【完結】成り上がり令嬢暴走日記!

笹乃笹世

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 リアーヌがその考えに至った瞬間、せなかを襲っていた悪寒は綺麗さっぱり消え去っていた。

(ーーえっ⁉︎ あのやりとりの後で、うちが第二王子派閥じゃないことある⁉︎ ……いや、あるからこそギフトが教えてくれてるんだろうけど……)
 
「つまり……どう言うことか言葉にできまして?」
「……ーーうちは第二……その、そっち側じゃありません!」

 そう宣言した瞬間、リアーヌが感じていたゾワリ……という悪寒は、綺麗さっぱり無くなっていた。

(あ……やっぱりこれが正解なんだ……)

「……けれど! 子爵様の伝言では、こちら側に入ると!」

(ナチュラルに捏造するのやめて? 絶対言ってないよ。 私があれだけ感じた悪寒を父さんが感じないわけない、絶対口にしないって……)

 ムッと唇を尖らせたレジアンナの抗議の言葉に、リアーヌが「いやいや……」と、答え始めようとした時だった。
 その前にレジアンナを宥めるようにこの話しかけたのはフィリップだった。

「レジアンナ落ち着いて……ーー子爵様は間違いなく長男はダメだと仰ったんだーーこれはつまり我々と道を同じくするも同じことさ」

 そのフィリップの言葉にピリリっと背筋に静電気のようなものが走るリアーヌ。
 咄嗟に「違う!」と叫ぼうとしたところで、あはははっ! と楽しげな笑い声を上げ始めたゼクスに邪魔をされた。

「いくら婚約者様が大切でも、ウソは良くありませんよ? 子爵様は「長男を支持しない」そう仰っただけなんですからーーねぇ?」

 急に同意を求められ一瞬戸惑ったリアーヌだったが、その言葉の内容に大きく首を縦に振りながら「そうです! それです!」と、元気よく返事を返した。

「私なにか間違ったことを言っておりまして? あちらがダメならこちらしか残っていなくてよ? だからリアーヌもこちら側に付けばいいじゃない!」

 ダダをこねる子供のように言い募るレジアンナの言葉に、嫌な予感をヒシヒシと感じ取りながらも、リアーヌは(……これきっと「えー! リアーヌちゃんもおそろいにしようよー!」とかいう感覚で言ってるんだろうな……)とレジアンナになんの悪意も思惑も無いことは理解し始めていた。
 しかし、その隣で楽しそうにニコニコと微笑んでいるフィリップの笑顔がたまらなく胡散臭く、リアーヌはその背中により一層の悪寒を感じ取るのだった。

「ーーうちはそっち側にならないよ。 父さんの決めた通り長男は支持しない……ただそれだけ。 ……敵にはならないみたいだから、それで許して欲しいな……?」

 ブスくれているレジアンナに向け、リアーヌは肩をすくめながら答える。
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