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He is ジャスティン
④
しおりを挟む木の実はジャスティンから指輪を取り上げ、ジャスティンの目の前にキチンと座り直した。
「ジャスティン、左手を出して」
ジャスティンが照れくさそうに左手を出すと、木の実は薬指にそのリングを優しく通す。
ピッタリだった。
ジャスティンの綺麗な指に、この不思議な色のリングがよく映える。
「ジャスティン、私でよかったら、結婚してくれませんか…?」
木の実は、大きな瞳に涙をたくさん浮かべている。
この言葉は、絶対、私の方から言いたかった。揺らぐことのないジャスティンへの溢れる想いを伝えるには、この言葉しかなかったから。
誕生日もクリスマスもいつもサプライズで私を楽しませてくれたジャスティンに、本物のサプライズがしたかった。
成功とはいえないけれど……
「木の実……
何かがあるんだろうなとは思ってたけど、こんなサプライズがあるとは夢にも思わなかったよ…」
ジャスティンは力強く木の実を自分の胸に引き寄せた。
「木の実の方からプロポーズされるなんて、想定外過ぎて何も言葉が出てこない…」
木の実はジャスティンに優しくキスをした。
「ジャスティンに、小さな迷いとかも持ってほしくなかったの…
私は、ジャスティンの過去も、今も、未来も、全てを愛してる…
それは何があっても変わらない…
それをジャスティンに知ってほしかった…」
ジャスティンの目から大きな涙の粒がポロポロ落ちてくる。木の実に出会ってから本当に泣き虫になった。でも、今日のような最高に幸せな日は、泣いたっていいだろ…?
「木の実……
本当に、ありがとう……
すごく驚いたし、すごく感動してる…
でも、俺も言いたい…
言っていい…?」
木の実は小さく頷いた。
「木の実…
俺と結婚してください。
いや、何があっても結婚する…」
木の実はプッと笑った。この勢いだったら、ジャスティンは明日にでも婚姻届を出しに行きそう。
「木の実の指輪はちゃんと自分のティラミスに入ってたの?」
ジャスティンは木の実を抱きしめたままそう聞いた。
「ううん、私のはちゃんと引き出しにしまってある」
「マジか… 」
ジャスティンは木の実の何とも言えない天然ぶりにももう慣れた。
「じゃ、もしかして、澤さん達も共犯?」
木の実はジャスティンの腕の中でクスッと笑う。
「そう、みんな知ってた。
本当は、私がジャスにプロポーズして、そしたら皆で拍手して澤さん達が作った横断幕を広げる予定だったの。
そこに置いてある、それ」
ジャスティンはその横断幕を広げてみる。
“ジャスちゃん、木の実ちゃん、婚約おめでとう!”と書いてある。
「よかったよ、そのシチュエーションじゃなくって」
木の実がえ?と聞く前に、ジャスティンは木の実に優しくキスをした。
「澤さん達の前でこんなキスをしたら、皆、倒れちゃうだろ…?」
木の実はキスの途中なのに思わず笑ってしまった。
でも、澤さん達にはしっかり報告しなきゃ…
指輪もちゃんと見つかって、私達、結婚しますって…
ジャスティンは、腕の中で幸せそうに微笑む木の実の事を感じていた。
この笑顔を何があっても俺は守る。
これから始まる二人の未来に決して終わりはない。次の始まりなんかも要らない。
木の実は、俺に教えてくれたんだ。
当たり前の日々が一番幸せなことを…
俺の当たり前が木の実でよかった。
そして、俺は死ぬまで、木の実の当たり前でありたい……
「よし、改めて俺はこのマンションに越して来るから」
「え? でも、あの立派なマンションは?」
「立派?
全然魅力なんてないよ。
俺は、このマンションがいい…
木の実がいて、木の実が幸せでいられるこの場所が一番好きなんだ…」
ジャスティンはもう一度、木の実にキスをする。当たり前の日常を刻んでいく喜びを感じながら。
The end……
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続きが楽しみです!
他のイケメンエリートシリーズも書く予定をしていますか?
いつも読んでいただきありがとうございます♡
シリーズは軍団のメンバーの物語で予定しています。まだまだ続く予定なのでどうぞよろしくお願いしますね(๑˃̵ᴗ˂̵)
初めまして。イケメンエリートシリーズ、ハマり過ぎて一気見してしまいました。
展開がリズミカルでとても引き込まれます!
これからも更新楽しみにしています。
ありがとうございます♪♪
更新が遅くなる時もありますが、楽しみに待っていてくださいね♡
凪もジャスも可愛いですよね(๑˃̵ᴗ˂̵)