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34話
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「私は今回素手で戦う。だが飛鳥は好きな武器を使っても良いぞ。ハンデだ」
と麗奈さんは宣言し、腰に携えていた剣を壁付近に放り投げた。
愛剣の扱いが雑すぎないかとは思うけれど、そもそもこの程度で傷が付く程度なら日本最強の探索者が使う武器としてはふさわしくないのだろう。
「武器は今のところ無いんですよ」
「飛鳥も素手で戦うのか?妹なら是が非でも武器を持たせたがると思ったのだが」
「そうなんですか?」
「妹は武器マニアのような所があるからな。相方が武器を持っていないとなれば当人の適性に合わせた武器を支給するはずだ」
「あー。多分俺がそこら辺の武器を使ったら壊してしまうからだと思います」
「もしかして、武器を使用するのが苦手なのか?」
「いや、そういうわけではないんですけど、色々ありまして。だから丁度いい武器が見つかるまで素手で戦えってことだと思います」
お金はもう十分にあるので、原因としてはそこだろう。
まあ、正直もう武器は要らない気がしてきたけど。多分補正値が下がって逆に弱くなりそうだし。
「ここは個人情報だからな。深堀りするのは止めておこう。ただ、戦闘を通じて勝手に推測はさせてもらうがな」
「ありがとうございます」
多分杏奈さんは麗奈さんに俺の強さの秘密を隠しておきたいだろうし。
「では、準備が出来たらかかってくるがよい。初手は譲ろうではないか」
「わかりました」
まだまだ怪しい所が残っている防御ではなく、自信がある攻撃から戦闘を始められるのは好都合だ。
俺は一旦助走の為の距離を20m程取った。
「魔法か?」
「いや、違いますよ」
俺はクラウチングスタートの体勢を取り、脳内で陸上のイメージをする。
「陸上か?」
『位置について、よーい、パン!!』
脳内でスターターが銃を鳴らしたと同時に、俺は麗奈さんの方に向かって走りだす。
そして、距離が半分くらいになったタイミングで俺は拳を大きく振りかぶり、全力で麗奈さん目掛けて突いた。
「むっ!」
すると麗奈さんは爆発音と共に大きく吹き飛ばされ、壁に激突した。
これが色々研究した結果辿り着いた、俺にとって考えられる限り最大威力の攻撃だ。
人間の構造を考えるともっと威力が出そうなやり方はあるのだろうが、俺の場合スキルが発動する数が何よりも大事だから多少無駄があっても関係ない。
「さて、どのくらい効いているかな……」
Bランクダンジョンの敵だったらボスでも余裕で一撃粉砕されるレベルの攻撃だが、相手はSランクどころかその遥か上、SSSランクに認定されている。
少しくらいはダメージがあってくれると助かるんだけどな……
「いやあ、実に面白い。こんな人材が妹に発掘される前は一切見つからなかったのか。流石妹だな!」
しかし、麗奈さんは俺の攻撃を受けた上で笑いながら立ち上がった。しかも見る限り傷すらついていない。洋服が一部破けただけだった。
「まあ、ですよね……」
「それでは、こちらも反撃といかせてもらうぞ」
と宣言した瞬間、麗奈さんは目の前から消えた。
「っ!!!!」
それと同時に背後から気配がしたため、咄嗟に振り向いて防御の体勢を取る。
「ほう、反応出来たか。だが、まだまだだな」
「かはっ……!」
しかし、麗奈さんがどこに攻撃してくるのかが見えていたわけではなく、とりあえず防御体勢を取っただけだったので、防御には失敗し攻撃は体にクリーンヒットした。
結果、俺の体は先ほどの麗奈さんと同じように勢いよく吹っ飛び、爆音と共に壁に衝突した。
