【完】相手が宜しくないヤツだから、とりあえず婚約破棄したい(切実)

桜 鴬

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第2章・婚約破棄は新たなる珍事を招く。

哀れ生け贄の子羊達。

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はいはい皆さーん。お元気ですかー?私、エリー。今日も朝から元気いっぱい。やはり3食昼寝付き。家事付き適度な運動付きは有り難い。さて本日もさっさと討伐へ行こう!とはいかぬのが残念。本日から約1週間、魔法大国の魔術師団と、我国の討伐隊との合同演習が有るのね。先週は騎士団来ていた訳。勿論、どちらも討伐隊の合同練習も込みで有る。

私は初日2日間は、研究室の方々に魔道具や魔法陣等について習いに行きました。自作していた魔道具の性能を確認して貰ったり、更に上位の物を教えて貰ったりしてたの。勿論我国の討伐隊の中からも、魔力持ちの方々が習いに来ていたよ。補助魔法や結界魔法。肉体強化や治癒魔法等もね。確かにどれも派手な魔法では無い。でも小さなサポート魔法でチームの力が格段に上がる。生存率も上昇する。でもこれって、我国の魔術師団の隊員が習った方が良いんじゃ無いの?

魔法を本職とし無い討伐隊の方が、効率良く魔法を使えてるのは何故?我国の魔術師団は、何故か偉そうに遅れて来た。肩慣らしも挨拶も無く特に練習も何もせず、我々との魔の森への実地演習に加わった。

へえ?どれ程自信が有るのかお手並みを拝見致しましょう。と思えば、我が物顔で先陣を切りオーバーキルな魔法を打っ放す。森の木々は薙ぎ倒され行く手を阻む。魔力切れになったとそうそうに戦線離脱。

魔力の無くなった魔術師団員使えねー。何よアンタ?自力で戻る体力も無いの?ならどうしたいの?ここで体力が回復するまで待つのかしら?私は死にたくないから進むわよ。

「ねえ?魔力ポーションも無いの?」

「「「「無い。」」」」

偉そうだな。魔法使いは魔法使えてなんぼじゃないの?ポーション位持ち歩きなさいよ。己のためでも有るじゃないの。死にたいのかしら?

「ならどうするの?まだ折り返し地点にも到着してない。ねえ。リーダーどうする?」

「ここで休んだとして、コイツらどの位で体力と魔力は回復するんだ?まあ我々の邪魔にならねば、自力で戻る体力だけで良いが…。」

魔力は普通なら、寝ないと全回復はしない。体力なら一時間休んで、出発場所に戻れる位戻るか?

「仕方無いな。イチゴミルク味のポーションあげ…否。勿体無いな。体力だけ回復してあげる。更に周囲に結界張るから、自分の身だけ守って後をついてきて。貴方達は魔力の使い方が勿体無さすぎ!派手な魔法が格好良いと思うな!適切な魔法を使え!1発打って魔力切れってバカなの?魔物を倒しきれなかったら死ぬだけ。まあ私はどうでも良いけど。ほれ回復しろー。」

・・・・・。

!?!?!?

!?!?!?

「助かるけど、お前の魔法は目茶苦茶だな。無詠唱で体力ほぼ全快だ。」

「あら?回復しろー。と詠唱してますわ。そう言われるリーダーこそ、然り気無く仲間の剣にバフかけたりと素敵なサポートですわ。それに私が居なくとも、リーダー達は回復薬を持参してる。あ!4人にはこれかしてあげる。流石に丸腰じゃ可愛そうよね。でも試作品だから必ず返してよ。これでもしもの時に、己の身を守りなさい。」

