転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第三十四章 三年生

千三百八十四話 間もなく入園式です

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 既に体育館の中に椅子は並べられているけど、まだ受付を済ませた人はいません。
 ルカちゃんたち来賓が、張り切って一番最初に来ているもんね。
 では、ステージに移動して先生と打ち合わせをします。

「この後の進行ですが、当初の予定通りとなります。受付などの強化は、あれだけの面々がいれば問題ありません」
「確かに、リズたちに加えてドラちゃんたちもいますからね」
「ジン様に加えて、警備オオカミも活動しております。間違いなく問題ないかと」

 警備と受付に関しては、もう経験バッチリのリズたちとジンさんたちがいます。
 リズたちも、下級生のミリアとかによく教えていました。
 僕も、できるだけワーナー君と一緒にいて、色々なことを教えています。
 でも、意見の押し付けにならないように注意しています。

「わあ、人が入ってきたよ!」
「たくさんの人だね」
「いっぱーい!」

 ルカちゃんたちもステージに戻ってきて、段々と席が埋まり始めてきた様子にニコニコしていました。
 でも、僕の時よりも新入生は少ないんだよね。

「アレク君の時には、エレノアがいましたのよ。やはり、王族が生まれた年と生まれない年では、特に貴族の出生率に変化がでますわ」

 アイビー様の意見は、とても的を得ていた。
 更にいうと、何とか王族にお近づきになれるようにしようとする貴族は、何らかの問題を抱えていることが多い。
 だからこそ、僕たちの学年は問題児が多かったんだよね。

「この子たちの年代も、何とか縁を結ぼうとする貴族がおりますわ。ただ、いい貴族の子もおりますので、きっと大丈夫ですわよ」

 ルカちゃんたちの年代も、貴族の出生率が高いのが現実です。
 アイビー様の言う通り問題のない貴族もいるので、きっと大丈夫だと思います。
 さてさて、新入生を改めているけど、今年は大人しめな子が多いですね。
 周りの人とも話をしているけど、行儀よくしています。
 新入生代表挨拶をするシュート君は、自分が読み上げる原稿を改めて確認していました。

「「「挨拶してくる!」」」

 すると、ルカちゃんたちが顔見知りでもあるシュート君のとこ帆に向かって行きました。
 アイビー様も一緒に行ったし、ネコちゃんもいるから大丈夫ですね。
 それに、勘が鋭いルカちゃんたちが普通にするのだから、やはり今年の新入生は良い子が多いみたいですね。
 こうして、入園式の準備は着々と進んでいきました。
 そろそろ式が始まるので関係者は席に戻ったけど、ルカちゃんたちもお喋りができて満足そうでした。

「間もなく、入園式を開始します」

 司会の先生の声で、みんな姿勢を正していきます。
 リズたちも、体育館の中に戻って来ました。
 さてさて、この後は式典恒例の学園長先生のながーい話が待っていますね。
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