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エピローグ 【現在 大和田賢治】
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「まずは何が起きたのか――最初から話してくれないか?」
曲がりなりにも見知った顔であるからこそ、その険しい表情に恐ろしさを感じる。眉間にしわを思い切り寄せている時は、思うように捜査が進んでいない証拠である。
大和田はいちから順に、自分の身に起きたことを口にする。無駄な部分かもしれないが、ビデオテープのくだりまで、話すべきことは全て話した。
「なるほどなぁ。つまり、彼女が実質的に行ったのは、過去――二度に渡る殺人に、湯川智昭殺人。そして、君と七色七奈さんに対する傷害ということになるな」
大まかに彼女がやったことを並べ立てると、つまりはそういうことになるだろう。
「それでだ。こっちもそれなりに過去の出来事を調べてみたんだ。確かに、ある一定の期間に限り、同じタイミングで死者が多く出ている時期がある。死因はほとんどが事故死扱いになっているがね」
小さく溜め息をつきつつ、警部は資料らしきものをペラペラとめくる。そしてしばらく動きを止め、じっと大和田のことを直視してきた。その特徴的な二重アゴが目立つように、やや上目遣いでだ。
「本当にこれらが殺人だと? 証拠はあるのかね?」
その言葉に大和田は薄寒いものを感じた。まるで、過去の殺人をなかったことにしようとしているように思えてならない。
「探し回ったビデオテープがあります。あれを確認すれば、何が起きたのか分かるはずです」
大和田の言葉に、さらに大きく溜め息を漏らした警部。なんとなく――本当になんとなくであるが、大和田のことを言いくるめようとしているような雰囲気がある。田舎の悪しき慣習が、まさかこんなところにまで及んでいるのだろうか。
「もちろん、テープは確認させてもらった。しかし――あれは作り物らしいじゃないか。それは別に犯人の供述を聞かなくても分かる。俯瞰視点で撮影されている部分については、間違いなくカメラマンが同行しているし、撮影されたものでなければ説明がつかないんだ」
このまま黙っていては、いいように丸め込まれてしまうのではないか。それを危惧した大和田は口を開く。
「あれは、過去に実際に起きたことを再現したものだと思います。登場する人物が本当に実在していたのかどうかを調べてもらえば分かると思いますが」
大和田ならば、うまく丸め込めると思っていたのか。しかしながら、予想に反した大和田が頑なな態度を見せたからだろう。警部は大きく首を横に振った。
曲がりなりにも見知った顔であるからこそ、その険しい表情に恐ろしさを感じる。眉間にしわを思い切り寄せている時は、思うように捜査が進んでいない証拠である。
大和田はいちから順に、自分の身に起きたことを口にする。無駄な部分かもしれないが、ビデオテープのくだりまで、話すべきことは全て話した。
「なるほどなぁ。つまり、彼女が実質的に行ったのは、過去――二度に渡る殺人に、湯川智昭殺人。そして、君と七色七奈さんに対する傷害ということになるな」
大まかに彼女がやったことを並べ立てると、つまりはそういうことになるだろう。
「それでだ。こっちもそれなりに過去の出来事を調べてみたんだ。確かに、ある一定の期間に限り、同じタイミングで死者が多く出ている時期がある。死因はほとんどが事故死扱いになっているがね」
小さく溜め息をつきつつ、警部は資料らしきものをペラペラとめくる。そしてしばらく動きを止め、じっと大和田のことを直視してきた。その特徴的な二重アゴが目立つように、やや上目遣いでだ。
「本当にこれらが殺人だと? 証拠はあるのかね?」
その言葉に大和田は薄寒いものを感じた。まるで、過去の殺人をなかったことにしようとしているように思えてならない。
「探し回ったビデオテープがあります。あれを確認すれば、何が起きたのか分かるはずです」
大和田の言葉に、さらに大きく溜め息を漏らした警部。なんとなく――本当になんとなくであるが、大和田のことを言いくるめようとしているような雰囲気がある。田舎の悪しき慣習が、まさかこんなところにまで及んでいるのだろうか。
「もちろん、テープは確認させてもらった。しかし――あれは作り物らしいじゃないか。それは別に犯人の供述を聞かなくても分かる。俯瞰視点で撮影されている部分については、間違いなくカメラマンが同行しているし、撮影されたものでなければ説明がつかないんだ」
このまま黙っていては、いいように丸め込まれてしまうのではないか。それを危惧した大和田は口を開く。
「あれは、過去に実際に起きたことを再現したものだと思います。登場する人物が本当に実在していたのかどうかを調べてもらえば分かると思いますが」
大和田ならば、うまく丸め込めると思っていたのか。しかしながら、予想に反した大和田が頑なな態度を見せたからだろう。警部は大きく首を横に振った。
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