マジックバックから、4本の小刀を取り出す。持ち手の部分に填められた魔力石に魔力を満タンに込める。

「君が火で君が水。君が雷で君が風だね。メイン属性何だろうけど、チームに回復役は居ないの?もし居ないならポーションや回復薬は持ち歩かなきゃ。魔力切れの時の武器もね。この小刀には其々の属性の初級魔法陣が刻まれてる。初級だけど使う魔力量により、威力は加減できる。いきなり打っ放さないで。魔力石が無色になったら魔力切れ。充填するから私に頂戴。貴方達は無理しない!では行くわよ!」

リーダーが何それ俺も欲しいとか言い出す。正直ウザい。

「魔道具作りの試作品なの!完成したらあげるわよ!どうせなら習えば良いじゃない。タダで教えてくれるのに、どうして我が国の魔力持ちは教えを請わないの?初心者の私が少し習ってここまでできたの。奢りすぎなんじゃ無いの?」

リーダーにゴインとゲンコツを落とされた。リーダーも習っては居るが、そんなに簡単に出来るものではないと言う。魔法使い達もウンウン頷いている。

「お前はそろそろ、己の規格外を自覚しろ。やはり可哀想だが、変態の伴侶は決定だ。このままやりたい放題なら、国からは出せんな。」

・・・・・。

ほう。そう言う事言うんだ。

「リーダー?戻ったら小刀の剣タイプを貸してあげる。試作品を試してみたいわよね?剣タイプはまだ1本しか試作出来てないの。だから私は魔法を使うわ。勿論素手で行くわよ。模擬戦しましょう。時間が有れば君達もね。イチゴミルク味のポーションあげる。ケガも欠損しなけりゃ治せるから、エンドレス治癒で特訓しまくりましょう。そうと決まれば、さあさくさくっと帰るわよー。」

・・・・・。

〈リーダーのアホ…。〉

〈俺はイヤだ!〉

〈〈〈〈・・・・・。〉〉〉〉

それって拷問の間違いじゃね?

*****

こりゃビックリ。途中で置き去りにされていた魔法使い達を、拾いながら先へと進む。うーん。やはり何処のチームも同じ有り様だったみたい。魔力だけならまだしも、体力まで切れた魔法使いはお荷物にしかならなかった。

討伐隊リーダーの判断で、チーム皆で回復待ちをしていたタイプ。洞穴等の身の隠せる場所に、後で迎えに来ると魔法使いを置いていったタイプ。いつの間にか気付かれずに、行軍に遅れ置いてかれたタイプ。

今回の参加チームは全てで7組。我が国の討伐隊4名+我が国の魔術師団員4名。合計8名が1チーム。全てで56人になる。魔法大国の魔術師団の方々は、先週から残留している両国の合同騎士団の補佐に出ている。別にチームを組み、奥の沼地まで討伐に出ている訳。沼地には危険な魔物が多いけど旨味もある。実はこの沼地の周辺では、珍しくて高価な薬草類が採取出来る。

でも不思議だよね?何故魔法大国の魔術師団が、我が国の騎士団と合同討伐してる訳?つまりがそう言う事なのよ。魔術師団と違い騎士団は脳筋が多いけど、相手を下に見たりはしない。実力の有る者との共闘を、感謝もするし習いもする。しかし我が国の魔術師団は、共闘出来るレベルでは無い。つまり実力が違いすぎる訳。出来ないなら教えを請えば良い。しかし昔気質な頭の固い方々にはそれが出来ない。そして下に付く若者達も、それを当たり前だと肯定してしまう。所謂、井の中の蛙大海を知らずな訳。そりゃオンブだけじゃダメだよ。理想としては、互いに何かを補いあえる事が出来れば良いよね。夫婦もそうだよね?

