55 / 87
55話
しおりを挟む
『おっと、如月さんではなくギルドマスターの方が出てきましたね。少し話を聞いてみましょうか。お願いします』
『ずっと仲間だと思っていた男が地球の敵であるモンスターだったと知った時はどんなお気持ちでしたか?』
そして家を映していた教徒が杏奈さんの元に近づき、教祖の音声をスピーカーを使って聞かせていた。
『何もあるわけがないじゃない。確かにレベルは上がらないし、スキルを無数に獲得できるというモンスターのような特徴があるかもしれない。だけれど飛鳥はれっきとした人間であり地球の敵ではない。断言するわ』
杏奈さんはそんな教徒に対し、堂々とそう言い切ってくれた。
『なるほど、そう洗脳されてしまっているのですね。分かりました。私たちはそんなあなたを救ってあげたい』
その様子を見ていた教祖は可哀そうな相手を見る表情でそんなことを話していた。
『何を言っているのよ。飛鳥はただの人間よ。それにアレが地球の敵だったらお粗末すぎるわ。スキルが無数に取れるという自分の特性を知ったのは半年前で、それに気づかず探索者としての道を諦めかけていたのよ。もし敵なら強くなる方法は知っているだろうし、もう少し普通の探索者になりすますわよ』
そんな教祖に対し、杏奈さんはあくまで理性的に答えていた。
『なるほど、確かにそういう考えもありますね。悪意を持って攻めてきているのならもう少しやりようがあっただろう、と。確かに会見前に彼の行動を調べていたのですが、悪意を持って行動している人間だとは考えにくい』
それでも敵は敵だと言い張りそうだなと思っていたが、意外にもあっさり敵だと判定するのは難しいという結論を下していた。
『そう言われると経過観察をしたくなるのですが、彼の強くなるペースを鑑みるとそう判断するのは危険です。だからこそ私たちは手を打たないといけない』
『相容れないわね。私はあくまで彼を守るつもりよ』
『仕方ないですね。行きなさい』
教祖が指示すると、突如として20人ほどの教徒が現れて家を囲っていた。
『なんのつもりかしら?』
『実力行使ですよ。大義の為には多少の犠牲は致し方ないのです。一応忠告しておきますが、抵抗はやめた方が良いですよ。最低でもAランク以上の教徒を集めてきましたから』
『大義、ね。そもそもこの行為はテレビ局や政府等には許可を取ってあるのかしら?日本中にこの光景が見られていると思うのだけれど』
『テレビ局は買収してあるので問題なく放送は出来ます。ただ、こんな非人道的行為を政府が許すわけがないでしょう』
『なるほど、なら時間を稼ぎさえすれば助けが来るということなのね。飛鳥!』
杏奈さんは玄関口から俺の名前を呼んだ。
どうやら本格的に人と戦わなければならないみたいだ。
俺はすぐに皮の鎧を着用し、戦闘準備を済ませて家を出た。
「お待たせ、杏奈さん」
「そうね、もう少し準備を早くして頂戴」
『ついに出てきましたか。諸悪の根源が。実際には悪ではない可能性もあるのですが、疑わしきは罰せよです。行きなさい!』
教祖がそう指示すると、教徒である探索者たちが一斉に襲い掛かってきた。
「なるほど、魔法使いとかは居ないわけね」
ざっと敵を確認したところ、誰一人として魔法を使いそうな人はおらず、全員が剣や槍、斧などの近接武器使いだった。恐らく周囲への被害を考えて遠距離武器を避けたのだろう。
この人数差だと遠距離攻撃の対処が不可能だったので、ラッキーだと言える。
ただ今の状況は全然ラッキーじゃないんだけど。
「一旦道路に出て家から離れるわよ」
「そうだね」
敵の家の破損なんて一切考慮されるわけがないので、家を守るべく後ろに俺たちの家があるという状況を避けることにした。
「卑怯だぞ!!」
そして戦いを始めようとしたら、教徒の一人が突然そんなことを言ってきた。
「卑怯なのはそっちでしょう」
「卑怯なのはお前たちだ!無関係の民家を盾にして!!!」
「ああ、そういう……」
ここら辺は住宅街なので、俺たちの家を離れてもすぐ近くに別の家がある。実際、俺たちの背後にも誰が住んでいるのかは分からないが民家が存在している状態だ。
単に自分の家から離れただけなのだが、教徒は背後に民家を置くことで全力で攻撃しにくい状況をわざと作ったと考えたのだろう。
「そもそもこんな大人数で二人と戦う時点であなたたちが卑怯なのよ」
「私たちは大義の為に動いている。だから卑怯という概念は存在しない!」
どう考えてもあちらの方が卑怯者なのだが、自己陶酔しているらしく聞く耳を持たない。
まあそもそも聞く耳を持っているのであれば最初からこんなことにはなっていないんだけれど。
「時間を稼がれたら面倒なことになる。さっさと捕まえて逃げるぞ」
「そうだな。では行くぞ!」
「ちっ、時間稼ぎは出来ないみたいね」
杏奈さんはどうやら時間稼ぎの意味も兼ねてこの人たちと話していたようだった。
「建物の破壊とかあまり気にせずに行くよ!」
「勿論。緊急避難で無罪放免になる予定だから一切気にせずに戦っていいわよ」
「緊急避難?オッケー!」
言葉の意味はいまいち理解できなかったが、俺たちの家以外が破壊されても大丈夫だということだけ分かれば良い。
