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向かうべき先は
ラッキーファイブ
しおりを挟む情報量が多すぎて、どこから突っ込めば良いか言葉に迷った。急に改名前の名前が飛び出してきたかと思えば、メンバー全員は死んでいて、碧山は元リーダーの墓前にいるとか。
「ちょ、ちょっと待ってくれ! まず俺がついていけてない。改名前のグループからだ。どうやって突き止めたんだよ!」
『パンファミのチャンネルページだよ。初期投稿にあったんだ』
「初期投稿って、古いグループ名での活動していた頃の投稿が残ってた、ていうのか?」
『ああ。二川は、パンファミの初期から現在までに投稿されている動画やライブのアーカイブを、すべて目を通したか?』
殆ど見ていない。オススメで上がってきてもスルーしている。
「見てない。興味ないし」
『だろうな』
「でも初期の動画を見ただけで改名前のグループを突き止めるなんて、どうやったんだ?」
『名乗ってない』
「え?」
『別にラッキーファイブとは名乗っていない。いや、正しくはラッキーファイブとは一言も名乗っていない実写動画が投稿されていた』
「なんだそれ。どういうことだ?」
碧山の言ってる意味がさっぱり分からない。パンファミの初期投稿された動画を遡り実写動画に辿り着くも、改名前の名前を名乗っていない動画だなんて。
『順を追って説明するよ』
「そうしてくれ」
『まず一番古い投稿が2016年。今から9年前になる。パンファミが結成したのは2016年。投稿をし始めた時期といえば、そう言えるが、いくつかの動画には実写があった。メントスをコーラに入れてどうなるかっていう、よくある動画。手元だけを映して顔は避けている実写とかな』
「それで?」
俺は、碧山の説明を受けている傍ら目の前のパソコン上に、パンファミのチャンネルページを映した。次いでに一番古い投稿順になるよう画面を切り替えた。
「あ……」
『さては今パソコンで検索したな?』
「碧山。どこに実写の動画があるんだ?」
『もうないよ』
「え!」
『実は俺がチャンネルページのことを調べ始めたのは、もう去年の話だ。去年には2016年に投稿されていた実写の動画は確かにあったんだが、現時点では消されている』
「じゃあもう見れないのか……え、でも消された動画のことをどうして今調べることができたんだ?」
鼻でふんっと笑う碧山の声が受話器越しに響いた。
『お前から去年依頼があった際、少し調べただけで有名な配信グループに行きついた。キナ臭いと思ったから去年の内にチャンネルのコンテンツページごと保存してやった』
「まじかよ」
『時間の経過と共に何かやましいことがあれば、いずれ削除対応するだろうと踏んだ。案の定、サイレント削除したからビンゴだったな』
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