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第27話
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「え・・・・・・」
待ち合わせ場所の駅に現れた部長に、俺は驚いて馬鹿みたいに口を開けたまま固まってしまった。
「おはよう、南―――と、市原達も」
部長の隣でそう言ったのは、会社で見るスーツ姿とは違って、ラフな白いTシャツにジーパンという姿の河合課長だった。
「なんで課長が?渉くん、昨日はそんなこと言ってなかったじゃん」
イチが不機嫌にそう言った。
今朝、イチから俺との電話を終えた後に部長から電話があったことを聞いていた。
「お前と話した後で思いついたから。お前ら2人、南の家に泊まるとかずりいことすっから、こっちも対抗しようと思ったけどなんも思いつかなくて。朝になって、仕事のことでたっちゃんから電話があったから誘ってみた。これで2対2だ」
「何の勝負だよ」
イチがため息をついた。
「俺、来ちゃってよかったの?」
課長が気まずそうにそう言った。
「あ、全然大丈夫です。ちょっと驚いただけなんで・・・・」
俺が慌てて言うと、課長はほっとしたように笑った。
「ならよかった。じゃ、行こうか」
「行こうかって、どこ行くんすか?俺ら、何も聞いてないんですけど・・・」
直くんがそう聞くと、部長がこともなげに一言。
「水族館」
と言ったのだった。
水族館につき、そのチケット売り場の前で。
「個々で買うの?それともまとめて誰かが買う?」
直くんの言葉に、課長が軽く手を上げた。
「あ、ここは俺が払うよ。俺、飛び入り参加だし、一応上司だし」
「いや、それ言ったら渉くんが一番上だし言い出しっぺなんだから渉くんが払った方がいいでしょ」
と、イチ。
部長はちょっと不満そうに口を尖らせていたけれど、ちらりと俺の顔を見て―――
「いいよ、俺が払う。その代わり―――ルール決めたから」
「は?ルール?なんの?」
課長が怪訝そうに首を傾げた。
「今、思いついた。せっかく遊びに来たのに、部長とか課長とかいう呼び方、止めね?」
部長の言葉に、俺たちは顔を見合わせた。
「確かに・・・・ここで課長とか呼ばれるのはちょっと・・・・」
そう言って課長は頷いた。
「まあ、俺にとっては部長でも課長でもないし」
と、直くん。
「ただでさえ男5人でむさくるしいしね。あ、悠太くんは別だけど」
イチはそう言って、俺を見てにっこりと笑った。
「だから、今日はその呼び方も敬語もなし。年も関係ない。普通に友達ってことで」
部長の言葉に、それでも俺は戸惑いながら言った。
「でも、じゃあ何て呼べば?」
「普通に、あだ名とかでいいじゃん。和樹は、俺以外はイチ、あなたは直だっけ?」
「あ、うん」
「んで、俺は渉。それからたっちゃんと、南は・・・悠太、ね」
そう言って部長はにっこりと笑った。
「ちょ・・・ちょっと待って。いくら何でも急に呼び捨ては無理」
俺は慌てて手を振った。
部長もだけど・・・・課長を、名前で呼び捨てなんて!絶対無理!
「じゃあ、渉くんと龍也くん」
イチが平然と言い、直くんも
「オッケー」
と頷いた。
イチも直くんも、そういうのに全く抵抗はなさそうだった。
ここで俺だけ拒否するわけにも・・・・
「・・・・わ、わかったよ。じゃ・・・・渉くん、と・・・・龍也・・・・くん」
恥ずかしくって、顔が赤くなったのがわかる。
と、そう呼ばれた部長も課長もなぜかちょっと赤くなり
「・・・・・・かわいい!」
と、部長―――渉くんが小さく呟いたのだった・・・・。
待ち合わせ場所の駅に現れた部長に、俺は驚いて馬鹿みたいに口を開けたまま固まってしまった。
「おはよう、南―――と、市原達も」
部長の隣でそう言ったのは、会社で見るスーツ姿とは違って、ラフな白いTシャツにジーパンという姿の河合課長だった。
「なんで課長が?渉くん、昨日はそんなこと言ってなかったじゃん」
イチが不機嫌にそう言った。
今朝、イチから俺との電話を終えた後に部長から電話があったことを聞いていた。
「お前と話した後で思いついたから。お前ら2人、南の家に泊まるとかずりいことすっから、こっちも対抗しようと思ったけどなんも思いつかなくて。朝になって、仕事のことでたっちゃんから電話があったから誘ってみた。これで2対2だ」
「何の勝負だよ」
イチがため息をついた。
「俺、来ちゃってよかったの?」
課長が気まずそうにそう言った。
「あ、全然大丈夫です。ちょっと驚いただけなんで・・・・」
俺が慌てて言うと、課長はほっとしたように笑った。
「ならよかった。じゃ、行こうか」
「行こうかって、どこ行くんすか?俺ら、何も聞いてないんですけど・・・」
直くんがそう聞くと、部長がこともなげに一言。
「水族館」
と言ったのだった。
水族館につき、そのチケット売り場の前で。
「個々で買うの?それともまとめて誰かが買う?」
直くんの言葉に、課長が軽く手を上げた。
「あ、ここは俺が払うよ。俺、飛び入り参加だし、一応上司だし」
「いや、それ言ったら渉くんが一番上だし言い出しっぺなんだから渉くんが払った方がいいでしょ」
と、イチ。
部長はちょっと不満そうに口を尖らせていたけれど、ちらりと俺の顔を見て―――
「いいよ、俺が払う。その代わり―――ルール決めたから」
「は?ルール?なんの?」
課長が怪訝そうに首を傾げた。
「今、思いついた。せっかく遊びに来たのに、部長とか課長とかいう呼び方、止めね?」
部長の言葉に、俺たちは顔を見合わせた。
「確かに・・・・ここで課長とか呼ばれるのはちょっと・・・・」
そう言って課長は頷いた。
「まあ、俺にとっては部長でも課長でもないし」
と、直くん。
「ただでさえ男5人でむさくるしいしね。あ、悠太くんは別だけど」
イチはそう言って、俺を見てにっこりと笑った。
「だから、今日はその呼び方も敬語もなし。年も関係ない。普通に友達ってことで」
部長の言葉に、それでも俺は戸惑いながら言った。
「でも、じゃあ何て呼べば?」
「普通に、あだ名とかでいいじゃん。和樹は、俺以外はイチ、あなたは直だっけ?」
「あ、うん」
「んで、俺は渉。それからたっちゃんと、南は・・・悠太、ね」
そう言って部長はにっこりと笑った。
「ちょ・・・ちょっと待って。いくら何でも急に呼び捨ては無理」
俺は慌てて手を振った。
部長もだけど・・・・課長を、名前で呼び捨てなんて!絶対無理!
「じゃあ、渉くんと龍也くん」
イチが平然と言い、直くんも
「オッケー」
と頷いた。
イチも直くんも、そういうのに全く抵抗はなさそうだった。
ここで俺だけ拒否するわけにも・・・・
「・・・・わ、わかったよ。じゃ・・・・渉くん、と・・・・龍也・・・・くん」
恥ずかしくって、顔が赤くなったのがわかる。
と、そう呼ばれた部長も課長もなぜかちょっと赤くなり
「・・・・・・かわいい!」
と、部長―――渉くんが小さく呟いたのだった・・・・。
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