「出現する魔物も中々良い素材になるのよねー。私も奥に行きたかったなー。」

「ヤメロ。そんな事言うヤツはお前だけだ。」

「でも1度行って見なくちゃ解らないでしょ?己が何も出来なければ死ぬだけ。今のこの4人なら、角ウサギにも負けるかもしれない。魔術師団の28人がほぼ全て丸腰の魔力切れよ。」

・・・・・。

・・・・・。

「リーダー解る?」

「ああ。噂をすればなんとやらだ。」

「左右どっちに行く?」

「では俺は左だ。」

「なら私は右ね。結界発動!2角当たります様に。」

私は慌てて魔法使い達の周囲に結界を張り巡らす。

「行くぞ!1角と2角の混合だ。左右を囲まれてる。俺達2人で左右から攻める。他の者は討ち漏らしを頼む!結構デカいのも居るみたいだから気を付けろ。」

「ウサギだからと舐めないで!角で急所刺されたら死ぬわよ。武器を持たぬ者と自信の無い人達は、このラインから絶対に出ないで。結界を張ったわ。触れば解る。この膜よ。出たらもう結界内には2度と入れないからね!」

あちゃー。ウルフ系も混じってるよ。兎に角殺るしかない!エリー行きます!

木々の隙間から沢山の角ウサギが飛び出してくる。指先に魔力を貯め角ウサギを数える様に指しながら、魔力の粒を次々と撃ち込む。体内の魔力のコントロールを失い倒れるウサギ。細剣で急所をひとつきしながら進む。ウルフ系の大きな獲物はウィンドカッターで首チョンパする。次々に倒すがまるで沸きだして来る様にきりがない。ウルフは多分ウサギに釣られてきた。しかしウサギが何故こんなに沸いてるの?

あ!リーダーが居た!やだ!あれ何?

「エリー来るな!下がれ!」

・・・・・。

いやーん。スゴいモフモフー。 いかん。あれは敵よ。敵なのよ!

「繁殖期だったのかしら?なら私よりリーダーの方が危ないじゃ無い。下がりなさいよ。私がヤるわよ。」

「その恍惚とした表情が信じられん!これは魔物だ!いいか?間違えるな!モフモフじゃ無い!その奥が巣穴だ!俺が囮になるから体が全て出たら殺ってくれ。女王が死ねばコロニーは自然消滅する。」

「了解!大きいから感電死で良い?」

任せた!と叫びながら、リーダーが巨大2角ウサギの前に飛び出した。巣穴から半分位の体を出していた2角ウサギは、大きなお尻を振りながら外に出てくる。完全に全てが出るといきなり、上体を起こしてリーダーに覆い被さって来た。熊の縫いぐるみの3倍は有りそうな大きさ。のし掛かられたらひとたまりも無いだろう。私は巨大2角ウサギの頭の天辺から雷を落とした。感電死しズシンと倒れた巨大な2角ウサギ。勿論マジックバック行きでーす。

「リーダー大丈夫?」

「ああ。なあ魔術師団員は皆居たんだよな?討伐隊ならこんなヘマはしない筈。なら誰が捕まってんだ?」

「確かに捕まってるの?」

「ああ。俺があれを見つけた時、丁度咥えて来たんだ。ちんまいのが群がって、嬉々として裸に剥いて魔力喰ってたぞ。しかしあの食い方はエグい。可愛らしいから尚嫌だ。俺はもう見たくない。エリー頼む!」

私だって嫌よ。野郎のスッポンポン何て見たくも無いわ。しかし誰が捕まってるのかしら?

巣穴を覗いてみる。奥はかなり深そうだ。リーダーにチョイチョイし、洞窟を奥まで真っ直ぐに進んで行く。2角ウサギのコロニーは、最奥の部屋に女王の部屋。続きの間に子ウサギの部屋。子ウサギは他者から魔力を奪い糧にして育つ。その為コロニーには、常にウサギが入れ替り立ち替りする。勿論、己達の魔力を喰わせる為。又は、餌を見つけ与える為。ウサギに捕獲された魔力を持つ魔物や生物は、永遠に子ウサギ達に魔力を喰われ続ける。子ウサギ達の唾液には、神経を麻痺させ恍惚とさせる作用があるそうだ。

1番奥の部屋には何も居ない。女王を倒してしまったからね。続きの間を覗く。ワラワラと拳大位のカラフルなウサギ達。

・・・・・。

いやん。めちゃカワユス。

「中心を見ろ。現実を直視しろ。悪いが俺は逃避する。」

!?!?!?

