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婚約解消
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『わたしよりあなたを選ぶなんて、ありえない』
彼女は俺にそう言った・・・・。
「婚約者、ですか」
雄介の冷めた視線に、俺は肩をすくめた。
俺たちは屋上で話をしていた。
「親同士が勝手に決めたことだ。俺はまどかをそんなふうに見たことはないし・・・・単なる幼馴染だと思ってた」
「でも、彼女は違ってたんですね」
「・・・婚約を解消しようって言ったんだ。そしたら・・・・いきなり泣かれて。自分は、物心ついた時から俺と結婚するんだと思ってたって。小さいころからずっと俺と結婚することを考えていたから・・・・今更結婚できないなんて受け入れられないって・・・・」
「なるほど・・・・」
「あんまり泣きじゃくるから、俺はなだめることしかできなかった。でもやっぱり彼女と結婚なんて考えられないし。とりあえず落ち着いてからまた話をしようって言って別れたんだ」
「それで・・・」
「今、生徒会の方も文化祭の準備で忙しくて。生徒会に出るとそんな話してる暇もないし・・・結局その話はまだ出来てないんだ」
「でも・・・陽向くんを呼び出したのが彼女なら、何の話をしたんですかね。陽向くんのこと、何か彼女に言ったんですか?」
「いや・・・そのときは何も言ってないよ。ただ、そのあと文化祭についての話をしに生徒会役員全員で中等部の生徒会室に行った時、陽向が俺のところに来て。別に用事があったわけじゃなくて、たまたまその前を通ったから顔を出しただけなんだけど・・・。その時に、まどかが陽向のことをすごい目で睨みつけてたんだ」
陽向が原因で婚約解消したんだと思われたくない。
だから、まどかの前では陽向の話題は出さないようにしていた。
なのにどうしてまどかは・・・
「あ、ひなちゃん」
今日は京ちゃんが生徒会の仕事で一緒に帰れないから、一人で帰ろうと校門へ向かっていた。
同じように中等部の校舎から出てきたひなちゃんに会う。
「小坂くん!」
「1人?雄介は一緒じゃないの?」
「うん、なんか先生に呼ばれてて」
「そっか。じゃ、一緒に帰る?」
「うん!」
俺の言葉に、嬉しそうに笑って頷くひなちゃん。
かわいいなぁ。
こんなかわいい弟いたら、そりゃあ過保護にもなるよね。
ひなちゃんが京ちゃんの弟になってからというもの、京ちゃんは目に見えて変わったと思う。
もともと優しいし、責任感があってかっこいい京ちゃんだけど。
でも意外とクールな一面もあって、例えばだらしないやつとか無責任なやつには容赦ないところがあって。
でもひなちゃんに出会ってからというもの、そういう面でも優しくなったっていうか・・・・
表情が柔らかくなったと思うんだ。
「ひなちゃん、前の学校では部活とか入ってなかったの?」
「やってたよ。サッカー部入ってた」
「そうなんだ?こっちでは入らないの?」
「え~、途中から入るのってなんか気まずいし・・・・」
「でもさ―――ひなちゃん?」
ひなちゃんが、突然ぴたりと足を止めた。
そして、後ろを振り返る。
そこにいたのは―――
彼女は俺にそう言った・・・・。
「婚約者、ですか」
雄介の冷めた視線に、俺は肩をすくめた。
俺たちは屋上で話をしていた。
「親同士が勝手に決めたことだ。俺はまどかをそんなふうに見たことはないし・・・・単なる幼馴染だと思ってた」
「でも、彼女は違ってたんですね」
「・・・婚約を解消しようって言ったんだ。そしたら・・・・いきなり泣かれて。自分は、物心ついた時から俺と結婚するんだと思ってたって。小さいころからずっと俺と結婚することを考えていたから・・・・今更結婚できないなんて受け入れられないって・・・・」
「なるほど・・・・」
「あんまり泣きじゃくるから、俺はなだめることしかできなかった。でもやっぱり彼女と結婚なんて考えられないし。とりあえず落ち着いてからまた話をしようって言って別れたんだ」
「それで・・・」
「今、生徒会の方も文化祭の準備で忙しくて。生徒会に出るとそんな話してる暇もないし・・・結局その話はまだ出来てないんだ」
「でも・・・陽向くんを呼び出したのが彼女なら、何の話をしたんですかね。陽向くんのこと、何か彼女に言ったんですか?」
「いや・・・そのときは何も言ってないよ。ただ、そのあと文化祭についての話をしに生徒会役員全員で中等部の生徒会室に行った時、陽向が俺のところに来て。別に用事があったわけじゃなくて、たまたまその前を通ったから顔を出しただけなんだけど・・・。その時に、まどかが陽向のことをすごい目で睨みつけてたんだ」
陽向が原因で婚約解消したんだと思われたくない。
だから、まどかの前では陽向の話題は出さないようにしていた。
なのにどうしてまどかは・・・
「あ、ひなちゃん」
今日は京ちゃんが生徒会の仕事で一緒に帰れないから、一人で帰ろうと校門へ向かっていた。
同じように中等部の校舎から出てきたひなちゃんに会う。
「小坂くん!」
「1人?雄介は一緒じゃないの?」
「うん、なんか先生に呼ばれてて」
「そっか。じゃ、一緒に帰る?」
「うん!」
俺の言葉に、嬉しそうに笑って頷くひなちゃん。
かわいいなぁ。
こんなかわいい弟いたら、そりゃあ過保護にもなるよね。
ひなちゃんが京ちゃんの弟になってからというもの、京ちゃんは目に見えて変わったと思う。
もともと優しいし、責任感があってかっこいい京ちゃんだけど。
でも意外とクールな一面もあって、例えばだらしないやつとか無責任なやつには容赦ないところがあって。
でもひなちゃんに出会ってからというもの、そういう面でも優しくなったっていうか・・・・
表情が柔らかくなったと思うんだ。
「ひなちゃん、前の学校では部活とか入ってなかったの?」
「やってたよ。サッカー部入ってた」
「そうなんだ?こっちでは入らないの?」
「え~、途中から入るのってなんか気まずいし・・・・」
「でもさ―――ひなちゃん?」
ひなちゃんが、突然ぴたりと足を止めた。
そして、後ろを振り返る。
そこにいたのは―――
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