【完】相手が宜しくないヤツだから、とりあえず婚約破棄したい(切実)

桜 鴬

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第2章・婚約破棄は新たなる珍事を招く。

あ!マズいかも…。

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あー。うっかりしてた。まさか元騎士団長(仮)が、魔法使い達と共に遅れてる何て思いもしなかったから…。

私の顔割れちゃったかしら?もし気付かなくても不味いわよね。誰だとの問い詰めに黙秘した。餌の2人に話せば、私が誰か解るかも。餌の2人。ううん。魔術師団長に私の存在がバレちゃう。突入した時、何気に目があったけど解ったかしら?

うーん。

やはりこれマズいじゃない。

どうしよう…。

・・・・・。

「リーダー悪い。やっぱ私ちょっと、巣穴に戻ってくるよ。」

「何故?上に餌の報告はした。救出なら指示が出るまで待て。」

「勝手してごめん。餌は魔術師団長とその息子。その息子は騎士団長の息子と、バカして討伐隊の見習いに降格してたの。例の妹と私の婚約破棄の件よ。その騎士団長の息子が行軍に遅れたのか、魔法使い達の中に混ざってた。理由を聞いても黙秘。 だから魔力も少し有るから反省させる為にもと、巣穴に閉じ込めてきたのよ。」

「お前なぁ。それ早く言えよ…。だが俺も見たくないもの見たショックで、餌が誰か聞くの忘れてたわ。つまり魔術師団長と息子は何処かで落ち合ってた。多分元騎士団の奴もだな。仮にも騎士団に入れた奴が、行軍に遅れるなんて有り得ん。それでお前らは顔見知りだと。だからどうしたんだ?」

「伯爵家でのパーティーの事が有るじゃ無い。私がここに居るのがバレるとマズいのよ。エリザベートとしてバレてないなら構わないんだけど…。」

リーダーが私の顔を眺めてウンウン唸る。

「認識阻害の魔道具の性能、かなりアップさせただろ?俺には今なら全く解らないぞ。それに先の餌の2人は大丈夫。常に魔力を喰われてるから、虚ろでほぼ意識は無い。ウサギの体液の麻薬効果で、生かさず殺さず状態だ。心配なら救出の際に、元騎士団員だけ分ければ良い。」

確かに認識阻害の魔道具の性能はかなりアップさせた。魔道具作りの先生が解らない位だと誉めてくれたから大丈夫かしら?

「我が国の魔術師団長の魔力量だけが心配ね。でも魔術師団長は、ドリル髪型のエリザベートしかしらない。ヘッポコ魔術師団と信じ、もう心配は止めた!バレたらそれまで。物理で黙らす!」

「ヘッポコって…。後物理はヤメロ。死ぬわ。でも心配は要らぬ筈だ。魔術師団長も今回の演習で格好つけ、メテオだったか?ワイバーンにあれ唱えて掠りもせず。案の定、魔力切れで死にかけたそうだ。まあそれでも心配ならグレイシー様に見て貰えよ。あの方の魔術と魔力量は近隣諸国では随一のはずだ。」

はっ!

そうよ!グレイシー様よ。もしかしたら私の初恋の君じゃ無い。にへら。

・・・・・。

リーダーめ。その痛い子を見る目は何なのよ!ならこれを見せてやろう!

マジックバックをゴーソゴソ。おトイレまででも何処にでも一緒。幼い頃から大事にしているこのポーチ!

そうよ。あの時に貰ったお花の指輪。小さくなっちやったから、ポーチの飾りボタンに作り直して貰ったの。このポーチなら何処にでも持ち歩くからね。

「どう?可愛い飾りボタンでしょ?」

・・・・・。

「だから何なんだ?取り敢えず理解した。エリザベート様は5才の頃、自宅の公爵家のお庭で見知らぬ男の子と数日遊んだ。別れ際にお花の指輪を貰った。それが隣国の魔術師、グレイシー様かも知れない訳ね。」

