【完結】成り上がり令嬢暴走日記!

笹乃笹世

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「……リアーヌはもうラッフィナート家のお手伝いをしているの?」
「あー……手伝いっていっても、一緒に物件見に行って「ここより前のところの方が良さそうですねー?」とか「日当たり良くて気持ちいいお庭ですね」とか、好きにいってるだけだし、ラッフィナートはラッフィナートでものほうね?」
「サンドバルのから来る方々の宿舎を探してるんでしたわね?」

 リアーヌの説明不足を補うようにビアンカがたずね、その言葉にリアーヌは胸を張って大きく頷いた。

「うん! っていってもカフェの従業員と学院に通う生徒用だから、本当小さな宿舎なんだけどね?」
「学院に通う生徒……」

 勉強会参加者の誰かから漏れた声に、リアーヌはニコニコと説明を続けた。

「はい。 ギフト持ちや将来の役人候補を育てる計画なんだそうです。 ……まだちょっとだけ問題がある村なので、学費免除でも乗り気になってくれなくて……ーーだったら次は家賃の一部負担かなって……」

(ーーもうこれでダメなら最後は交通費支給よ……ーーま、お金だけの問題じゃないんだけどさー)

「ーー本当に学業に力を入れるつもりなんですのね……」

 レジアンナが感心したように呟いた。
 ーー貴族が、たとえ一部とはいえ金銭を負担してまで、領民に知識を授けようというこの試みは、リアーヌが考えている以上に画期的なものだった。
 サンドバルの事情を知っている者たちは、領民に対するご機嫌伺いーーなどと揶揄する者もいたが、結果的にゼクスの、ひいてはラッフィナート商会の名前を上げるものとなっており、ゼクスはより一層、リアーヌのの話を聞きたがることに繋がっていたのだった。

「ゆうてゼクス様の領土小さいからねぇ? ラッフィナート商会も付いてるし……だからそこまでの負担じゃないんじゃない? ーー家賃の一部は負担してもらうしさ」

 リアーヌの説明に納得したように何度も頷く参加者たち。

「……でも、サンドバルの人たちにとったら“同じ村の人が一緒にいる”ってのが一番大きいんだと思うーー引越しだけだって戸惑うのに、それが山奥から王都だもん」
「そうよねぇ……ーーそれうちでもやって良い⁉︎」

 よぼと宿舎のシステムを気に入ったのか、レジアンナが瞳をキラキラさせながらねだるように言う。
 その言葉を聞いたリアーヌは「あー……」と言葉を濁しながらビアンカに意見を求めた。

「ビアンカさん、ご意見をどうぞ」
「ーーうちの家では現時点での運用は見合わせましたわ?」
「どうしてですの⁉︎」
「……お恥ずかしながら、うちの家の中が一枚岩では無いからーーですわ」
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