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第二話 Q&A【事件編】
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「分かった分かった。俺だってできることには限界ってもんがあるからよ。下手に動いたりはしねぇよ」
ここで嫌だと言ったところで、こちらが首を縦に振るまでは帰してはくれないだろう。坂田は表向きでは素直に巌鉄に応じる。もちろん、坂田だって馬鹿ではないし、物量で敵わない相手に立ち向かうつもりはない。
「……どうにも信用ならねぇな。いいか? ある程度の情報が集まり次第、改めて連絡を入れる。それまでは勝手に動いたりするなよ?」
巌鉄も巌鉄で分かっているのだろう。坂田が大人しくしていろと言われて、素直に大人しくしているような人間ではないことを。
「あぁ、分かったって。いい加減家に帰らせろ」
もちろん、家に帰るつもりなんてない。そもそも、家なんてあってないようなものであり、言わば雨立街こそが坂田の家のようなものだ。ホームレスというわけではないが、雨立街の知り合いの店を渡り歩いたり、時には仲間の家に転がり込んだりして日々を過ごしている。一応、家もあることにはあるが、ほとんど荷物倉庫のようなものになっていて、家として機能はしていない。
「それじゃあな。連絡待ってるぞ」
坂田の言葉に、巌鉄はなにか言いたげな感じであったが、坂田はそれを事前に回避するかのごとく踵を返した。巌鉄から呼び止められることもなく、あっさりと警察署を後にすることができた。
さて、これからどう動くべきか。坂田はこれまでのことをざっと整理する。
今回の事件はクスリ絡みの可能性が高い。そして、少なくとも被害者と舞香はクスリを常習的に使用していたらしい。囮捜査の件をひっくり返しても仕方がないのだが、あれらはクスリの存在を隠すための画策だった。
「つまり、付きまといなんてなかった。掲示板にいた【アキト】はたまたま利用されただけ――ってことか」
さらに坂田はさかのぼって思考する。警察署の前で、外見的に決して一般的な市民には見えないような輩が、ぶつぶつと独り言を漏らす。我ながら、中々に気味の悪い光景である。
「おそらく、ウリをやっていた被害者は、行為の最中にもクスリを使っていた。それでもって、その最中に殺害された――。いや、そもそも被害者はどんなルートでクスリを手に入れていた?」
これだけクスリが広がっているのであれば、必ず流通ルートは確立されているはずだ。なによりもクスリに坂田がこだわるのは、舞香がリスクをおかしてまで、偽りのストーカーをでっち上げたからだ。そうまでしてクスリの関与を隠蔽しようとした意図はどこにあるのか。
ここで嫌だと言ったところで、こちらが首を縦に振るまでは帰してはくれないだろう。坂田は表向きでは素直に巌鉄に応じる。もちろん、坂田だって馬鹿ではないし、物量で敵わない相手に立ち向かうつもりはない。
「……どうにも信用ならねぇな。いいか? ある程度の情報が集まり次第、改めて連絡を入れる。それまでは勝手に動いたりするなよ?」
巌鉄も巌鉄で分かっているのだろう。坂田が大人しくしていろと言われて、素直に大人しくしているような人間ではないことを。
「あぁ、分かったって。いい加減家に帰らせろ」
もちろん、家に帰るつもりなんてない。そもそも、家なんてあってないようなものであり、言わば雨立街こそが坂田の家のようなものだ。ホームレスというわけではないが、雨立街の知り合いの店を渡り歩いたり、時には仲間の家に転がり込んだりして日々を過ごしている。一応、家もあることにはあるが、ほとんど荷物倉庫のようなものになっていて、家として機能はしていない。
「それじゃあな。連絡待ってるぞ」
坂田の言葉に、巌鉄はなにか言いたげな感じであったが、坂田はそれを事前に回避するかのごとく踵を返した。巌鉄から呼び止められることもなく、あっさりと警察署を後にすることができた。
さて、これからどう動くべきか。坂田はこれまでのことをざっと整理する。
今回の事件はクスリ絡みの可能性が高い。そして、少なくとも被害者と舞香はクスリを常習的に使用していたらしい。囮捜査の件をひっくり返しても仕方がないのだが、あれらはクスリの存在を隠すための画策だった。
「つまり、付きまといなんてなかった。掲示板にいた【アキト】はたまたま利用されただけ――ってことか」
さらに坂田はさかのぼって思考する。警察署の前で、外見的に決して一般的な市民には見えないような輩が、ぶつぶつと独り言を漏らす。我ながら、中々に気味の悪い光景である。
「おそらく、ウリをやっていた被害者は、行為の最中にもクスリを使っていた。それでもって、その最中に殺害された――。いや、そもそも被害者はどんなルートでクスリを手に入れていた?」
これだけクスリが広がっているのであれば、必ず流通ルートは確立されているはずだ。なによりもクスリに坂田がこだわるのは、舞香がリスクをおかしてまで、偽りのストーカーをでっち上げたからだ。そうまでしてクスリの関与を隠蔽しようとした意図はどこにあるのか。
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