というわけで俺は杏奈さんよりも前に立ち、正面から襲い掛かってくる教徒たちに真っ向から立ち向かう。
「はっ!!!!」
真っすぐこちらの方に向かってきた7人がほぼ同時のタイミングで逃げ場の無いように攻撃を仕掛けてきた。
それに対して俺は体を全力で回転させ、その勢いを利用した回し蹴りで教徒を右からまとめて蹴り飛ばそうとした。
「うっ!!!」
その蹴り一発で5人までは吹き飛ばすことが出来たのだが、左側に居た2人にまで吹き飛ばせるほどの威力ではなかった。
俺の攻撃力が高いことまで知っていたのか、5人が俺の攻撃に気づいた瞬間に攻撃の手を止め、受け流しに徹することで1人でも攻撃が通るようにしたのである。
結果、吹き飛ばせた5人も左程大きなダメージは受けていない上に剣士2人の攻撃を無防備に近い状況で受けてしまったのでかなり痛い。
杏奈さんとの訓練のお陰で痛覚耐性や純粋な防御力が高まったこともあって問題なく動ける範囲ではあるが、あの一撃の代償だと考えると非常に不味い。
今回のような戦い方をしていると結局全員倒すことも叶わず中途半端に終わってしまう。
だから戦い方を変えたいのだが、一対多の戦いは初めてで勝手が分からない。どうするのが正解なのだろうか。
「正義の鉄槌をくらえ!」
分からないけれど、攻撃をくらいながら反撃する戦法だけは完全に無いな。
ということで画期的な方法を思いつくまでは極力被弾を避けることを最重要視して戦うことにしよう。
「こっちに来い!」
俺は正面から飛んでくる攻撃を避けながら徐々に民家の方に近づき、タイミングを見計らって民家の屋根に飛び移った。
『ずっと仲間だと思っていた男が地球の敵であるモンスターだったと知った時はどんなお気持ちでしたか?』
そして家を映していた教徒が杏奈さんの元に近づき、教祖の音声をスピーカーを使って聞かせていた。
『何もあるわけがないじゃない。確かにレベルは上がらないし、スキルを無数に獲得できるというモンスターのような特徴があるかもしれない。だけれど飛鳥はれっきとした人間であり地球の敵ではない。断言するわ』
杏奈さんはそんな教徒に対し、堂々とそう言い切ってくれた。
『なるほど、そう洗脳されてしまっているのですね。分かりました。私たちはそんなあなたを救ってあげたい』
その様子を見ていた教祖は可哀そうな相手を見る表情でそんなことを話していた。
『何を言っているのよ。飛鳥はただの人間よ。それにアレが地球の敵だったらお粗末すぎるわ。スキルが無数に取れるという自分の特性を知ったのは半年前で、それに気づかず探索者としての道を諦めかけていたのよ。もし敵なら強くなる方法は知っているだろうし、もう少し普通の探索者になりすますわよ』
そんな教祖に対し、杏奈さんはあくまで理性的に答えていた。
『なるほど、確かにそういう考えもありますね。悪意を持って攻めてきているのならもう少しやりようがあっただろう、と。確かに会見前に彼の行動を調べていたのですが、悪意を持って行動している人間だとは考えにくい』
それでも敵は敵だと言い張りそうだなと思っていたが、意外にもあっさり敵だと判定するのは難しいという結論を下していた。
『そう言われると経過観察をしたくなるのですが、彼の強くなるペースを鑑みるとそう判断するのは危険です。だからこそ私たちは手を打たないといけない』
『相容れないわね。私はあくまで彼を守るつもりよ』
『仕方ないですね。行きなさい』
教祖が指示すると、突如として20人ほどの教徒が現れて家を囲っていた。
『なんのつもりかしら?』
『実力行使ですよ。大義の為には多少の犠牲は致し方ないのです。一応忠告しておきますが、抵抗はやめた方が良いですよ。最低でもAランク以上の教徒を集めてきましたから』
『大義、ね。そもそもこの行為はテレビ局や政府等には許可を取ってあるのかしら?日本中にこの光景が見られていると思うのだけれど』
『テレビ局は買収してあるので問題なく放送は出来ます。ただ、こんな非人道的行為を政府が許すわけがないでしょう』
『なるほど、なら時間を稼ぎさえすれば助けが来るということなのね。飛鳥!』
杏奈さんは玄関口から俺の名前を呼んだ。
どうやら本格的に人と戦わなければならないみたいだ。
俺はすぐに皮の鎧を着用し、戦闘準備を済ませて家を出た。
「お待たせ、杏奈さん」
「そうね、もう少し準備を早くして頂戴」
『ついに出てきましたか。諸悪の根源が。実際には悪ではない可能性もあるのですが、疑わしきは罰せよです。行きなさい!』
教祖がそう指示すると、教徒である探索者たちが一斉に襲い掛かってきた。
「なるほど、魔法使いとかは居ないわけね」
ざっと敵を確認したところ、誰一人として魔法を使いそうな人はおらず、全員が剣や槍、斧などの近接武器使いだった。恐らく周囲への被害を考えて遠距離武器を避けたのだろう。
この人数差だと遠距離攻撃の対処が不可能だったので、ラッキーだと言える。
ただ今の状況は全然ラッキーじゃないんだけど。
「一旦道路に出て家から離れるわよ」
「そうだね」
敵の家の破損なんて一切考慮されるわけがないので、家を守るべく後ろに俺たちの家があるという状況を避けることにした。
「卑怯だぞ!!」
