スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる

けんたん

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一回戦終了

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 ひとまず一人を拘束出来たので、陣地まで連れて行こうと高台を目指して登っていく。
 登っていく中、俺と同じく敵に遭遇して戦うやつもちらほら見えた。今のところ形勢は五分といったところか、いきなりの総攻撃に動揺はしたものの始まってみればみんな落ち着いて敵に対応している。

 陣地に戻り敵を捕虜としてひとまとめに置いておくスペースがあるのでそこに連れて行く。
 よし、それじゃもう一回行ってくるか、敵一人に対して複数で挑めば勝てる確率がかなり上がるだろう。こうなれば敵を全員倒すのが手っ取り早そうだし。

 再び降りていくと、すぐに戦ってるいる途中の仲間に出会ったが、どうやら敵の方が若干強いらしく防戦一方で手こずっているみたいだ。

「さっさとやられちまえよ、まだまだ試合はあるんだからよ。ここで無駄に怪我をする理由にならねえだろ」

「試合がまだあるから負けていいなんてあるわけ無いだろ、少なくてもお前をここで足止めすれば勝つ確率は上がるんだから」

 へ~悪くない考えだな、勝てないなりに考えているわけだ。だけど、どうせなら相手にも試合にも勝ちたいよな。怪我も減らしたいし

「あーもーそんな考え別に聞きたくないんだよ、さっさと倒れて罰ゲーム受けとけよ」

「そうだな、早く終わらせようか。罰ゲームは俺も嫌だから代わりに受けてくれよな」
 俺は、相手が強力な一撃を放つ為に大振りする一瞬を見て一気にかけよりカウンター気味に顎を狙って一撃を与える。狙いはうまくいき相手は足から力なく倒れ込み意識を失った

「いきなり悪かったな、少しでも早く敵を減らしたかったからチャンスを狙っていたんだ」

「いや、助かったよ。あのままじゃ勝てる見込みがかなり薄かったから。まだ敵はいるし、今みたいに助けてくれたら助かるよ。こいつは俺が連れて行くから、どうかみんなを頼む」

「あ~任された。少しでも早く終わらせて勝とうぜ。それじゃそいつは任せた。俺はいくな」

 俺は、そのまま声がする方向を目指して、警戒しながら進んでいく。

 その後も同じように一体多数に、なるように動いて少しでも早く敵の数を減らすように動いていく。なんとか終了間際にこちらで確認できるくらい敵を把握したがどうやらまだこちらから確認出来ない敵が3人残っているようだ。

「どうですか?こちらではまだ把握出来てないんですが、どこか敵の動きを確認できないですか?」

「こちらも必死で敵を探しているんですが、姿を確認できません。もう少し範囲を広げて探そうとおもいます」

「お願いします。俺も一緒に探しますので、残りは3人だけのはずなんです」

 偵察部隊の人と一緒に、範囲を広げて探しに回る。

「よしっやつらは行ったな。これで陣地を見張るやつもかなり減ったし、そろそろ行くぞ。こっちは旗さえ取れば勝ちになるんだ。もう残りは俺達3人だけだ。振り返らないで旗だけを狙いに行くんだ。一人だけでも生き残れば誰でもいい。よし、せーのでいくぞ」

「は~疲れたな。残りは3人だっけか?とっとと捕まってくれねーかな。一体どこにいるんだよ、案外近くにいたりしてな。」

「まっさか~ こんな近くにいるわけねーじゃん。いたら捕まえてやるよ。」

       せーの

 どこからかは分からないが近くからせーのと合図らしき声が聞こえた。

 草っぱらの中から枝や草をたくさん貼り付けたような服をきた3人が駆け出してきた。

「うぉっこいつらいったいどこに隠れてたんだよ。しかも、なんか格好も枝や葉っぱつけて、こいつらこうやって誰にもバレずにここまでちかづいてきやがったのか。」

 3人は簡単にだがギリースーツのようにまわりの木や草などをつけてまわりの景色に溶け込むようにしてこちらに気づかれないようにゆっくり近づいてきたみたいだった。

「おい、やつらを止めろ、こいつらを探しに何人も出たから陣地は手薄なんだ。旗を取られたら終わりだぞ」

 焦りの声が響き渡る。残ったまわりの人間も集まり3人を捉えようと必死に動く。
 しかし、今まで必死に動いていたため体力も落ちてしまい動きが3人と比べわずかに遅くなってしまう。

 3人は体力を最後の為に残していたので、どんどんとまわりの人間を抜き去り陣地の旗が見える位置まできた。

「よしっあともう少しだぞ。あの旗を取れば俺達の勝ちだ。みんな頑張れ」

 3人は残った力を振り絞り坂を駆け上がる。だが旗を目前にして最後の刺客として旗を守る二人の兵士が残っていた。

「お前らか、最後の最後に出てきて周りを騒がせたのは、だが残念だがここで終わりだ。俺達二人がお前ら3人をここから先には行かせねぇ」

「は~は~ ここまで来たんだ。悪いが旗はもらうよ。それにこっちは3人、二人捕まっても一人だけ先に進めるんだ。」

「そうだな。だがそう思うならやればいい。旗を取りたかったら俺達を超えやがれ」

「あ~最後の勝負だ。行くぞー」

 3人は縦に並んで一気に走り出す。左右にフェイントを、かけながら少しでも戸惑って動きに動揺が、出るように。
 だが、その目は動じず足下だけをじっと見つめて下半身を下げこちらに殺意に似たなにかを感じさせる気迫を送ってくる。

 すれ違う最後体を大きく振り一気に反対側から抜けようとしたが、体に衝撃が走る。

「甘い、体は振れてもつま先は走る方向に向いているんだ。そこをしっかり見れば止めるのも容易い。残りの二人も同様に捕まえてやる。」

「構うな~いけ~ 一気に駆け抜けろー」

 残った二人はその声を胸に刻み、さらに強く速く駆け出してきた。

「さすがだね、だけど俺だって逃さないよ。もう一人は、もう後ろから狙わせてもらうよ、」

 相手の動きは早かった。一人確保したのちすぐにこちらに駆け出してきて、はさみ撃ち状態だ。

「最後までわからないから勝負になるんだ。俺達だってやってやるー」

「そうかよ、だがそれは2回戦目でがんばってくれ」

 こちらも同じ下から突き上げるように、思い切り掴みかかってくる。

「ふっそれはさっき見たよ。やつと同じ動きだな。おい、このまま止まらずに俺の背中を蹴り上げて一気に旗を取れ」

 その言葉を聞いた瞬間、捕まれ一気に後ろに倒れそうになるが、下半身に力を込めて倒れずに掴み合う形になり、背中がみえる。

「い~かせる~かー」後ろから、地鳴りのように響く声が聞こえるが、前だけを見て一気に駆け背中を思い切り踏み込み飛び出すが服の袖を掴まれる。

 やばい、このままじゃ後ろに引っ張られる。なんかないか?いま掴まれたのは袖だけだ。だったらこのまま服だけを、ビリビリと袖が破れていく音がする。草や木をつける時にボロボロになってしまったから、これだけつよい力で引かれて限界がきて破けたようだ。

 ゴロゴロゴロ、袖が破れた勢いでバランスを崩し落ちた際に転がってしまう。だが、最大のピンチを切り抜け目の前に旗が見える。
 旗をめがけ飛びつきついに旗を手に入れる。
 その瞬間、空中に火の玉が上がり破裂する。

 一回戦はナイト側の負けになった
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