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弟にはなれない
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「陽向」
「きょおくん、遅くなってごめんね」
「いいけど・・・どうかした?」
「うん、授業でわからなかったこと、島田せんせに聞きに行ってたの」
「島田先生に・・・・?」
島田先生の名前に、俺は思わず顔を顰めた。
最近、島田先生のことが妙に引っかかる。
休み時間に陽向に会いに行くときや、校門前で待ち合わせて陽向と一緒に帰る時。
なぜか、よく島田先生の姿を見かけるのだ。
遠くから見ていたり、すれ違ったり―――
そのたびに感じる、『視線』。
俺のことなんて見ていない。
島田先生の視線は、陽向にだけ注がれていた。
「・・・・で、もう済んだんだよな?」
「うん。島田せんせ優しいから、すごく丁寧に教えてくれた」
「へえ・・・・けど勉強なら、俺が教えてやるのに」
「だって、きょおくんだって自分の勉強しなきゃいけないでしょ?生徒会の方も忙しいし・・・」
「そんなの、別に―――」
陽向の方が大事だ。
そう言おうと思ったのに、陽向は俺から目をそらせてしまった。
昨日も感じた違和感。
これは・・・・
「・・・陽向?何か・・・・怒ってるのか?」
俺の言葉に、陽向の肩が小さく震えた。
「・・・怒ってなんかないよ。俺が、きょおくんを怒るわけ―――」
「じゃあなんで俺の方を見ない?」
「そんな・・・・」
「陽向、こっち見ろよ!」
陽向が、俺を見上げた。
その瞳が、潤んでいた。
「・・・陽向?」
「・・・ごめんね、きょおくん。俺・・・・きょおくんの良い弟になれない」
「何言ってんだよ、陽向、俺は―――」
「・・・今日も、雄介の家、行くから」
「え・・・・」
「明日は学校休みだから・・・・泊っていくかもしれない」
「は?何言ってんだ、そんなこと―――」
「俺、雄介が・・・・好きだから」
一瞬、目の前が真っ暗になった。
気付いた時には、陽向は俺に背を向け走り去っていくところだった。
―――雄介が好きだから
何言ってるんだよ・・・・・
お前を他のやつに渡すなんて・・・・
そんなこと、もう考えられないのに・・・・
「きょおくん、遅くなってごめんね」
「いいけど・・・どうかした?」
「うん、授業でわからなかったこと、島田せんせに聞きに行ってたの」
「島田先生に・・・・?」
島田先生の名前に、俺は思わず顔を顰めた。
最近、島田先生のことが妙に引っかかる。
休み時間に陽向に会いに行くときや、校門前で待ち合わせて陽向と一緒に帰る時。
なぜか、よく島田先生の姿を見かけるのだ。
遠くから見ていたり、すれ違ったり―――
そのたびに感じる、『視線』。
俺のことなんて見ていない。
島田先生の視線は、陽向にだけ注がれていた。
「・・・・で、もう済んだんだよな?」
「うん。島田せんせ優しいから、すごく丁寧に教えてくれた」
「へえ・・・・けど勉強なら、俺が教えてやるのに」
「だって、きょおくんだって自分の勉強しなきゃいけないでしょ?生徒会の方も忙しいし・・・」
「そんなの、別に―――」
陽向の方が大事だ。
そう言おうと思ったのに、陽向は俺から目をそらせてしまった。
昨日も感じた違和感。
これは・・・・
「・・・陽向?何か・・・・怒ってるのか?」
俺の言葉に、陽向の肩が小さく震えた。
「・・・怒ってなんかないよ。俺が、きょおくんを怒るわけ―――」
「じゃあなんで俺の方を見ない?」
「そんな・・・・」
「陽向、こっち見ろよ!」
陽向が、俺を見上げた。
その瞳が、潤んでいた。
「・・・陽向?」
「・・・ごめんね、きょおくん。俺・・・・きょおくんの良い弟になれない」
「何言ってんだよ、陽向、俺は―――」
「・・・今日も、雄介の家、行くから」
「え・・・・」
「明日は学校休みだから・・・・泊っていくかもしれない」
「は?何言ってんだ、そんなこと―――」
「俺、雄介が・・・・好きだから」
一瞬、目の前が真っ暗になった。
気付いた時には、陽向は俺に背を向け走り去っていくところだった。
―――雄介が好きだから
何言ってるんだよ・・・・・
お前を他のやつに渡すなんて・・・・
そんなこと、もう考えられないのに・・・・
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