「あったりー。それがとても素敵だったの。お庭のミニ薔薇を私の掌にちょこんと乗せて、己の蝶のカフスボタンを片方外して呪文を唱えたの。すると蝶が飛び立ち、ミニ薔薇の周囲を回りながら、合体して指輪になったの。 私の指をクルリとリングが回り、本当に手品みたいでドキドキしたの。オマケに指先にキスよ。やだぁ。カフス片方だけじゃ使えないじゃ無い。これは私が是非にも何かプレゼントしなくてはダメね。気付かないなんて私ってば、本当にダ・メ・な・子!」

・・・・・。

片方だけのカフスボタン何て、既に捨てられてるだろうに…。

うっうすら寒い…。

もろキャラじゃねぇ…。しかし魔力持ちって事は、やはりグレイシー様か?否。皇太子様の線もまだ捨てられん。

何故隠されてるかは解らないが、血筋的にもありえない。多分皇太子様にも…。

「まあ良い。ならグレイシー様に見て貰いながら話をしに行こう。」

「はいはーい。」

*****

ずーん。がーん。どどーん…。そ、そんな初恋の君がグレイシー様では無いなんて…。

「そりゃそうですよねー。私ってばつい調子に乗ってしまいました。グレイシー様、本当にごめんなさい。」

流石に直球で聞くのはバカだったわ。ご本人だとしても、流石にご自分で肯定出来ないわよね。すっかり討伐隊の男所帯に慣れすぎて、公爵令嬢どころか女性の嗜みまで無くしてたわ。

はっ、恥ずかしくて死にそう…。

でもあんな事が出来るのは、絶対にグレイシー様だけよ!

「いえいえ。しかしロマンチックなお話ですね。それ程の魔法の使い手に、私も是非お会いしてみたいものです。でも公爵家のお庭でなら、皇太子様では無いのですか?丁度婚約された位のお年では?」

うーん。でもねー。皇太子様には魔力が無いのよ。だからねー。

「なあ?皇太子様は本当に魔力無しなのか?俺は社交界には出ないから解らんが、上位貴族程魔力持ちだ。俺にも有るんだ。皇族で魔力無し等、血筋的にもありえん。俺は今まで聞いた事が無い。」

・・・・・。

・・・・・。

リーダーが私の目を見る。そうなの?確かに魔力無しだと公式に聞いた訳では無い。私の前で魔法を使わないし、周囲の皆さんが使わない=魔力無しだと言ってたのよ。騎士団長も確か、皇太子様には魔力が無いと言ったわよね?だから思い込んでたのかしら?

不思議な顔をしているグレイシー様のお顔を見つめる。グレイシー様は目を真ん丸にして瞬きをした。

「まさかご存知ではなかったのですか?皇太子様はかなりの魔力持ちですよ。確かに諸事情により、20才まで魔力を封印されています。まさかエリザベート様が知らなかったとは…。」

ええー!高魔力持ちの皇族の男子は、精通を迎えると20才まで魔力を封印される。理由は高魔力持ち程、子供が出来やすいから。望まぬ子供は後の不幸に繋がる。要らぬ後継者争いを生まぬ為にも、高魔力封印の儀式は我が国の王家で代々続けられている。

「でもそんな余裕綽々してて、後継者が生まれなかったらどうするの?」

「何故かその心配は無いんですよ。皆様情熱的でいらっしゃる。必ずお好きな方と結ばれる為か、王家は常に子沢山ですよね。特に高魔力持ち同士の相性は、離れがたい位に抜群だそうです。」

・・・・・。

 確かに子だくさんよね……でも私にもそれを求められるのは困るんですけど!

「そりゃあ…。単に我慢させ過ぎて拗らせてんじゃね?初夜には10年単位のムラムラが爆発かよ。そりゃ直ぐにも出きるわな。エリザベート様ファイト1発!お互いに癒し魔法でエンドレス。最初に満足させれは、後は楽になるだろ?相性抜群ならもう体から落とされてしまえ!こりゃナイスだ。頑張れ!」

嫌じゃ!頑張れんわ!それに封印されてるなら抜群じゃ無い!

