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第二話 Q&A【事件編】
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少々気まずいながらも、舞香と巌鉄は会場へと戻る。出棺前の最期の別れに、さりげなく混ざったつもりではあるが、多分周囲から見ればさりげなくでもなんでもなかったことだろう。戻った時点で棺桶の周りに人が集まっていたから、とうとう線香をあげることは叶わなかった。
霊柩車がクラックションを鳴らして発車するのを見届ける。遺族関係者は後続のバスに乗り込み、これから火葬場へと向かう。ふと、バスが発車する際、千春と目が合った。千春は巌鉄のほうに頭を下げる。それに続いて、千秋の父もまた、巌鉄のほうに向かって頭を下げてきた。遺影を持ったままの母親は、なかば放心したような状態で、こちらのことを見向きもしなかった。
良くも悪くも部外者である巌鉄と舞香は、ここで自然解散となる。見送りに来た近所の方々にならうようにして、巌鉄と舞香も自然と解散することに。
「それじゃ、さっきの件よろしくね。なにか分かったらベルを鳴らすから」
交換したのがポケベルの番号だけだったことを思い出した巌鉄は、自分の名刺を取り出して裏にペンを走らせた。
「ベルだと俺の反応が遅れるかもしれん。ここに直接電話を寄越してくれ。署にいれば俺が出るだろうし、急ぎの用事なら俺に繋げるように言ってくれればいい」
警察署にだって、部署ごとに割り当てられて電話番号が存在する。なんでもかんでも110番でいいわけではない。そもそも、巌鉄のいる部署には、それでは繋がらない。
「分かった。こっちのほうに電話するようにする。絶対に私の手で千秋の仇をとってやるんだから」
息巻いている舞香に釘を刺すかのごとく巌鉄は一言。
「いいか? 曲がりなりにも相手は殺人犯だ。しかも、すでに1人を殺しているんだ。あまり無理はするなよ。人を殺した人間からすれば、もう1人殺そうが2人殺そうが関係なくなってる。殺人が犯罪だっていうリミッターはきかなくなってるからな。何があっても、自分の身を最優先に動いてくれ」
舞香に背中を押される形で協力体制を取るわけではあるが、巌鉄は一課の人間ではないし、舞香は素人である。こんなコンビが殺人犯を相手に対等にやり合うなんて、2時間もののサスペンスドラマでもなければあり得ないだろう。
「――気をつける。それじゃ、またね」
こうして舞香と別れた巌鉄。かつて補導し、更生したと思われる女性が無惨にも殺害された。自ら解決とまではいかないが、せめて捜査の進展に貢献できれば――。
この時の巌鉄は知らなかった。この事件の闇の深さを。
霊柩車がクラックションを鳴らして発車するのを見届ける。遺族関係者は後続のバスに乗り込み、これから火葬場へと向かう。ふと、バスが発車する際、千春と目が合った。千春は巌鉄のほうに頭を下げる。それに続いて、千秋の父もまた、巌鉄のほうに向かって頭を下げてきた。遺影を持ったままの母親は、なかば放心したような状態で、こちらのことを見向きもしなかった。
良くも悪くも部外者である巌鉄と舞香は、ここで自然解散となる。見送りに来た近所の方々にならうようにして、巌鉄と舞香も自然と解散することに。
「それじゃ、さっきの件よろしくね。なにか分かったらベルを鳴らすから」
交換したのがポケベルの番号だけだったことを思い出した巌鉄は、自分の名刺を取り出して裏にペンを走らせた。
「ベルだと俺の反応が遅れるかもしれん。ここに直接電話を寄越してくれ。署にいれば俺が出るだろうし、急ぎの用事なら俺に繋げるように言ってくれればいい」
警察署にだって、部署ごとに割り当てられて電話番号が存在する。なんでもかんでも110番でいいわけではない。そもそも、巌鉄のいる部署には、それでは繋がらない。
「分かった。こっちのほうに電話するようにする。絶対に私の手で千秋の仇をとってやるんだから」
息巻いている舞香に釘を刺すかのごとく巌鉄は一言。
「いいか? 曲がりなりにも相手は殺人犯だ。しかも、すでに1人を殺しているんだ。あまり無理はするなよ。人を殺した人間からすれば、もう1人殺そうが2人殺そうが関係なくなってる。殺人が犯罪だっていうリミッターはきかなくなってるからな。何があっても、自分の身を最優先に動いてくれ」
舞香に背中を押される形で協力体制を取るわけではあるが、巌鉄は一課の人間ではないし、舞香は素人である。こんなコンビが殺人犯を相手に対等にやり合うなんて、2時間もののサスペンスドラマでもなければあり得ないだろう。
「――気をつける。それじゃ、またね」
こうして舞香と別れた巌鉄。かつて補導し、更生したと思われる女性が無惨にも殺害された。自ら解決とまではいかないが、せめて捜査の進展に貢献できれば――。
この時の巌鉄は知らなかった。この事件の闇の深さを。
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