「いやー。私も逃げるー。どうせ死なないんでしょ?自業自得よー!親子して何してるのよ!目が腐れるわ!」

私はもうダッシュで洞穴を抜け出した。穴を出ると、いつの間にか全員が集合していた。

私はリーダーに頼み、折り返し地点に向け撤退の狼煙を上げて貰う。了解の狼煙を確認し点呼をする。

うーん。戻すのが約30人。5人×6回か。ちとキツいな。でも折り返しまでもまだまだ先だから…。

「仕方無いな!抹茶味シリーズも出す!魔道具も早目に完成させねば!適当に5人毎に手を繋いで円くなって座ってて。」

イチゴミルク味のポーションをイッキ飲みし、先ずは己のチームの4人とリーダーを連れ転移した。討伐隊の拠点だ。リーダーに上の者への報告を任せ、仲間の2人には戻った者の誘導を任せる。元の場所に戻り、他の者を転移させる。

ん?んんー?見知った顔を見つけ凝視する。外す視線を絡ませたずねる。

「君は何故ここにいる?」

・・・・・。

「騎士団長(仮)はまあ良い。しかし君は曲がりなりとも、元は騎士団員だろう?なのに行軍に遅れたのか?それともリーダーの判断で残ったのか?」

・・・・・。

「返事をしろ!私は君の上官では無い。討伐隊では互いにただの1隊員だ。返答次第では、助ける義理も無いぞ?」

・・・・・。

「例え縁故だろうと、騎士団に入隊するにはテストが有る。最低限の体力と知力に剣技。無ければ国が恥をかく。騎士団とは国の顔だからな。それなのに君は遅れたのか?」

・・・・・。

「黙秘なら置いて行こう。その洞窟の奥にお前の仲間と父親がいる。君にも少しは魔力が有るみたいだな。なら大丈夫。一緒にウサギと戯れてこい!」

洞窟の中に押し込み、魔法で洞窟の穴を塞ぐ。黙秘とは生意気しよる。一緒に反省せい!

残りの人達を転移させ、リーダーだけを伴い折り返し地点へ飛ぶ。ここでも説明をし、今後の指示を待つ。

あーあ。疲れたよ。あの父親とは1週間後に、伯爵家のパーティーで会う予定だったんだけどね。

う…。モフモフ拾い忘れた。毛皮勿体ないな。お肉も美味しいんだよな。マジックバックから、メロンソーダ味のポーションを取り出す。イッキ飲みして外に出る。

「マジックバック行け!」

風の魔法にバックを乗せ、木々の合間を縫うように飛ばす。マップでウサギの散らばる位置を確認し、ほぼ中心にバックを停止させた。

「体温の残る魔物を収納ー。」

既に冷たくなってるのは、鮮度が落ちてるからね。毛皮は勿体ないないけど、沢山居たし少し位は我慢しよう。

「良し!戻れバックー。」

ふへへ。毛皮いっぱい。ロジャースに可愛い洋服にして貰おう。

「バックが飛んできた…。また非常識な事を…。」

「だって勿体無いじゃ無い。どうせこのまま腐るか、他の魔物の餌になるのよ。私はそれでポーションを購入したり、魔道具の開発費にしてるの。あ!そうだ。前回デート前に換金したバッファの分、半分をリーダーの給料に上乗せして貰ったわ。残り半分を仲間2人にね。」

「それは助かるが俺だけ多いのは…。」

「遠慮するな!リーダーは私の手足となり働いてくれている!暫く頼むぞ。変態から守ってくれ。また換金したらボーナスを出そう。宜しく。」

・・・・・。

「あ!今からも働くぞ。」

・・・・・。

俺は下僕かよ…。

*****
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