【完結】成り上がり令嬢暴走日記!

笹乃笹世

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「ーー多少のマナー違反はあるけれど、あれだけ男性陣の多いお茶会だったんだもの、貴女が一人で参加するのを嫌がったとしても、なんの不思議もないわ」
「でも……ご近所さんってことはフィリップ様もいるんだよね……?」

 ビアンカの言葉にリアーヌは眉をひそめながらたずね返す。
 ゼクスが一緒に参加してくれるのであれば、心強いという気持ちはあったが、あの二人の相性の悪さを考えれば、その提案に素直に同意することは戸惑われた。

「ーーそれでもよ。 ……またなにかたくらんでらっしゃるようなの……それがなんなのかは知らされていないけれど、でも私は貴女を庇ってあげられないーーどんな言質を取られようともね」
「……そっかぁ」

 真剣な様子で自分の心配をしてくれているビアンカに、神妙な面持ちで呟くように答えたリアーヌは、ゼクスへお茶会の同行を願い出ることを心に決めたのだった。



 お茶会当日、パラディール家サロン。

「ーーなるほど。 ご婚約を……それはおめでたいことですね?」
「……そうですね⁇」

 お茶会での形式的な挨拶もそこそこに、話題はいつの間にかボスハウト家の使用人の話になっていた。
 学生たちの夏休暇が終わり、社交界がどことなく落ち着きを取り戻し始めた頃、ボスハウト家が王城に勤めていた者たちを次々に雇い入れているという噂が立ったのだ。
 ーーそしてそれは全くの偽りでもなく、リアーヌは聞かれるがままに自分の知っていることを答えていた。

(……なんでオリバーさんとアンナさんが婚約したことにこんなに興味津々なんだろう……?)

 リアーヌはニコニコと笑いながら話を聞いているフィリップたちの顔を見回しながら内心で首をかしげる。

(ーーまぁ、私からしたらサンドバルの村に行ってた時には、そんなそぶり全く見せなかったくせに、帰ってきた途端「前の職場辞めてきたんで雇ってください」ってうちに押しかけて来たオリバーさんに興味津々だし、いつの間にかアンナさんとの婚約まで決まってて、本当に詳しい話を根掘り葉掘り聞きたい所なんですけれどー……私的にはアンナさんに一目惚れして押しかけて来た説押してるんだけど、ご近所のおばちゃんたちが話してた、前の職場でやらかしてうちに転がり込み、手っ取り早く雇ってもらうためにアンナさんに求婚したって説も否定しきれないんだよねー……ーーあの人なんか、他の護衛の人に比べてちょっとチャラいし……ーーいや無いな、ヴァルムさんがそんな男とアンナさんの結婚を許すわけが無いし! ーー……じゃあ、やっぱり一目惚れなんじゃなーい……?)
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