情が怒りで歪む……ま、視認もせずになんてことはないように攻撃を防がれたらそりゃプライドも傷付くよな。
だが彼の攻撃を難なく防いだわたくしは、そのままカウンター気味に彼の腹部へと剣を握ったままの右拳をストレートで叩き込む……ボギャアアッ! というさらに嫌な音を立てて這い寄る者の腹部がぺしゃんこに潰れ、左右に少し広がった外皮が裂けてそこから内臓と血液が漏れ出す。
何度か鈍く痙攣しながら、恨みがましい視線のまま這い寄る者はゆっくりと地面へと倒れていく。
わたくしはその様子を見ながら虚空へと魔剣を収納すると、軽く欠伸をしながら体を伸ばす。
「さて……次は何分後に戻ってくるかしらねえ……飽きちゃう前に終わらせたいわ、ほんと……」
「……私のペットになったら大きなリボンをつけてあげるよ? 可愛いだろうなあ、素敵だなあ」
「い、いりませんっ! 我はシャルだけで十分……」
高速で飛来する死霊の蠢きをかろうじて回避したユルは、彼に手を伸ばそうとした生霊の腕を鋭い爪で引き裂くとなんとか距離を取ろうと後方へと大きく跳躍する。
なんなんだこの娘は……以前シャルを押さえつけた時は無表情でよくわからない少女のように見えたのに、今は恐ろしく活動的になっている。
しかも不気味に笑顔を浮かべたまま、まるで苦もなく生霊を召喚して盾にしつつ、ユルに向かって無詠唱の死霊の蠢きを遠慮なくぶっ放してくるのだ。
「シャルロッタ様は優しいの? 貴方を可愛がってくれているの?」
「け、契約した幻獣ですよ?! そういう可愛がりとか必要ありません……」
「そうなんだ、私のペットになったら一日五回はおやつあげるのに……じゃあいらないから殺そっと」
その言葉と同時にラヴィーナの体から漆黒の魔力が流れ出す……単純な量でいけば訓戒者が見せたようなものではないが、明らかに人間離れしている。
全身の毛が逆立つような感覚……ユルの記憶の中にこれに近いものを感じたことがある……シャルロッタ・インテリペリとの邂逅、そして契約……あの時彼女には絶対に言わなかったが、彼は本能的に強い恐怖を感じた。
『……この少女に逆らってはならない、死ぬぞ』
本能的に感じた強者への恐怖、それに近いものを目の前の不気味な少女から感じる、あれほどの衝撃ではないが……それでも隠れた強者としての風格を感じる。
もしシャルロッタという圧倒的な存在に出会わなかったら、ラヴィーナという逸材に先に出会っていたら……ユルはこの少女を契約者に選んだかもしれない。
だが現実にはユルの主人として契約者に選ばれたのはシャルロッタ・インテリペリという可憐な少女……そう、ユルにとってこの世界における唯一無二の主人はただ一人。
「我は幻獣ガルム……この世界におけるシャルロッタ・インテリペリと契約せしもの……」
「……そういうのいいから……死霊の蠢きッ!」
ラヴィーナの手から嘗て第四階位の悪魔が放ったものよりも濃縮された死の気配を纏う蠢く死霊が放たれる……それに向かってユルは放てる最大の魔力を込めた魔法を行使する。
ガルムの本質は地獄……いや幻獣界における炎と火山に囲まれた土地に起因する魔力……彼が基本的に炎を操るのはその属性に起因している。
開いた口の中に凄まじい勢いで炎の魔力が集約し、キイイイン! という甲高い音を立てて収縮した魔力が紅蓮の炎となって荒れ狂う。
「……隠し球をここで使うことになるとは……恨まないでくださいね、紅の爆光ッ!」
「……ふぇ? ワンちゃん?」
ユルの口から一瞬の間を置いて放たれた炎は、生物無生物を問わずに焼き尽くす超高熱を発し扇状に広がっていく……その温度は数千度となり、触れた木を植物を……そして地面さえも一瞬で炭化させ焦がしていく。
ラヴィーナは咄嗟に生霊を自分の周りへと集中的に配置しその攻撃を避けようとしたが、死霊の蠢きごと消滅させられたことを視認した次の瞬間、視界が真っ赤に染まっていく。
魔法が消失した後ユルの前には炭化し、風に吹かれるたびにボロボロと崩れ落ちる残骸のみが写っている……紅の爆光は現在のユルが行使できる魔法の中では上位であり、人間の魔法使いではこれを行使できるほどの高みにいるものは数少ない。
魔力の消費も半端ではないからな……と彼は全身に強い倦怠感を感じつつ、匂いを確かめるように鼻を動かす。
ラヴィーナのつけている香水の香りは炎で完全に飛んでしまっており、あたりは焦げた臭いと一瞬で炭化した生霊が崩れたチリのようなものが地面に落ちている。
少女を殺すのは気が咎めるが、この際は仕方ない……だが、煙が晴れていくに従って目の前に黒く焼けこげた人間大の土塊のようなものが見えてきたことで、ユルはホッと息を吐く。
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