「ふむ、先ほどの威力に合わせて反撃したつもりだったのだが、少々やりすぎてしまったか?思ったよりも飛鳥のダメージが大きい」
「ほんとですよ……死んだらどうするんですか……」
麗奈さんの攻撃はあまりにも重く、体の骨が何本か折れた気がする。
通常この試験では受験者が大けがを負うことは無いのだが、俺の攻撃力が防御力に比べても高すぎたせいで、麗奈さんがレベルを誤認してしまった結果起きた悲しい事故だ。
「すまないな。次はもう少し威力を落としてみる」
「そうしてくれると助かりますね」
スキルのお陰で常人以上の回復力があるため、麗奈さんがこちらの様子を伺っている隙にある程度骨が繋がっていた。
「ん?立ち上がれるのか。攻撃した感触を考えると立ち上がれなくなっていてもおかしくない気がするのだが」
「実は自然治癒を補助する道具を持っていまして」
回復力に関してはレベルどうこうでは解決できないので、それっぽい理由を付けて誤魔化した。
「今回、一切装備を身に着けているようには思えなかったが、そんなものを持っていたのか」
「そういうことです。では行きます」
俺は反撃の為、正面から突っ込むことにした。
今回の攻撃は麗奈さんが受けると公言していない以上避けられる可能性が高いが、現状、麗奈さんに取れる選択肢がこれしかない。
カウンターなんて先ほどの攻撃を考えると不可能だし、背後から攻撃したくてもあのスピード相手に後ろを取れるわけが無いしね。
「ほう、正面から突っ込むか」
麗奈さんはそんな俺を面白がったのか、その場で構えてカウンターの構えを取った。
となるとやることは一つ。
俺は麗奈さんを正面から殴りかかるのではなく、姿勢を極限まで低くした上で足を切断する勢いで足払いをした。
「なるほど、これは避けないとな」
麗奈さんは足払いの威力を察知したのか飛びで避け、カウンターとして飛んだまま俺にパンチを入れようとしてきた。
俺は足払いをした直後で、上に飛んでいる麗奈さんに体は一切向いていなかったが、構わず攻撃を入れた。
両者の攻撃は共に命中し、俺は地面に叩きつけられ、麗奈さんは上空へと飛ばされた。
と麗奈さんは宣言し、腰に携えていた剣を壁付近に放り投げた。
愛剣の扱いが雑すぎないかとは思うけれど、そもそもこの程度で傷が付く程度なら日本最強の探索者が使う武器としてはふさわしくないのだろう。
「武器は今のところ無いんですよ」
「飛鳥も素手で戦うのか?妹なら是が非でも武器を持たせたがると思ったのだが」
「そうなんですか?」
「妹は武器マニアのような所があるからな。相方が武器を持っていないとなれば当人の適性に合わせた武器を支給するはずだ」
「あー。多分俺がそこら辺の武器を使ったら壊してしまうからだと思います」
「もしかして、武器を使用するのが苦手なのか?」
「いや、そういうわけではないんですけど、色々ありまして。だから丁度いい武器が見つかるまで素手で戦えってことだと思います」
お金はもう十分にあるので、原因としてはそこだろう。
まあ、正直もう武器は要らない気がしてきたけど。多分補正値が下がって逆に弱くなりそうだし。
「ここは個人情報だからな。深堀りするのは止めておこう。ただ、戦闘を通じて勝手に推測はさせてもらうがな」
「ありがとうございます」
多分杏奈さんは麗奈さんに俺の強さの秘密を隠しておきたいだろうし。
「では、準備が出来たらかかってくるがよい。初手は譲ろうではないか」
「わかりました」
まだまだ怪しい所が残っている防御ではなく、自信がある攻撃から戦闘を始められるのは好都合だ。
俺は一旦助走の為の距離を20m程取った。
「魔法か?」
「いや、違いますよ」
俺はクラウチングスタートの体勢を取り、脳内で陸上のイメージをする。
「陸上か?」
『位置について、よーい、パン!!』
脳内でスターターが銃を鳴らしたと同時に、俺は麗奈さんの方に向かって走りだす。