「因みに私はすでに継承権は放棄しておりますし、皇太子様はご兄弟の中でも随一の魔力もち。弟君たちでは到底及びませんので、次期王の座は確定でしょう。エリザベート様と皇太子様とは高魔力同士。お子は直ぐにでも授かりましょう。王家に入られても、全く心配は有りませんよ」

・・・・・。

グレイシー様って、結構残酷よね。初恋の君にときめいていた私のハートを、見事につつき回して粉々に粉砕したわね。却ってスッキリしたけど…。浮かれポンチの初恋は実らずね。

だけど私の事情を知りながら、ニコニコしながら離す事?人が良さそうに見えて、実はかなり腹黒タイプよね。

しかもここで然り気無く、皇太子推しする?エドワードが余計に嫌いになりそうよ。

「やはり初恋は実らずなのね。グレイシー様へのトキメキが、ものの見事に粉砕されましたわ。しかし皇太子様推しは如何でしょう?私は公式の場で婚約破棄をされた女。返り咲きは有り得ません」

「それは忘れてやれよ……」

「無理です。私は何度も猶予を与えました。なのにあの情けなさ。私には支えきれる自信が有りません」

「皇太子様は側に居てくれるだけで良いんだろ?そんなに堅苦しく考え無くて「ふざけないで下さい!」も……」

「では何ゆえに私は、幼い頃から妃教育など受けてきたのですか?リーダーは私に、家名を名乗って居ないと不思議がっていました。何故私が聞きもせぬ家名が解るか理解できますか?妃教育で貴族名鑑を全て覚えるのです。その領地の特産品から納税額。家族構成に不穏因子について。因みに近隣諸国の主だった国の重鎮もです」

・・・・・。

「私達の婚約は政略だけでは有りません。皇太子様が私が良いと、リストの中から選ばれたそうです。我が国では側妃は認められて居ません。ですから本人の気持ちを優遇するそうです。指名した私は、たまたま身分も魔力量も申し分が無かった。だから決まった」

・・・・・。

「しかしそこに私の気持ちは含まれて居ません!政略結婚?構いませんよ。互いに育める何かが有るならね。しかし愛されてるから喜べ?側にいるだけで良い?私に子を生むだけの人形になれと仰るの?ふざけないで!私は手込めにされても言いなりになんてならない。絶対に逃げるわよ。結婚したいなら胡座をかかずに誠意を見せなさい。それが嫌なら、何でも言う事を聞くお人形さんと結婚するのね」

・・・・・。

・・・・・。

「グレイシー様?何でこんなに拗れるんだ?皇太子様は何故、エリザベートが好きなら態度でしめさない?否。あれでしめしてるのか?何故普通に愛情を伝えないんだ?変態チックなのは俺も男だから理解は出きる。しかし誕生日位はプレゼントしろよ。多忙なのは理解できる。だが何故茶会に出ない?ちょいと顔を出して甘い言葉を囁けば良い。変態チックは仲を深めてこそじゃ無いか?しかも自分からは、プレゼントを催促するそうじゃ無いか?」

「それは……」

皇太子様とは婚約してからも、お茶会でご一緒したりした事が無い。流石に王家主催や、外交関係の公式パーティー等にはペアで参加する。しかしそれだけ。王妃教育でお城に連日の様に通う。王妃になれば、社交のお茶会を開いたりもする。その場に王妃様が呼んでくれても来た事が無い。ダンスのレッスンで、男性のパートを踊ってくれる事も無い。先生は女性のみ。ダンスは異性と踊る程上手くなる。なのに私は女性としか、ダンスレッスンをした事が無い。つまり婚約者では有るが、私達は年に数回の公式パーティーでしか会わないのよ。

それでも私は時期皇太子妃。皇太子様の婚約者で、未来の正妃。やがては国母となる。

こんな私には、誰も近寄って来てはくれない。ダンスのお相手は皇太子様のみ。家族すら遠慮する。仲良くお話が出来る人達も居た。しかし連日の王妃教育で録にお茶会にも参加出来ない。直ぐに疎遠になる。取り巻きの様に近寄る令嬢方も居た。しかし旨味が無ければ皆去って行く。私は孤独だったの。家族だけが支えだった。それでも!私が今まで頑張って来たのは…。

「私が王妃様主催のお茶会から帰宅しようとしてた時、王妃様が皇太子様を無理矢理引き摺って来たの。そこで私に選択肢をくれた。私はその選択肢が有ったから、孤独でも頑張れたの。」

(聞くのが怖いな…。)

(本当ですね…。)

「私が18才になるまでは、絶対に不埒な事をしない。互いを尊重し納得しあい、尚仲を深められぬなら、王妃様のお力で婚約の解消をしてくれる。そして私には素敵な旦那様を紹介してくれる。」

結局あえば変態じみた事ばかり。尊重も納得も無かった。此方からお誘いしたお茶会の招待状は、いったい何枚無駄になったのかしら?

・・・・・。

(多分それだ。皇太子様はアホなのか?何故そうくそ真面目に…。)

・・・・・。

(あの方も極端すぎるんです。何故普通の婚約者としての仲を、深める事も出来ぬのでしょう?)

(他を紹介するとか言われたからだろ。しかし普通に仲を深めりゃ、ちょいエロも変態じゃ無くなるのに…。)

何だろう?リーダーとグレイシー様が唸ってる。もしかして難しい事を話しすぎたかしら?

まあ良いや。あ!そうだ!指輪の件をマリアンヌに聞いてみよう。もしかしたら、何かアドバイスして貰えるかも。ゲームの話に出てるかもしれない。

「エリー?1つ聞いて良いか?」

「良いも悪いも無いわよ。答えたくなきゃ答えない。答えられるなら答えます。質問は何時でもOKです。当たり前でしょ?」

・・・・・。

当たり前だがイラつくわ。しかしコイツを周囲が認めるのも理解できる。あの皇太子様には、コイツ位返せる奴で無いとダメなのだろう。言いなりの庇護欲を誘う様なお嬢様では駄目なんだ。可哀想だが既に囲まれてる。なら幸せに円満に夫婦になれるのが1番なんだよな。

「あのな?普通の恋人達は、恋人繋ぎしてデートを重ねる。デートでムードが盛り上がり、ファーストキス。仲を深めながらボディタッチに深いキス。まあ高位貴族には少ないが、記念日に初お泊まりデートして夜景見てラブラブ。初の初子作りラブエッチ。この基本の流れは変態じゃ無いよな?」

・・・・・。

「リーダーのバカ!私は子供じゃ無いのよ!流石に婚姻前に子作りは不味いけど、それ以前位は理解してるわよ!」

「つまりは皇太子様がその手順を踏んで無い。踏まぬなら品性高潔に清く正しく行けば良いのに、何故かと漏れ出してしまうエロオーラが不味いと言う訳だ。確かにこれは皇太子様の態度が悪いな。お前だって一応は女性だ。ロマンチックとやらも必要だよな。これはやはり1度腹わって話そう。皇太子様の話を聞いてやれ。」

一応も何も!どう見ても女じゃ無い!然り気無く貶めてくれるわね!

「そうですね。是非話し合いの場を設けましょう。あれほどに愛しいならば、何故正直に本物を愛でぬのか?エリザベート様の思考は乙女の常識です。私も正直見ていて歯がゆいのです。互いに納得しあえば良いんですよ。相互に愛が有れば、変態は溺愛になるんです!痘痕も靨なのです!」

え・・・・・。

それはちょっと違うと思う。

何があれほどに愛しいの?本物を愛でるって何なの?

「エリザベート様?指輪の魔法ですが、相手がハゲ親父だったらどうでしたか?つまりそう言う事なのです。相手に好意が有れば、何事も正義になるのです。相思相愛になれば良い。正義ならば溺愛に監禁問題なしです!」

グレイシー様!有りすぎですー!

こ奴等好き放題言いおって…。

「王家の血は恐ろしいわ。グレイシー様も充分素質有りだよな。取り敢えずこの話はまたにしよう。魔道具の件は大丈夫。餌の救出は、命に危険が無い為早朝決行。今日はこれにて解散。エリー、悪いが宿舎まで送ってくれ。」

グレイシー様に挨拶をし、リーダーと共に外に出る。魔の森に向けて歩き出す。

「おい?どこに行くんだ?」

「まだ明るいわ。討伐しながら帰りましょうよ。可愛い弟妹へのお土産の為にも稼ぎましょう。身体強化をかけるから、帰宅まで1時間はかからないわ。行くわよ!」

・・・・・。

「早くして。帰らないの?」

「怒ってるのか?」

「解りませんか?」

・・・・・。

(これ以上怒らせたらマズいな。)

「解りました。」

エリザベート様怖い…。

*****
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