神とモフモフ(ドラゴン)と異世界転移

龍央

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ナラテリアさん達の方針決定

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「それから、他の五人にもある程度の情報を与えましたが、そちらも問題なく。まぁその五人は王城に勤めていますので、関わりとしては薄いかもしれませんが」

 前線に行くわけでもなし、王城で誰かのお世話をする役割だから、戦争のあるなしは大きく影響しないか。
 ある程度、王城にいて雰囲気とかで既に察していた部分もあるのかもしれないけど。

「ありがとうございます。それとすみません、面倒な事を任せてしまって」
「いえ、このくらいはリク様のお世話をするうえで当然の事です」

 頼んだ俺がかんがえるのもなんだけど……戦争との関わりだとかを説明して伝えるのは、お世話のうちに入るのだろうか?
 ま、まぁ、ヒルダさんにとってはそれもお世話のうちなんだろう。

「でも、今日みたいに皆で連行するのは、控えて欲しいと思うんですけど……」

 止めて欲しい、とは言わない。
 ヒルダさん達は仕事をまっとうしただけだし、待っているのが女王陛下だと考えれば、待たせられないと思うのも当然だからね。
 ただ、多くの人でむしろ連行しにくくなるのにも関わらず、俺を引っ張って行くのはあまり必要じゃなさそうだからね。

「リク様が、火事現場での救助活動をされていたのは、既に情報が入っておりましたから。あのままでは、先に煤などを洗い流す方を優先していたのではないかと、全員で取り組む事にしました。ちなみにですが、提案者はアメリさんです」
「アメリさん……まぁ、間違いではないですけど……俺ならそうしそうって、自分でも思いますし。でも、言ってくれればちゃんと言ってましたよ?」
「以後、気を付けます」

 まったくアメリさんは……先に王城に戻ってからそんな事を考えていたのか。
 大方、面白そうだからとか女性に囲まれる俺、を想像して提案したんじゃないかと思う。
 ……女性にばかり囲まれるって言葉だけで想像すると、大抵の男はいい事のように思えるけど、意外と気を遣うし必ずしも居心地がいいとは限らないんだけどなぁ。

「ともあれ、ナラテリアさんとカヤさんはギルド職員のような立ち位置なので、実際にクランができるまでは今のままでいいとして……」
「私もリクさんと一緒に話をしていたけど、その二人はクランの裏方として雇うのよね?」
「え、うん。そうだね。事務員さんというか、言い方は悪いかもしれないけど雑務を担当してもらう人、かな」

 経理とか、クラン所属の冒険者さんと冒険者ギルドの間に入ってくれる人だとか、そんな感じで考えている。
 まぁ手続き関係もすべて任せたら、絶対に二人では手が足りないので、一部になるだろうけど。

「じゃあ、一度冒険者ギルドに連れて行って顔を繋いでおいた方がいいかもしれないわね。私達はともかく、クランに所属する冒険者とギルドを仲介する役にもなるから……直接やり取りするのは、ナラテリアさんとカヤさんでしょ?」
「言われてみれば確かに。マティルデさん……は一応と言ったら失礼かもしれないけど、冒険者ギルドでも上の人だからともかくとして……職員さん達にも紹介しておいた方が良さそうだね」

 冒険者ギルドの方に、ナラテリアさんとカヤさんの事も伝えておいた方がいいだろうし、直接本人達が行った方が手間が省けるだろう。
 ちょうど、王城の敷地内に簡易的とはいえ冒険者ギルドが置かれている状況だ、街に出る程でもないわけだから、すぐに行ってもらう事もできる。

「それじゃあ、ナラテリアさんとカヤさんはまず冒険者ギルドにだね。ミラルカさんは……実際に戦力になるかとかはまだ未知数だけど、冒険者としての所属になるから登録もしないといけないし……ヒルダさん」
「はい」
「三人は明日からでも動けそうですか?」
「もとより、リク様が勧誘された時からいつでも行動できるようにと言ってあります」
「それじゃあ、明日は三人で冒険者ギルドに行くように言っておいてくれますか?」
「畏まりました」

 ミラルカさんに関してはまぁ、とりあえず冒険者登録だけしてもらっておいて、あとはクランができてからだな。
 どれだけ戦えるかとかの詳細を知らないし、本人は戦う意思があるのだとしても多分、戦争になって前線に行ってもらうのは早いだろうけど。
 そうして、なんとなくこれから先に向けた話をしながら、その日を終えた。


 翌日、朝食後から昼食まで、エアラハールさんの厳しい訓練を終える。
 昨日よりさらに厳しさを増した訓練は、もう今すぐ寝て休みたいと思う程疲れたけど、まだまだやる事があるのでそうもいかない。
 とりあえず休息も兼ねた昼食を頂き、所要を済ませるためにエルサを頭にくっ付けて、ワイバーン達がいる場所へ向かう。

 モニカさん達は、もう少し休憩してから王都付近の魔物の集団の討伐に向かう準備を始めるらしい。
 俺も参加する予定だから、待たせないよう戻らないとね。

「よしよし、リーバー。元気そうだなぁ」
「ガァゥガァ」

 広い運動場で、割と自由に過ごしているワイバーン達の中から、俺を発見したリーバーが飛び出して来たので、ひんやりする体を撫でつつ声をかける。
 嬉しそうに鳴くリーバーを見ると、かなり懐かれているのを実感するなぁ。
 ともあれ、今日ここに来たのはリーバーを構ってやる事だけが目的じゃない。
 ワイバーン達と過ごしている、というかお世話なのかな? 談笑するように話しかけたり、一部では食べ物を与えたりしている兵士さん達の中から、一人の兵士さんに声をかけてこの場の責任者を呼んでもらう。

 責任者を呼ぶ、とはいっても何かクレームを付けたりとかそういうわけじゃない。
 早いうちに話しておいた方がいいと思った事があったただな。
 これも、帝国に完勝するための布石のようなものだね……上手く行けばだけど。

「リク様、お呼びとの事で参りましたが、いかがいたしましたか?」
「すみません、お忙しい所を……」
「いえ、今はまだ出撃前ですので問題ありません」

 俺の所に来た責任者さん……同じく兵士さんだけど、ラクトスからワイバーンに乗って一緒の王都へ戻って来た人の一人だった。
 ちょっと前にワイバーンの有用性を話した人でもある。
 聞けば、ワイバーンに慣れているのもあって、なし崩し的にお世話なども含めて任せられたらしい。
 特に部隊などは決まっていないけど、ワイバーン騎乗部隊の隊長のような扱いだとか。

 本人はワイバーンの事を気に入っているのもあるし、出世だと喜んでいるようだから、いい事なんだろうと思う。
 というか、ワイバーンって確か竜とか亜竜って呼ばれる事もあるよね? だったら、飛竜部隊とか竜騎部隊とかの方が格好いいのかな?
 この世界の竜というかドラゴンがエルサみたいなのだと考えれば、完全に別物だし、ワイバーンの事を竜と呼んでいるのを聞いた事はないけど。
 まぁ呼び方はとりあえずなんでもいいか。

「ワイバーンですけど、乗った状態で戦うのは皆慣れてくれましたかね?」
「はい、皆おとなしく、我々に協力的です。部下達も、最初は空を飛ぶ事その物に戸惑う向きはありましたが、概ね慣れつつあります。今では、一部で騎乗の際に使う専用の鞍を作るなんて事を言っている者もおります」


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