そして、距離が半分くらいになったタイミングで俺は拳を大きく振りかぶり、全力で麗奈さん目掛けて突いた。
「むっ!」
すると麗奈さんは爆発音と共に大きく吹き飛ばされ、壁に激突した。
これが色々研究した結果辿り着いた、俺にとって考えられる限り最大威力の攻撃だ。
人間の構造を考えるともっと威力が出そうなやり方はあるのだろうが、俺の場合スキルが発動する数が何よりも大事だから多少無駄があっても関係ない。
「さて、どのくらい効いているかな……」
Bランクダンジョンの敵だったらボスでも余裕で一撃粉砕されるレベルの攻撃だが、相手はSランクどころかその遥か上、SSSランクに認定されている。
少しくらいはダメージがあってくれると助かるんだけどな……
「いやあ、実に面白い。こんな人材が妹に発掘される前は一切見つからなかったのか。流石妹だな!」
しかし、麗奈さんは俺の攻撃を受けた上で笑いながら立ち上がった。しかも見る限り傷すらついていない。洋服が一部破けただけだった。
「まあ、ですよね……」
「それでは、こちらも反撃といかせてもらうぞ」
と宣言した瞬間、麗奈さんは目の前から消えた。
「っ!!!!」
それと同時に背後から気配がしたため、咄嗟に振り向いて防御の体勢を取る。
「ほう、反応出来たか。だが、まだまだだな」
「かはっ……!」
しかし、麗奈さんがどこに攻撃してくるのかが見えていたわけではなく、とりあえず防御体勢を取っただけだったので、防御には失敗し攻撃は体にクリーンヒットした。
結果、俺の体は先ほどの麗奈さんと同じように勢いよく吹っ飛び、爆音と共に壁に衝突した。
「ふむ、先ほどの威力に合わせて反撃したつもりだったのだが、少々やりすぎてしまったか?思ったよりも飛鳥のダメージが大きい」
「ほんとですよ……死んだらどうするんですか……」
麗奈さんの攻撃はあまりにも重く、体の骨が何本か折れた気がする。
通常この試験では受験者が大けがを負うことは無いのだが、俺の攻撃力が防御力に比べても高すぎたせいで、麗奈さんがレベルを誤認してしまった結果起きた悲しい事故だ。
「すまないな。次はもう少し威力を落としてみる」
「そうしてくれると助かりますね」
スキルのお陰で常人以上の回復力があるため、麗奈さんがこちらの様子を伺っている隙にある程度骨が繋がっていた。
「ん?立ち上がれるのか。攻撃した感触を考えると立ち上がれなくなっていてもおかしくない気がするのだが」
「実は自然治癒を補助する道具を持っていまして」
回復力に関してはレベルどうこうでは解決できないので、それっぽい理由を付けて誤魔化した。
「今回、一切装備を身に着けているようには思えなかったが、そんなものを持っていたのか」
「そういうことです。では行きます」
俺は反撃の為、正面から突っ込むことにした。
今回の攻撃は麗奈さんが受けると公言していない以上避けられる可能性が高いが、現状、麗奈さんに取れる選択肢がこれしかない。
カウンターなんて先ほどの攻撃を考えると不可能だし、背後から攻撃したくてもあのスピード相手に後ろを取れるわけが無いしね。
「ほう、正面から突っ込むか」
麗奈さんはそんな俺を面白がったのか、その場で構えてカウンターの構えを取った。
となるとやることは一つ。
俺は麗奈さんを正面から殴りかかるのではなく、姿勢を極限まで低くした上で足を切断する勢いで足払いをした。
「なるほど、これは避けないとな」
麗奈さんは足払いの威力を察知したのか飛びで避け、カウンターとして飛んだまま俺にパンチを入れようとしてきた。
俺は足払いをした直後で、上に飛んでいる麗奈さんに体は一切向いていなかったが、構わず攻撃を入れた。
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