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第二話 Q&A【事件編】
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自分が囮役になるわけではないのに、どうしても一線は越えないで欲しいと思う巌鉄。非公式の捜査であるし、なによりも違法となる囮捜査をしようというのだ。ホテルに協力を求めるわけにはいかないし、個室に入ってしまったら、その先は完全なるブラックボックス。改めてリスクの高さを痛感する。
「――分かった。無茶はしないし、いざとなったら逃げるから」
もしかすると舞香からは心配性だと思われたのかもしれない。いや、人間はこれくらい心配性のほうがちょうどいい。自分に言い聞かせる。
「どうした? 坂田」
ふと、こちらを見つめたまま神妙な表情を浮かべている坂田に気づく。坂田は煙草をくわえると、もはや当たり前のように煙草に火を点ける。未成年だからなんだと揉めると時間をロスしてしまうため、あえて巌鉄は見逃した。
「いやよ、犯人は女に付きまとうくらい粘着質なやつだと思ってたんだが、よくよく考えてみたら、今回の話に乗ってきた【アキト】――おかしいよな」
坂田の中では自己完結しているようだが、巌鉄にはさっぱりだ。舞香も困ったようにこちらを見ただけ。彼女も坂田がなにを言わんとしているのかは分からないらしい。そんな巌鉄と舞香の姿を見て、煙草をアテにコーヒーを飲む坂田。疑問符が頭上に浮かんだ巌鉄を見てか、さらに続ける。
「ある女に執着している男が、他の女に簡単に乗り換える――そんなことあり得るかと思ってな。なんというか、例の【アキト】が簡単にかかったのが不自然なんだよな」
そもそも、そうやって【アキト】を引っ掛けにいったのは坂田自身であるというのに、どうやら事がうまく運びすぎていることに疑念を抱いているらしい。さらに首を傾げる巌鉄達を尻目に、坂田はぶつぶつと独り言を漏らす。
「どうにも人物像が一致しねぇ。一人の女の付きまといまでやっていたやつが、簡単に次にいくか? いや、そういうやつだって断言してしまえば、きっとそれまでなんだろうが、どうも妙だ」
さっきまでは淡々と今後の策略を練っていた坂田。しかしながら、何かに気づいたのか、現状の不自然さに疑問を抱いているらしい。
「犯人は粘着質で嫉妬深い。被害者を殺したのだって、おそらく独占欲からきてる。付きまといをするようなやつが犯人だと想定した場合の犯人像はこれ。それとどうしても剥離しているような気がする」
坂田は苛立ったかのごとく、灰皿で煙草の火を揉み消すと、小声で「あー、面白ぇけど面倒くせぇ」と呟き落とした。
「――分かった。無茶はしないし、いざとなったら逃げるから」
もしかすると舞香からは心配性だと思われたのかもしれない。いや、人間はこれくらい心配性のほうがちょうどいい。自分に言い聞かせる。
「どうした? 坂田」
ふと、こちらを見つめたまま神妙な表情を浮かべている坂田に気づく。坂田は煙草をくわえると、もはや当たり前のように煙草に火を点ける。未成年だからなんだと揉めると時間をロスしてしまうため、あえて巌鉄は見逃した。
「いやよ、犯人は女に付きまとうくらい粘着質なやつだと思ってたんだが、よくよく考えてみたら、今回の話に乗ってきた【アキト】――おかしいよな」
坂田の中では自己完結しているようだが、巌鉄にはさっぱりだ。舞香も困ったようにこちらを見ただけ。彼女も坂田がなにを言わんとしているのかは分からないらしい。そんな巌鉄と舞香の姿を見て、煙草をアテにコーヒーを飲む坂田。疑問符が頭上に浮かんだ巌鉄を見てか、さらに続ける。
「ある女に執着している男が、他の女に簡単に乗り換える――そんなことあり得るかと思ってな。なんというか、例の【アキト】が簡単にかかったのが不自然なんだよな」
そもそも、そうやって【アキト】を引っ掛けにいったのは坂田自身であるというのに、どうやら事がうまく運びすぎていることに疑念を抱いているらしい。さらに首を傾げる巌鉄達を尻目に、坂田はぶつぶつと独り言を漏らす。
「どうにも人物像が一致しねぇ。一人の女の付きまといまでやっていたやつが、簡単に次にいくか? いや、そういうやつだって断言してしまえば、きっとそれまでなんだろうが、どうも妙だ」
さっきまでは淡々と今後の策略を練っていた坂田。しかしながら、何かに気づいたのか、現状の不自然さに疑問を抱いているらしい。
「犯人は粘着質で嫉妬深い。被害者を殺したのだって、おそらく独占欲からきてる。付きまといをするようなやつが犯人だと想定した場合の犯人像はこれ。それとどうしても剥離しているような気がする」
坂田は苛立ったかのごとく、灰皿で煙草の火を揉み消すと、小声で「あー、面白ぇけど面倒くせぇ」と呟き落とした。
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