血のつながらない弟に誘惑されてしまいました。【完結】

まつも☆きらら

文字の大きさ
30 / 51

婚約解消

しおりを挟む
『わたしよりあなたを選ぶなんて、ありえない』

彼女は俺にそう言った・・・・。




「婚約者、ですか」

雄介の冷めた視線に、俺は肩をすくめた。
俺たちは屋上で話をしていた。

「親同士が勝手に決めたことだ。俺はまどかをそんなふうに見たことはないし・・・・単なる幼馴染だと思ってた」
「でも、彼女は違ってたんですね」
「・・・婚約を解消しようって言ったんだ。そしたら・・・・いきなり泣かれて。自分は、物心ついた時から俺と結婚するんだと思ってたって。小さいころからずっと俺と結婚することを考えていたから・・・・今更結婚できないなんて受け入れられないって・・・・」
「なるほど・・・・」
「あんまり泣きじゃくるから、俺はなだめることしかできなかった。でもやっぱり彼女と結婚なんて考えられないし。とりあえず落ち着いてからまた話をしようって言って別れたんだ」
「それで・・・」
「今、生徒会の方も文化祭の準備で忙しくて。生徒会に出るとそんな話してる暇もないし・・・結局その話はまだ出来てないんだ」
「でも・・・陽向くんを呼び出したのが彼女なら、何の話をしたんですかね。陽向くんのこと、何か彼女に言ったんですか?」
「いや・・・そのときは何も言ってないよ。ただ、そのあと文化祭についての話をしに生徒会役員全員で中等部の生徒会室に行った時、陽向が俺のところに来て。別に用事があったわけじゃなくて、たまたまその前を通ったから顔を出しただけなんだけど・・・。その時に、まどかが陽向のことをすごい目で睨みつけてたんだ」

陽向が原因で婚約解消したんだと思われたくない。
だから、まどかの前では陽向の話題は出さないようにしていた。
なのにどうしてまどかは・・・




「あ、ひなちゃん」

今日は京ちゃんが生徒会の仕事で一緒に帰れないから、一人で帰ろうと校門へ向かっていた。
同じように中等部の校舎から出てきたひなちゃんに会う。

「小坂くん!」
「1人?雄介は一緒じゃないの?」
「うん、なんか先生に呼ばれてて」
「そっか。じゃ、一緒に帰る?」
「うん!」

俺の言葉に、嬉しそうに笑って頷くひなちゃん。
かわいいなぁ。
こんなかわいい弟いたら、そりゃあ過保護にもなるよね。
ひなちゃんが京ちゃんの弟になってからというもの、京ちゃんは目に見えて変わったと思う。
もともと優しいし、責任感があってかっこいい京ちゃんだけど。
でも意外とクールな一面もあって、例えばだらしないやつとか無責任なやつには容赦ないところがあって。
でもひなちゃんに出会ってからというもの、そういう面でも優しくなったっていうか・・・・
表情が柔らかくなったと思うんだ。

「ひなちゃん、前の学校では部活とか入ってなかったの?」
「やってたよ。サッカー部入ってた」
「そうなんだ?こっちでは入らないの?」
「え~、途中から入るのってなんか気まずいし・・・・」
「でもさ―――ひなちゃん?」

ひなちゃんが、突然ぴたりと足を止めた。
そして、後ろを振り返る。
そこにいたのは―――

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

ただ愛されたいと願う

藤雪たすく
BL
自分の居場所を求めながら、劣等感に苛まれているオメガの清末 海里。 やっと側にいたいと思える人を見つけたけれど、その人は……

平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。

しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。 基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。 一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。 それでも宜しければどうぞ。

息の合うゲーム友達とリア凸した結果プロポーズされました。

ふわりんしず。
BL
“じゃあ会ってみる?今度の日曜日” ゲーム内で1番気の合う相棒に突然誘われた。リアルで会ったことはなく、 ただゲーム中にボイスを付けて遊ぶ仲だった 一瞬の葛藤とほんの少しのワクワク。 結局俺が選んだのは、 “いいね!あそぼーよ”   もし人生の分岐点があるのなら、きっとこと時だったのかもしれないと 後から思うのだった。

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

異世界で孵化したので全力で推しを守ります

のぶしげ
BL
ある日、聞いていたシチュエーションCDの世界に転生してしまった主人公。推しの幼少期に出会い、魔王化へのルートを回避して健やかな成長をサポートしよう!と奮闘していく異世界転生BL 執着最強×人外美人BL

ハイスペックストーカーに追われています

たかつきよしき
BL
祐樹は美少女顔負けの美貌で、朝の通勤ラッシュアワーを、女性専用車両に乗ることで回避していた。しかし、そんなことをしたバチなのか、ハイスペック男子の昌磨に一目惚れされて求愛をうける。男に告白されるなんて、冗談じゃねぇ!!と思ったが、この昌磨という男なかなかのハイスペック。利用できる!と、判断して、近づいたのが失敗の始まり。とある切っ掛けで、男だとバラしても昌磨の愛は諦めることを知らず、ハイスペックぶりをフルに活用して迫ってくる!! と言うタイトル通りの内容。前半は笑ってもらえたらなぁと言う気持ちで、後半はシリアスにBLらしく萌えると感じて頂けるように書きました。 完結しました。

隣人、イケメン俳優につき

タタミ
BL
イラストレーターの清永一太はある日、隣部屋の怒鳴り合いに気付く。清永が隣部屋を訪ねると、そこでは人気俳優の杉崎久遠が男に暴行されていて──?

陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 まったり書いていきます。 2024.05.14 閲覧ありがとうございます。 午後4時に更新します。 よろしくお願いします。 栞、お気に入り嬉しいです。 いつもありがとうございます。 2024.05.29 閲覧ありがとうございます。 m(_ _)m 明日のおまけで完結します。 反応ありがとうございます。 とても嬉しいです。 明後日より新作が始まります。 良かったら覗いてみてください。 (^O^)

処理中です...