そして戦いを始めようとしたら、教徒の一人が突然そんなことを言ってきた。
「卑怯なのはそっちでしょう」
「卑怯なのはお前たちだ!無関係の民家を盾にして!!!」
「ああ、そういう……」
ここら辺は住宅街なので、俺たちの家を離れてもすぐ近くに別の家がある。実際、俺たちの背後にも誰が住んでいるのかは分からないが民家が存在している状態だ。
単に自分の家から離れただけなのだが、教徒は背後に民家を置くことで全力で攻撃しにくい状況をわざと作ったと考えたのだろう。
「そもそもこんな大人数で二人と戦う時点であなたたちが卑怯なのよ」
「私たちは大義の為に動いている。だから卑怯という概念は存在しない!」
どう考えてもあちらの方が卑怯者なのだが、自己陶酔しているらしく聞く耳を持たない。
まあそもそも聞く耳を持っているのであれば最初からこんなことにはなっていないんだけれど。
「時間を稼がれたら面倒なことになる。さっさと捕まえて逃げるぞ」
「そうだな。では行くぞ!」
「ちっ、時間稼ぎは出来ないみたいね」
杏奈さんはどうやら時間稼ぎの意味も兼ねてこの人たちと話していたようだった。
「建物の破壊とかあまり気にせずに行くよ!」
「勿論。緊急避難で無罪放免になる予定だから一切気にせずに戦っていいわよ」
「緊急避難?オッケー!」
言葉の意味はいまいち理解できなかったが、俺たちの家以外が破壊されても大丈夫だということだけ分かれば良い。
というわけで俺は杏奈さんよりも前に立ち、正面から襲い掛かってくる教徒たちに真っ向から立ち向かう。
「はっ!!!!」
真っすぐこちらの方に向かってきた7人がほぼ同時のタイミングで逃げ場の無いように攻撃を仕掛けてきた。
それに対して俺は体を全力で回転させ、その勢いを利用した回し蹴りで教徒を右からまとめて蹴り飛ばそうとした。
「うっ!!!」
その蹴り一発で5人までは吹き飛ばすことが出来たのだが、左側に居た2人にまで吹き飛ばせるほどの威力ではなかった。
俺の攻撃力が高いことまで知っていたのか、5人が俺の攻撃に気づいた瞬間に攻撃の手を止め、受け流しに徹することで1人でも攻撃が通るようにしたのである。
結果、吹き飛ばせた5人も左程大きなダメージは受けていない上に剣士2人の攻撃を無防備に近い状況で受けてしまったのでかなり痛い。
杏奈さんとの訓練のお陰で痛覚耐性や純粋な防御力が高まったこともあって問題なく動ける範囲ではあるが、あの一撃の代償だと考えると非常に不味い。
今回のような戦い方をしていると結局全員倒すことも叶わず中途半端に終わってしまう。
だから戦い方を変えたいのだが、一対多の戦いは初めてで勝手が分からない。どうするのが正解なのだろうか。
「正義の鉄槌をくらえ!」
分からないけれど、攻撃をくらいながら反撃する戦法だけは完全に無いな。
ということで画期的な方法を思いつくまでは極力被弾を避けることを最重要視して戦うことにしよう。
「こっちに来い!」
俺は正面から飛んでくる攻撃を避けながら徐々に民家の方に近づき、タイミングを見計らって民家の屋根に飛び移った。
65
あなたにおすすめの小説
異世界召喚されたが無職だった件〜実はこの世界にない職業でした〜
夜夢
ファンタジー
主人公【相田理人(そうた りひと)】は帰宅後、自宅の扉を開いた瞬間視界が白く染まるほど眩い光に包まれた。
次に目を開いた時には全く見知らぬ場所で、目の前にはまるで映画のセットのような王の間が。
これは異世界召喚かと期待したのも束の間、理人にはジョブの表示がなく、他にも何人かいた召喚者達に笑われながら用無しと城から追放された。
しかし理人にだけは職業が見えていた。理人は自分の職業を秘匿したまま追放を受け入れ野に下った。
これより理人ののんびり異世界冒険活劇が始まる。
平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。
そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。
カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。
やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。
魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。
これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。
エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。
第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。
旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。
ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載
『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!
IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。
無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。
一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。
甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。
しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--
これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話
複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています
精霊の森に捨てられた少女が、精霊さんと一緒に人の街へ帰ってきた
アイイロモンペ
ファンタジー
2020.9.6.完結いたしました。
2020.9.28. 追補を入れました。
2021.4. 2. 追補を追加しました。
人が精霊と袂を分かった世界。
魔力なしの忌子として瘴気の森に捨てられた幼子は、精霊が好む姿かたちをしていた。
幼子は、ターニャという名を精霊から貰い、精霊の森で精霊に愛されて育った。
ある日、ターニャは人間ある以上は、人間の世界を知るべきだと、育ての親である大精霊に言われる。
人の世の常識を知らないターニャの行動は、周囲の人々を困惑させる。
そして、魔力の強い者が人々を支配すると言う世界で、ターニャは既存の価値観を意識せずにぶち壊していく。
オーソドックスなファンタジーを心がけようと思います。読んでいただけたら嬉しいです。
異世界帰りの俺、現代日本にダンジョンが出現したので異世界経験を売ったり配信してみます
内田ヨシキ
ファンタジー
「あの魔物の倒し方なら、30万円で売るよ!」
――これは、現代日本にダンジョンが出現して間もない頃の物語。
カクヨムにて先行連載中です!
(https://kakuyomu.jp/works/16818023211703153243)
異世界で名を馳せた英雄「一条 拓斗(いちじょう たくと)」は、現代日本に帰還したはいいが、異世界で鍛えた魔力も身体能力も失われていた。
残ったのは魔物退治の経験や、魔法に関する知識、異世界言語能力など現代日本で役に立たないものばかり。
一般人として生活するようになった拓斗だったが、持てる能力を一切活かせない日々は苦痛だった。
そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。
そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。
異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。
やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。
さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。
そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
異世界帰還者の気苦労無双録~チートスキルまで手に入れたのに幼馴染のお世話でダンジョン攻略が捗らない~
虎柄トラ
ファンタジー
下校帰りに不慮の事故に遭い命を落とした桜川凪は、女神から開口一番に異世界転生しないかと勧誘を受ける。
意味が分からず凪が聞き返すと、女神は涙ながらに異世界の現状について語り出す。
女神が管理する世界ではいま魔族と人類とで戦争をしているが、このままだと人類が負けて世界は滅亡してしまう。
敗色濃厚なその理由は、魔族側には魔王がいるのに対して、人類側には勇者がいないからだという。
剣と魔法が存在するファンタジー世界は大好物だが、そんな物騒な世界で勇者になんてなりたくない凪は断るが、女神は聞き入れようとしない。
一歩も引かない女神に対して凪は、「魔王を倒せたら、俺を元の身体で元いた世界に帰還転生させろ」と交換条件を提示する。
快諾した女神と契約を交わし転生した凪は、見事に魔王を打ち倒して元の世界に帰還するが――。
『今日も平和に暮らしたいだけなのに、スキルが増えていく主婦です』
チャチャ
ファンタジー
毎日ドタバタ、でもちょっと幸せな日々。
家事を終えて、趣味のゲームをしていた主婦・麻衣のスマホに、ある日突然「スキル習得」の謎メッセージが届く!?
主婦のスキル習得ライフ、今日ものんびり始まります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる